『天国にたまねぎはない』の読書感想文、どこから手をつければいいか悩んでいませんか?
本作は、久米絵美里さんが書いた小説で、亡くなったいとこから届いた不思議な依頼をきっかけに、少年が「大切な人を失うこと」と向き合っていく物語です。
年間100冊以上の本を読んでいる私が、あらすじの整理から書き方のコツ、そのままコピペして使えるテンプレートまで、この記事でまるごとお伝えしていきます。
『天国にたまねぎはない』の読書感想文に使える「あらすじ」の型
『天国にたまねぎはない』の読書感想文を書くとき、あらすじをどこまで説明するか迷う人は多いはず。
ここでは、感想文の中に組み込みやすい200字前後のあらすじを、タイプ別に3パターン紹介します。
自分の感想文の雰囲気に合わせて、使いやすいものを選んでみてください。
あらすじパターン①:全体の流れがわかる王道パターン
中学二年生のキートは、七歳年上で憧れていたいとこの志真人を突然亡くしてしまう。ところがある日、死んだはずの志真人から、天国へたまねぎを届けてほしいと頼まれた。さらに、志真人の死後も更新され続けるSNSの謎を探るうちに、キートは知らなかった志真人の一面や、彼を失った人々の悲しみに触れていく。
あらすじパターン②:感情の動きを重視したパターン
キートにとって志真人は、自由で眩しい憧れの存在だった。だから死を受け止められないまま、心のどこかで涙を流せずにいた。そんな時、天国にはたまねぎがないと志真人が現れ、玉ねぎを密輸する不思議な仕事を頼んでくる。この設定を通して物語は、悲しみを外に出せない人の心をそっと描いていく作品だ。
あらすじパターン③:テーマ・成長を重視したパターン
物語の中心にあるのは、「平凡な自分」に悩むキートの成長だ。憧れの志真人にも弱さがあったと知り、キートは自分を誰かと比べることをやめていく。SNSに残る死者の記憶、たまねぎに込められた涙の象徴、そして家族や友人とのつながり。『天国にたまねぎはない』は、喪失と向き合いながら自分らしく生きる意味を問いかけてくる一冊だ。
『天国にたまねぎはない』の読書感想文の書き方
『天国にたまねぎはない』の読書感想文をうまく書くには、ポイントを絞ることが近道です。
ここでは、必ず書いておきたい3つのポイントを確認していきます。
そのあとに、埋めるだけで完成する穴埋め式テンプレートも用意しました。
順番に進めていけば、感想文の骨組みはあっという間に完成しますよ。
ココは押さえたい大切な3つのテーマやポイント
読書感想文で評価されるには、印象に残った場面をただ並べるだけでは足りません。
大事なのは、その場面を読んで「自分がどう感じたか」まできちんと書くこと。
『天国にたまねぎはない』なら、特に押さえておきたいポイントが3つあります。
- いとこ・志真人との別れと、そこから生まれた悲しみ
- 「平凡な自分」に悩むキートの姿
- SNSに残り続ける、亡くなった人の記憶
この3つは、物語のテーマそのものにつながる部分です。
読みながら、自分の心が動いた瞬間をメモしておくと、感想文がぐっと書きやすくなりますよ。
メモの取り方は、とてもシンプル。
ノートやスマホのメモ帳に、「場面」「感じたこと」「理由」の3つを一行ずつ書き出すだけです。
例えば、「志真人の死を受け止められないキート」「切なかった」「自分にも似た経験があるから」というように書いていきます。
あらすじだけをなぞった感想文は、内容の要約で終わってしまいがち。
そこに自分の感情や気づきを加えることで、初めて「あなただけの感想文」になるんです。
先生や審査員が読みたいのは、物語の説明ではなく、あなたの「心の動き」なんですよ。
①いとことの別れと、そこにある悲しみ
キートは志真人の死をすぐに受け止められず、悲しいのに涙を流せないまま日常を過ごします。
この「悲しいのに泣けない」という感覚、あなたも経験したことはありませんか?
この場面を読んだときの自分の気持ちを、正直にメモしておきましょう。
「切なかった」「他人事とは思えなかった」など、素直な言葉でかまいません。
②「平凡な自分」に悩むキートの姿
キートは、憧れの志真人と自分を比べて、劣等感を抱えています。
正直、私もこの場面には共感してしまいました。
誰かと自分を比べて落ち込んだ経験は、多くの人にあるはずです。
自分自身の経験と重ねながら、感じたことを書き留めておくと、感想文に深みが出ます。
③SNSに残り続ける、亡くなった人の記憶
志真人が亡くなった後も、SNSのアカウントは更新され続けます。
この設定を初めて読んだとき、私は正直、少し驚きました。
温かいことでもあり、少し怖いことでもある。
この揺れ動く気持ちこそ、感想文に書き込む価値のあるポイントです。
穴埋め式テンプレート
ここからは、先ほどの3つのポイントを組み込んだ、穴埋め式テンプレートを紹介します。
空欄を埋めていくだけで、感想文の骨組みが自然に完成する形式です。
ぜひ、そのままコピペして使ってみてくださいね。
STEP1:この本を選んだ理由
私が『天国にたまねぎはない』を読もうと思ったきっかけは、( )です。
「天国にたまねぎはない」という不思議な題名を見て、私は( )と思いました。
STEP2:簡単なあらすじ
『天国にたまねぎはない』は、中学生のキートが主人公の物語です。
キートは、憧れていたいとこの( )を突然亡くしてしまいます。
ところがある日、死んだはずのいとこから( )という不思議な依頼を受けます。
STEP3:いとことの別れについて(ポイント①)
キートにとって、いとこの志真人は( )ような存在だったのだと思います。
私はこれまで、身近な人を失うことについて( )と考えていました。
しかし、この作品を読んで、悲しみとは( )ことでもあるのではないかと思いました。
STEP4:「平凡な自分」について(ポイント②)
私も、自分と周りの人を比べて、( )と思ったことがあります。
例えば、( )というとき、私は( )と感じました。
しかし、この作品を読んで、「普通」であることは( )ことではないと思うようになりました。
STEP5:SNSに残る記憶について(ポイント③)
作品の中で、志真人のSNSが( )という形で残っています。
私はこの設定を読んで、最初は( )と思いました。
しかし、写真やSNSには( )という役割もあるのだと考えました。
STEP6:これからの自分
この本を読んで、私は( )ということに気づきました。
これからは、( )を大切にしたいと思います。
『天国にたまねぎはない』を読んで、私は( )と考えるようになりました。
『天国にたまねぎはない』の読書感想文の例文
ここからは『天国にたまねぎはない』の読書感想文の例文を、中学生と高校生それぞれの適性に合わせた長さで紹介します。
あくまで一例なので、自分の言葉に置き換えながら参考にしてみてくださいね。
1200字の中学生向け
【題名】「普通」の私にも、大切なものがある
私はこの本を読むまで、自分のことをただの「普通の人」だと思っていた。
目立った特技があるわけでもなく、周りに合わせて過ごす毎日。
そんな私が『天国にたまねぎはない』を手に取ったのは、不思議なタイトルに惹かれたからだ。
天国になぜたまねぎがないのか、最初は全く見当がつかなかった。
主人公のキートは、中学二年生の男の子だ。
七歳年上のいとこ、志真人にずっと憧れていた。
志真人は自由で行動力があり、キートとは正反対の存在だった。
ところが志真人は、持病の悪化で突然亡くなってしまう。
キートは葬式にも出られず、悲しいのに涙を流せないまま、普段どおりの生活を続けていた。
そんなある日、死んだはずの志真人からメッセージが届く。
天国にはたまねぎがないから、密輸を手伝ってほしいというのだ。
奇妙な話だけれど、キートは志真人ともう一度話せることが嬉しくて、毎朝たまねぎを届けるようになる。
さらに志真人は、自分の死後も更新され続けるSNSについて、犯人を探してほしいとキートに頼んでくる。
私が一番心に残ったのは、キートが「平凡な自分」に悩んでいた場面だ。
志真人のような才能も大胆さも自分にはないと感じ、劣等感を抱えていた。
実は私も、友達のすごいところを見るたびに、自分と比べて落ち込むことがある。
だからキートの気持ちが、他人事だとは思えなかった。
物語を読み進めるうちに、キートは志真人にも弱さがあったことを知っていく。
憧れていた人にも、人には見せない一面があったのだ。
そこで私は、完璧に見える人なんてどこにもいないのだと気づかされた。
誰かと自分を比べて落ち込むより、自分にできることを大切にすればいいのだと思うようになった。
もう一つ印象に残ったのは、SNSに残り続ける志真人の記憶についてだ。
亡くなった人の写真や言葉が、そのまま画面の中に残っている。
それは温かいことでもあり、同時に少し怖いことでもあると感じた。
人はいなくなっても、言葉や思い出は簡単には消えないのだと知り、私は正直、少し驚いた。
そして、たまねぎという設定にも意味があると思う。
たまねぎは切ると涙が出る野菜だ。
天国に涙がいらないのだとしたら、涙を必要としているのは、残された私たちのほうなのかもしれない。
この考えに気づいたとき、私はなんだか胸が熱くなった。
私にも、大切な人との時間を当たり前だと思ってしまうところがある。
この本を読んで、そばにいてくれる家族や友達に、もっと感謝を伝えたいと思うようになった。
当たり前だと思っていた毎日は、実は当たり前なんかじゃないのだと、この本を通して強く感じた。
特別な人間になれなくても、自分らしく生きていけばいい。
そう思わせてくれる一冊だった。
キートの姿を通して、私は「平凡さ」は決して悪いことではないと学んだ。
これからは誰かと比べるのではなく、自分の気持ちに正直に、大切な人との時間を大事にしていきたいと思う。
2000字の高校生向け
【題名】特別じゃない私にも、たしかなもの
「特別な人にならなくていい」。
『天国にたまねぎはない』を読み終えたとき、そんな言葉が自然と頭に浮かんだ。
久米絵美里さんのこの作品は、亡くなったいとこのSNSをめぐる謎を追いながら、主人公の少年が喪失と向き合っていく物語だ。
不思議なタイトルに惹かれて読み始めた私だったが、読み進めるうちに、想像していた以上に自分自身と向き合わされる一冊になった。
主人公のキートは、中学二年生。
七歳年上のいとこ、志真人にずっと憧れを抱いていた。
志真人は発想力と行動力にあふれ、思いついたことをすぐに実行できる人物だ。
まじめでおとなしいキートとは、まるで正反対の存在だった。
ところが志真人は、持病の悪化によって突然この世を去ってしまう。
キートは葬式にも出席できず、悲しいはずなのに涙が出ないまま、テストや学校生活を優先する日々を送っていた。
そんなある日、死んだはずの志真人からメッセージが届く。
天国にはたまねぎがないから、密輸を手伝ってほしいというのだ。
あまりに突飛な頼みごとに、私は思わず「そんなことある?」と声に出しそうになった。
けれどもキートは、志真人ともう一度言葉を交わせることが嬉しくて、毎朝たまねぎを届けるようになる。
さらに志真人は、自分の死後も更新され続けているSNSアカウントの謎を調べてほしいとキートに頼んでくる。
物語が進むにつれ、キートは志真人の大学時代を知る人々に会いに行くようになる。
ある人にとって志真人は、周囲を引っ張る魅力的な人物だった。
しかし別の人にとっては、自分勝手で人を傷つける一面を持つ人物でもあった。
同じ一人の人間なのに、語る人によってこんなにも印象が違うのかと、私は正直、少し戸惑ってしまった。
憧れていた人ほど、理想の姿だけを見てしまいがちなのだと気づかされた瞬間だった。
私が一番心を動かされたのは、キートが「平凡な自分」に対して抱いていた劣等感だ。
志真人のような才能も大胆さも自分にはないと感じ、自分は何をしても中途半端なのだと思い込んでいる。
この気持ち、私にも覚えがある。
周りの友達が部活や勉強で結果を出しているのを見て、自分だけ何者にもなれていないと感じたことが何度もあるからだ。
だからこそキートの悩みは、他人事とは思えず、読んでいて胸がぎゅっと締めつけられた。
けれども物語を読み進めるうちに、志真人にも弱さや迷いがあったことが少しずつ明らかになっていく。
大胆に見える人にも、人に見せられない苦しみがある。
反対に、目立たないキートにも、人の話をじっくり聞き、相手の気持ちを想像する力がある。
そのことに気づいたとき、私は「特別かどうか」で人の価値を測ることの浅はかさに、初めて気づかされたような気がした。
もう一つ、印象に残ったのはSNSに残り続ける志真人の存在だ。
亡くなった人の写真や言葉が、そのまま画面の中に残っている。
それは志真人を身近に感じさせてくれる一方で、見る人の心を過去に縛りつけてしまう側面もあるように思えた。
今の時代、誰かが亡くなったあとも、その人のSNSは動かないまま残り続ける。
当たり前のようで、実はとても不思議なことだと、私は改めて考えさせられた。
たまねぎという設定にも、静かな意味が込められていると感じた。
切ると涙が出るたまねぎは、悲しみや涙の象徴でもある。
天国には涙がいらないのだとすれば、涙を必要としているのは、残された私たち人間のほうなのかもしれない。
この気づきに触れたとき、私はなんだか胸の奥が温かくなるような感覚を覚えた。
私自身、大切な人との時間をつい当たり前だと思ってしまうところがある。
忙しい毎日の中で、家族と話す時間や、友達と過ごす時間を後回しにしてしまうことも正直ある。
でも一方で、そういう時間こそが、あとになって一番大切な思い出になるのだと、この本を読んで強く実感した。
今そばにいてくれる人に、感謝の気持ちを伝えられているだろうかと、自分自身に問い直すきっかけにもなった。
キートは、志真人のようになろうとするのではなく、自分にできる方法で人と向き合っていくことを選んでいく。
その姿を見て私は、「特別な誰か」を目指すことだけが成長ではないのだと感じた。
平凡だと思っていた自分の中にも、大切にできる強さがきっとある。
そう思えたことが、この本を読んで得た一番大きな収穫だ。
『天国にたまねぎはない』というタイトルは、最初はただの不思議な言葉にしか見えなかった。
しかし読み終えたいま、この言葉の奥には、悲しみを抱えながらも前を向いて生きていく人間への静かなまなざしがあるように感じている。
これまで読んできた小説の中でも、こんなにも自分の内側を静かに見つめ直させてくれる作品には、なかなか出会えなかった。
これからの私は、誰かと自分を比べるのではなく、そばにいてくれる人との時間を、もっと大切にしていきたいと思う。
書き出し例×5
①不思議な題名から始めるパターン
「天国にたまねぎはない」と聞いて、あなたはどう思うだろうか。
私は最初、この題名を見て「なぜ天国にたまねぎがないのだろう」と不思議に思った。
その疑問が気になって読み始めた『天国にたまねぎはない』は、思っていた以上に、生きることや大切な人について考えさせられる物語だった。
不思議な設定の奥に、切実なテーマが隠れている一冊だ。
②「平凡な自分」から始めるパターン
私はこれまで、自分のことを「普通の人間」だと思っていた。
特別にすごい才能があるわけでもなく、何か人と違うことができるわけでもない。
そんな私にとって、『天国にたまねぎはない』の主人公キートが抱える悩みは、どこか自分にも似ているように感じられた。
③大切な人との別れから始めるパターン
もし、大切な人が突然いなくなってしまったら、自分はその人のことをどう思い続けるだろうか。
『天国にたまねぎはない』を読んで、私は「亡くなった人とのつながり」について考えた。
特に、主人公が亡くなったいとことの記憶と向き合っていく姿が、強く心に残った。
④SNSと現代社会から始めるパターン
今では、SNSに写真や文章を残すことが当たり前になっている。
しかし、その人が亡くなった後も、その記録が残り続けたらどうだろう。
『天国にたまねぎはない』を読んで、私はSNSが「生きている人と亡くなった人をつなぐもの」にもなり得ることについて考えさせられた。
⑤「生きる意味」から始めるパターン
「自分は何のために生きているのだろう」と考えたことがある。
それまで、そんなことを深く考えたことはなかった。
しかし『天国にたまねぎはない』を読んで、普通に学校へ行き、友達と話し、家族と過ごす毎日も、決して当たり前ではないのだと思うようになった。
題名の例×10
読書感想文の題名は、内容を一言で表す大事な部分。
中学生・高校生それぞれの視点で使いやすい題名を、まとめて紹介します。
| No. | 題名の例 | おすすめの学年 |
|---|---|---|
| 1 | 天国にたまねぎがない理由 | 中学生・高校生 |
| 2 | 「普通の自分」から一歩踏み出す | 中学生・高校生 |
| 3 | 大切な人が残してくれたもの | 中学生 |
| 4 | 亡くなった人とのつながり | 高校生 |
| 5 | 自分らしく生きるということ | 高校生 |
| 6 | 当たり前の日常を大切にしたい | 中学生 |
| 7 | 天国にたまねぎはなくても | 中学生・高校生 |
| 8 | 大切な人を失っても残るもの | 高校生 |
| 9 | 「平凡な自分」をどう生きるか | 高校生 |
| 10 | この瞬間を大切に生きる | 中学生 |
特におすすめなのは、中学生なら「当たり前の日常を大切にしたい」。
高校生なら「自分らしく生きるということ」です。
家族や友達との日常に結びつけやすく、素直な感想文に仕上がりますよ。
振り返り
『天国にたまねぎはない』の読書感想文の書き方について、あらすじの型からテンプレート、例文まで一気にご紹介してきました。
大切なのは、あらすじを丁寧に説明することよりも、あなた自身が「どう感じたか」を素直に書くこと。
いとことの別れ、平凡な自分への悩み、SNSに残る記憶。
この3つのポイントを軸に、あなたの経験と結びつけていけば、きっとオリジナリティのある感想文になります。
不思議なタイトルの奥に、たくさんのテーマが詰まった小説です。
この記事のテンプレートや例文を参考にしながら、あなたらしい読書感想文を、ぜひ仕上げてみてくださいね。
コメント