芥川龍之介の『杜子春』は、読書感想文の宿題でよく選ばれる名作のひとつ。
とても短い物語ながら、人間の欲と、家族への愛情がぎゅっと詰まった、読みごたえのある一冊なんです。
大正時代に発表されたこの作品は、もともと中国の古典をもとに、芥川龍之介が独自の物語として書き上げたもの。
私は読書が趣味で年間100冊以上の本に触れていますが、こんなに短いページ数で、こんなに深いテーマを描き切った作品には、なかなか出会えません。
正直、何度読んでも、最後の場面では胸がぐっと熱くなりますね。
この記事では、『杜子春』の読書感想文の書き方・例文・題名・書き出しのコツまで、まるごと解説していきます。
コピペしてそのまま使えるテンプレートも用意しているので、小学生・中学生・高校生のどなたでも、自分の感想文をスムーズに完成させられる内容になっていますよ。
※『杜子春』のあらすじはこちらで簡単に短くご紹介しています。

『杜子春』の読書感想文に書くべき3つのポイント
『杜子春』の読書感想文を書くなら、押さえておきたいポイントが3つあります。
このポイントを意識するだけで、感想文の方向性がぐっと定まりますよ。
- 杜子春が立ち向かう「欲望」と「試練」
- 声を出してしまった、あの瞬間の意味
- 杜子春が最後に選んだ生き方
この3つは、物語の構成そのものを支える土台のような部分。
ひとつずつ、詳しく見ていきましょう。
1. 杜子春が立ち向かう「欲望」と「試練」
杜子春は、もとは裕福な家の息子でしたが、財産を使い果たし、行き場をなくしてしまいます。
そんな彼の前に現れたのが、不思議な片目の老人。
この老人から、莫大な黄金のありかを教えられた杜子春は、一夜にして大金持ちになるんです。
でも、その幸運も長くは続きません。
贅沢な暮らしに溺れて、あっという間にお金を使い果たしてしまうんですよね。
お金がある間だけ近づいてきた人たちが、お金がなくなった瞬間、潮が引くように離れていく。
この描写を読んだとき、私は人間関係のリアルさに、正直ちょっと驚きました。
みなさんも、お金や持ち物で態度を変える人を、見たことはありませんか。
杜子春はこうした経験を重ねるうちに、人間そのものへの失望を深めていきます。
そして、ある決意のもとに、老人のもとへ三度目の相談に行くことになるのです。
ここで読書感想文に書きたいのが「人はなぜ欲望に振り回されるのか」という視点。
欲しいものを手に入れたとき、人はどう変わってしまうのか。
逆に、何も持っていないとき、人はどんな気持ちになるのか。
このあたりを自分の言葉でメモしておくと、感想文に深みが出てきますよ。
2. 声を出してしまった、あの瞬間の意味
杜子春は、ある条件のもとで、ひとつの大きな試練に挑戦することになります。
その条件とは「どんなことが起きても、決して声を出してはいけない」という、非常に厳しいもの。
この試練のなかで、杜子春はお金や美しい女性の誘惑、そして恐ろしい責め苦に直面していきます。
正直、ここの場面は読んでいるだけでハラハラしますね。
声を出してしまうのではないかと、ページをめくる手が止まらなくなる方も多いはず。
そして物語の最大の見せ場となるのが、ある人物の姿を目にした瞬間。
その人物が苦しむ姿を見て、杜子春はどうしても声を抑えられなくなってしまうんです。
ここで感想文に書いてほしいのが、「なぜ杜子春は声を出したのか」という問いかけ。
欲望や痛みには耐えられたのに、なぜこの瞬間だけは耐えられなかったのか。
この理由を考えることが、感想文のいちばんの core(核)になります。
みなさんは、もし同じ立場だったら、声を出さずにいられたでしょうか。
自分なりの答えをメモしておくと、感想文に説得力が出てきますよ。
3. 杜子春が最後に選んだ生き方
声を出してしまった杜子春は、この試練の結果として、ある選択を迫られることになります。
ここから先の展開は、ぜひ実際に本を読んで、自分の目で確かめてほしいところ。
この記事では、結末をすべて明かすことはしません。
ただ、ヒントだけお伝えするなら、杜子春は最後に「これからどう生きていくか」という、ひとつの宣言をします。
これは、物質的な豊かさと、人間らしい暮らしのどちらを選ぶのか、という大きなテーマにつながる部分。
読書感想文では、ここで「自分なら何を選ぶか」を書くのが、いちばん盛り上がるポイントです。
みなさんなら、お金や力を手放しても、大切な人とのつながりを選べますか。
この問いに、自分なりの答えを出してみてください。
「どう感じたか」をメモする方法
3つのポイントを押さえたら、次は「どう感じたか」を具体的にメモしていきましょう。
やり方は、とてもシンプルです。
- 気になった場面を一つ選ぶ
- そのとき自分が感じた気持ちを一言で書く(驚いた、嬉しかった、怖かった、など)
- なぜそう感じたのかを、1〜2文で書き足す
- 自分の経験と似ている部分がないか考える
この4ステップを、3つのポイントそれぞれでやってみるだけ。
それだけで、感想文の材料が一気に揃いますよ。
感想文というと、あらすじをまとめるだけになってしまう人も多いですよね。
でも一方で、あらすじだけでは、感想文として評価されにくいのも事実なんです。
なぜ「どう感じたか」が大事なのかというと、それこそが「あなた自身の感想文」になる部分だから。
あらすじは誰が書いても同じ内容になりますが、感じ方は人によって全然違いますよね。
自分だけの感じ方をメモしておくことが、オリジナリティのある感想文への、いちばんの近道です。
このメモが、次の章で紹介するテンプレートにそのまま活用できる形になっていますので、ぜひ手元に残しておいてくださいね。
ちなみに、メモを取るタイミングは、本を読み終えたあとよりも、読みながらのほうがおすすめです。
読み終えてから思い出そうとすると、せっかくの新鮮な感情を忘れてしまうことが多いんですよね。
私自身、年間100冊以上の本を読むなかで、感じたことをすぐにメモする習慣をつけてから、感想文や書評がぐっと書きやすくなった経験があります。
付箋を貼ったり、スマートフォンのメモ機能を使ったりと、方法は何でもかまいません。
大事なのは、感じた瞬間の気持ちを、できるだけそのままの形で残しておくことです。
こうしたメモの積み重ねが、結局は説得力のある感想文につながっていきます。
ぜひ次に本を読むときから、試してみてくださいね。
『杜子春』の読書感想文のテンプレート
メモした内容を当てはめるだけで『杜子春』の感想文が完成する、テンプレートを紹介します。
3つのポイント(欲望と試練・声を出した瞬間・最後に選んだ生き方)が、自然に文章へ組み込まれる構成になっていますよ。
空欄に自分の言葉を入れて、完成させてみてください。
ステップ1:書き出し
私は芥川龍之介の『杜子春』を読んで、___な場面が、最も印象に残りました。
その理由は、___だからです。
ステップ2:あらすじを簡単にまとめる
この物語は、財産を失った青年・杜子春が、不思議な老人と出会うところから始まります。
杜子春は___を経験し、人間という存在に___という気持ちを抱くようになります。
そして老人(実は仙人)から、「___」という条件のもとで、弟子としての試練に挑むことになります。
ステップ3:欲望と試練について
杜子春は___という誘惑や苦しみに直面しますが、声を出さずに耐え抜きます。
この場面を読んで、私は___と感じました。
もし自分が同じ立場だったら、___と思います。
ステップ4:声を出した瞬間について
しかし、杜子春は___という場面を目にして、思わず声を出してしまいます。
この瞬間、私は___という気持ちになりました。
これは、杜子春にとって___を選んだ瞬間だったのだと思います。
ステップ5:最後に選んだ生き方について
杜子春はこの出来事をきっかけに、___という生き方を選ぶことになります。
私はこの選択について、___と感じました。
物質的な豊かさよりも、___こそが大切だと、この物語から学びました。
ステップ6:自分の生活へのつなげ方
この物語を読んで、私は___と気づきました。
今日からの生活では、___ように心がけたいです。
ステップ7:まとめ
『杜子春』は、___ということを教えてくれる作品でした。
これからも、___を大切にしながら過ごしていきたいです。
このテンプレートに沿って空欄を埋めていけば、3つのポイントをしっかり含んだ、まとまりのある感想文が完成しますよ。
『杜子春』の読書感想文の例文
『杜子春』の読書感想文の例文を紹介していきます。
小学生向けと中学生向けと高校生向け、それぞれの文字数に合わせた例文を一つずつ用意しました。
書き出しや題名のパターンも、あわせて参考にしてみてくださいね。
800字の小学生向け
【題名】本当に大切なもの
私は芥川龍之介の『杜子春』を読んで、本当に大切なものは何かを考えた。
杜子春は最初、たくさんのお金をもらってうれしかったと思う。
でも、お金を使いすぎてすぐになくなってしまった。
私も時々お小遣いをもらうとすぐに使ってしまうので、杜子春の気持ちが分かった。
杜子春は何度もお金持ちになったり貧乏になったりを繰り返した。
お金があるときは友達がたくさんいたけど、なくなると誰も相手にしてくれなくなった。
これを読んで、本当の友達というのはお金があってもなくても一緒にいてくれる人なんだと思った。
私にも仲良しの友達がいるけど、お金のことなんて関係なく遊んでくれる。
それがとても幸せなことだと気づいた。
杜子春は仙人に会って、いろいろな試練を受けることになった。
地獄でお父さんとお母さんが苦しめられているのを見ても、声を出してはいけないという厳しい修行だった。
でも最後に、杜子春はお母さんのことが心配で「お母さん」と叫んでしまった。
私はこの場面を読んで泣きそうになった。
もし私だったら絶対に我慢できないと思う。
家族が苦しんでいるのを黙って見ているなんて無理だ。
杜子春が叫んでしまったのは、仙人になれなかったけど、人間として正しかったと思う。
仙人は何でもできてすごいかもしれないけど、家族を大切に思う気持ちの方がもっと大切だ。
私も家族のことが大好きで、みんなが元気でいてくれることが一番幸せだ。
お母さんが風邪をひいたときは、私がおかゆを作ってあげた。
妹が転んで泣いているときは、すぐに助けてあげる。
それが当たり前だと思っていたけど、杜子春の話を読んで、この気持ちがとても大切なものだと分かった。
『杜子春』を読んで、私は本当の幸せについて考えることができた。
お金や特別な力よりも、家族や友達を思いやる気持ちの方が大切だ。
これからも周りの人を大切にして、優しい心を忘れずに生きていきたい。
1200字の中学生向け
【題名】お母さんと叫んだ、あの一瞬
『杜子春』を読んでいちばん心に残ったのは、主人公が思わず「お母さん」と叫んでしまう場面だった。
杜子春はお金もなく行くあてもない若者だ。
そんなとき、不思議な老人に出会い、仙人になるための修行を持ちかけられる。
老人は仙人になりたい理由を聞いてくる。
最初の理由は、お金や贅沢な暮らしへの憧れだった。
でも、その願いはすぐに崩れてしまう。
お金がある間だけ近づいてきた人たちが、お金がなくなった途端、冷たく離れていったからだ。
私はこの場面を読んで、人の心の薄さに驚いた。
お金があるかないかで、態度をこんなに変える人がいるなんて、ちょっと怖いなと思った。
杜子春はそれから、人間に嫌気がさして、本気で仙人になりたいと思うようになる。
老人は本当は仙人で、杜子春を弟子にすることになった。
ただし、ひとつだけ絶対に守らなければいけない約束がある。
「どんなことが起きても、決して声を出してはいけない」というものだ。
ここからの試練の場面が、この物語でいちばん緊張する部分だと思う。
お金や美しい女性の誘惑、恐ろしい責め苦。
杜子春はそれらすべてに、声を出さずに耐え抜いていく。
読んでいる私も思わず手に汗をかいた。
でも一方で、私はこんなに簡単に欲望を断ち切れる杜子春を少しすごいなと感じつつも、どこか冷たい人にも見えてしまった。
財産も誘惑も痛みさえも気にしない強さは立派だ。
とはいえ、それは人間らしい感情を全部しまいこんでいるようにも思えたからだ。
そして、物語の核心となるのが地獄の場面だ。
そこで杜子春は、自分の両親が動物に変えられ、鬼にひどい仕打ちを受けている姿を見せられる。
母親が苦しむ姿を目にした瞬間、杜子春は耐えきれず、思わず「お母さん」と声を出してしまう。
私はこの場面を読んだとき、少し嬉しい気持ちになった。
最後まで無感情に試練を乗り越えていく杜子春が、母親のためだけに、すべてを失う覚悟で声を出したからだ。
お金や力よりも、家族を思う気持ちのほうが強いと示された瞬間だと感じた。
杜子春のように、自分の中にある大切な気持ちに、ふと気づく瞬間が誰にでもあるはずだ。
私はこれから、家族や友達との時間を、もっと大切にしたいと思った。
お金やものよりも誰かを思う気持ちのほうがずっと価値があると、この物語から教えてもらった気がする。
正直に言うと最初に読んだときは杜子春がなぜそこまで仙人にこだわるのか、よく分からなかった。
ただ、読み返すうちにお金や力に頼りたい気持ちは、誰の中にも少しはあるのかもしれないと思うようになった。
私だってテストでいい点を取りたいとか、友達より目立ちたいとか、小さな欲を感じることがある。
だからこそ、杜子春が大切なものへ気づく姿がまっすぐに胸へ響いた。
欲望に振り回されそうになったときは、この物語をきっと思い出したい。
2000字の高校生向け
【題名】欲望の果てに見えたもの
『杜子春』を読み終えたとき、私はしばらく本を閉じたまま、じっと考え込んでしまった。
短い物語なのに、こんなに心を揺さぶられるとは思っていなかったからだ。
物語の主人公・杜子春は、もとは裕福な家の息子だったが、財産を使い果たし、行き場のない若者になっている。
そんな彼の前に不思議な老人が現れる。
老人は莫大な黄金のありかを教えてくれるのだが、これが物語のはじまりだ。
私が最初に注目したのは杜子春が一度大金持ちになったあと、すぐにそれを失っていく過程だった。
お金がある間はたくさんの人が彼の周りに集まってくる。
けれど財産が尽きると誰も寄りつかなくなってしまう。
この場面を読んで、私は人間という生き物の薄情さに少し驚いた。
お金があるかないかで、人の態度がこれほど変わるものなのかと思ってしまった。
杜子春は二度、大金を手にしては失う経験をする。
そのたびに人々の態度の変化を目にし、やがて人間そのものに失望していく。
そして三度目に老人と再会したとき、杜子春は「もう人間には愛想が尽きた。仙人にしてほしい」と頼み込む。
ここからが、この物語のいちばんの試練の場面になる。
老人は実は仙人で、杜子春を弟子にすることを承諾する。
ただし、条件がひとつだけ提示される。
「自分が戻るまで、どんなことがあっても声を出してはいけない」という厳しい約束だ。
杜子春はひとりある場所に座らされ、さまざまな試練にさらされていく。
莫大な財宝や美しい女性による誘惑、そして恐ろしい責め苦。
これらすべてに、杜子春はひと言も発さずに耐え抜いていく。
読んでいる私も、ページをめくる手が止まらなかった。
彼が声を出してしまうのではないかと、ハラハラしながら読み進めた記憶がある。
でも一方で、私はこの場面を読みながら複雑な気持ちにもなった。
欲望や苦痛にまったく動じない杜子春の姿はたしかに強い。
とはいえ、それは人間らしい感情を完全に押し殺しているようにも見えて、少し寂しさも感じたのだ。
物語の核心は、地獄の場面に訪れる。
そこで杜子春は自分の両親が姿を変えられ、鬼に厳しい仕打ちを受けている様子を目の当たりにする。
そして、母親が痛みに倒れる姿を見た瞬間、杜子春はどうしても声を抑えることができなくなる。
私はこの場面を読んだとき、正直、ちょっと嬉しい気持ちになった。
あれだけ何にも動じなかった杜子春が母親のためだけにすべてを失う覚悟で声を出したのだ。
これまで積み上げてきた試練の結果をすべて投げ出してでも、大切な人を思う気持ちを優先したということだと私は受け取った。
ここで私はふと自分自身のことを考えた。
もし自分が同じ立場だったら、どうするだろうか。
仙人になるという未来を目の前にして、それでも声を出せるだろうか。
正直なところ、自信がない。
とはいえ、家族が傷つく姿を黙って見ていられるかと考えると、きっと私も声を出してしまうと思う。
この物語が私たちに問いかけているのは、何かを手に入れるために本当に大切なものを見失ってはいけないというシンプルだけれど重い真実だと思う。
お金や力、特別な能力よりも誰かを思う気持ちのほうが結局は人を動かす力になる。
そう気づかされた気がする。
読んでいるあいだ、私は何度も自分の生活に重ねて考えてしまった。
テストの結果や友達との比較に気を取られて、本当に大切な人との時間を後回しにしていないだろうかと。
杜子春の物語は、結末まで読んでようやく完成する一つの問いかけだと思う。
だからこそ、ここでは結末そのものには触れず、ぜひ自分の目で確かめてほしい。
読み終えたとき、きっとあなたも、何かを胸に抱えながら本を閉じることになるはずだ。
私はこの作品を通して、欲望に振り回されそうになったとき、自分にとって本当に大切なものは何かを、立ち止まって考える習慣を持ちたいと思った。
これからの生活でも、誰かを思う気持ちを、何よりも優先できる人間でありたい。
それから芥川龍之介の文章そのものにも私は強く引かれた。
短い場面の積み重ねなのに、無駄な言葉がほとんどない。
だからこそ、杜子春の心の動きが読者である私にもまっすぐ伝わってくるのだと思う。
また、この物語に登場する仙人という存在についても少し考えさせられた。
仙人になれば永遠の命や誰にも縛られない自由な暮らしが手に入るかもしれない。
けれど、それは同時に人間らしいつながりから離れていくことでもある。
とはいえ、そうした自由のなかに本当に大切なものまで含まれているのかはまた別の話なのだと気づかされた。
杜子春が最後にどんな道を選んだのかここでは詳しく書かないことにする。
ただ、その選択のなかに彼がこの物語の中で経験してきたすべての出来事の答えが詰まっているように、私は感じた。
最後にこの感想文を読んでくれているあなたにも伝えたい。
『杜子春』はページ数こそ少ないが、考えさせられることはとても多い物語だ。
ぜひ自分のペースで読んで、自分なりの答えを見つけてほしいと思う。
書き出し例×5
書き出し1:印象に残った場面から
私は芥川龍之介の『杜子春』を読んで、地獄で母が苦しむ姿を目にしたとき、杜子春が思わず声を出してしまう場面が、最も印象に残った。
この短い一言には人間の欲望と家族を思う気持ちとのあいだで揺れる心がぎゅっと詰め込まれているように感じられた。
たった一場面なのに、ここまで心を動かされるとは思っていなかった。
書き出し2:問いかけから
「人が生きるうえで、本当に大切なものとは何だろうか」。
芥川龍之介の『杜子春』は、こんな重い問いを私に投げかけてきた作品だった。
読み終えたあとも、この問いはずっと頭の中に残り続けている。
欲望と愛情のあいだで揺れる主人公の姿を通して、自分自身の生き方まで見直すきっかけをもらった気がする。
書き出し3:自分の体験につなげて
テストでいい点を取りたいと思うとき、友達に勉強を教えたくないと感じたことがある。
そんなとき、私は『杜子春』の主人公と同じような、小さな欲望を抱いていたのだと気づいた。
この物語は、お金や成功よりも、誰かを思う気持ちのほうが大切なのだと、私に教えてくれた。
書き出し4:作品のテーマから
「人間らしく、正直に生きること」。
芥川龍之介の『杜子春』は、この言葉を最後まで一貫して描き続けた作品だった。
大きな力や永遠の命よりも、人としてのつながりを大切にする生き方とは、いったいどんなものなのか。
この物語を通して、深く考えさせられることになった。
書き出し5:引用から始める
「どんなことが起きても、決して声を出してはいけない」。
『杜子春』のなかで仙人がこう告げる場面からこの物語は大きく動き出していく。
この約束を守り抜けるかどうかに、物語全体の緊張感が集約されているように感じた。
そして、この約束が破られる瞬間こそが作品の核心であると私は受け取った。
題名の例×5
| 題名の例 | テーマの方向性 |
|---|---|
| 本当に大切なものは何か | 欲望と家族への愛情、どちらを優先するかを軸にする |
| 欲望と愛情のあいだで | 杜子春の心の葛藤そのものを中心に描く |
| 声を出した、あの瞬間 | 物語の核心となる場面の意味を深く掘り下げる |
| 人間らしく生きるということ | 杜子春が最後に選んだ生き方をテーマにする |
| 欲望より強かったもの | 杜子春が試練のなかで乗り越えられなかったものに注目する |
書き出しと題名は、できるだけ同じテーマで揃えると感想文全体に一貫性が出てきますよ。
たとえば、書き出し1を選んだなら題名は「声を出した、あの瞬間」にすると自然なつながりになりますね。
振り返り
『杜子春』の読書感想文に書くべき3つのポイントから、テンプレート、小学生・中学生・高校生向けの例文、書き出しと題名のパターンまで、まとめて紹介してきました。
振り返ってみると、感想文づくりのコツは「あらすじをまとめること」ではなく、「自分がどう感じたかを言葉にすること」にあるのが分かりますね。
杜子春が立ち向かった欲望と試練、声を出してしまった瞬間の意味、そして最後に選んだ生き方。
この3つのポイントを軸にすれば、誰でも自分らしい感想文を組み立てられるはずです。
テンプレートの空欄を埋めるところから始めてみても、もちろん大丈夫。
最初から完璧な文章を書こうとしなくて大丈夫ですよ。
自分の言葉で、ひとつずつ埋めていくうちに、きっと自分だけの感想文が見えてくるはずです。
『杜子春』という作品は短いページ数のなかにこんなに深いテーマを詰め込んでいる名作。
この記事を参考にすればあなたにもきっといい感想文が書けます。
自分の感じたままを正直に書いてみてくださいね。
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