ふじもとみさとさんが書いて、田中六大さんが絵をつけた『ひみつのきもちぎんこう』の読書感想文をどう書けばいいのか、まよっていませんか?
この本は、いじわるをしてしまう男の子が、ふしぎな銀行をとおして、じぶんの心と向き合っていくお話。
小学校1〜2年生のみなさんに感想文の書き方から例文・題名・書き出しのお手本まで、まとめてご紹介していきます。
『ひみつのきもちぎんこう』の読書感想文に使える「あらすじ」の型
『ひみつのきもちぎんこう』の読書感想文を書くときに便利な、短くまとめたあらすじを、3つのタイプでご用意しました。
感想文の中で、本の内容を説明する部分にそのまま使ってみてください。
タイプ①:シンプル要約型
ゆうたは、ともだちに意地悪をしてしまうことがある男の子。ある日、ふしぎな「きもちぎんこう」を見つけたゆうたは、番頭さんに、じぶんの行動が黒いコインとしてたまっていることを教えられる。黒いコインが100個たまると、いい心が消えてしまうと知り、ゆうたは自分の行動を見つめ直していく。
タイプ②:登場人物中心型
主人公は、ゆうたという男の子。そして、ゆうたを見守る、きもちぎんこうの番頭さん。番頭さんは、答えをすぐには教えてくれず、「どうすればいいかは、自分で考えなさい」とゆうたに伝える。ゆうたはその言葉をきっかけに、これまでの自分の行動を、一つずつ振り返っていく。
タイプ③:テーマ中心型
意地悪や自分勝手な行動をすると黒いコインが、勇気や親切な行動をすると銀色のコインがたまるという、不思議な仕組みを描いた物語。人はだれでも失敗することがあるけれど、自分の行動を見つめ直せば変わることができる。そんなメッセージが込められた作品だ。
『ひみつのきもちぎんこう』の読書感想文の書き方
読書感想文を書くコツは、じつはそんなに難しくありません。
私が考える重要なポイントは、次の3つです。
- 心に残った場面を具体的に選ぶこと
- そのとき「自分がどう感じたか」を書くこと
- 自分の体験と結びつけること
この3つをおさえておけば、感想文の中身がぐっと自分らしくなります。
ここからは、それぞれのポイントをくわしく解説したうえで、穴埋め式のテンプレートもご用意しました。
心に残る3つのテーマやポイント
『ひみつのきもちぎんこう』の読書感想文に取り入れやすいポイントは、大きく分けて3つあります。
- 自分の気持ちを大切にすること
- 人に親切にすること
- 自分の行動をふりかえること
この3つについて、それぞれ「自分はどう感じたか」をメモしておくことをおすすめします。
メモの仕方は、むずかしく考えなくて大丈夫。
ノートやメモ用紙に、「うれしかった」「びっくりした」「ちょっと心配になった」など、一言だけ書いておくだけでも十分です。
その場面のページ数も、いっしょにメモしておくと、あとで感想文を書くときに便利ですよ。
感想文で大切なのは、実はあらすじの正確さではありません。
「自分がどう感じたか」という部分こそが、感想文の核。
同じ本を読んでも、感じ方は人それぞれちがうはず。
その違いこそが、あなただけのオリジナルな文章になっていきます。
①自分の気持ちを大切にすること
この本には、うれしい・悲しい・怒るなど、いろいろな気持ちが出てきます。
「嫌な気持ちはなくせばいい」と考えるのではなく、そうした気持ちも含めて、自分の心と向き合うことがポイント。
どんなときにうれしくなりますか。
どんなときに、悲しくなったり、怒ったりしますか。
そうしたことを、少し思い出しながら読んでみてください。
②人に親切にすること
物語の中では、勇気を出したり、だれかに親切にしたりすると、銀色のコインがたまっていきます。
だれかに優しくしたとき、自分までうれしい気持ちになった経験は、多くのみなさんにあるはずです。
友達が困っていたら、自分ならどうするだろうか。
小さな親切でも、相手を喜ばせられるのではないか。
そんなふうに、自分の経験と重ねながら読んでみると、感想文がぐっと書きやすくなります。
③自分の行動をふりかえること
物語の中で、番頭さんはゆうたに「どうすればいいかは、自分で考えなさい」と伝えます。
すぐに答えを教えてくれないのは、やさしいようで、きびしいようにも感じます。
自分は、友達に優しくできているだろうか。
嫌なことがあると、すぐに怒ってしまっていないだろうか。
この本を読みながら、自分自身のことも、少し振り返ってみてくださいね。
穴埋め式テンプレート
ここからは、上で紹介した3つのポイントを盛り込みながら、感想文を組み立てられる穴埋め式のテンプレートをご紹介します。
空欄を埋めていくだけで、一本の感想文が完成する形式にしました。
STEP1 選んだ理由
私が『ひみつのきもちぎんこう』を読もうと思ったのは、( )からです。題名を見たとき、私は「( )」と思いました。
STEP2 簡単なあらすじ
この本は、( )という子のお話です。主人公は、( )という出来事をきっかけに、( )していきます。
STEP3 心に残った場面
私が一番心に残ったのは、( )の場面です。その場面を読んだとき、私は( )と思いました。
STEP4 自分の気持ちについて感じたこと
私は今まで、( )ときに、自分の気持ちを( )ことがありました。この本を読んで、( )と気づきました。
STEP5 人に親切にすることについて感じたこと
私は以前、( )をしてあげたことがあります。そのとき、相手は( )と言ってくれて、私も( )という気持ちになりました。
STEP6 自分の行動をふりかえって感じたこと
私は、友達に( )と言ってしまったことがあります。今考えると、友達は( )と感じていたかもしれません。
STEP7 まとめ
この本を読んで、私は( )ということに気づきました。これからは、( )ことを大切にしていきたいです。
小学生向け『ひみつのきもちぎんこう』の読書感想文の例文
『ひみつのきもちぎんこう』の読書感想文の例文をご紹介していきます。
小学生向けに800字と1200字、それぞれ長さの違う例文をまとめました。
あくまで一例なので、そのまま使うというより、構成の参考にしていただけると嬉しいです。
800字(原稿用紙2枚)
【題名】きもちぎんこうで考えたこと
わたしは、『ひみつのきもちぎんこう』というほんを読んだ。しゅじんこうは、ゆうたというおとこのこだ。ゆうたは、ともだちにいじわるをしてしまうことがある子だった。
ある日、ゆうたのまえに、ふしぎな「きもちぎんこう」があらわれる。地図をたよりに行ってみると、番頭さんがいた。番頭さんは、ゆうたの「きもちつうちょう」を見せてくれる。そこには、くろいコインがたくさんたまっていた。いじわるをすると、くろいコインがたまるとしって、わたしはびっくりした。
くろいコインがふえると、いい心がきえてしまうときいて、ゆうたはとてもこわくなる。わたしも、もしじぶんだったらどうしようと、すこしどきどきしながらよんだ。
わたしがいちばん心にのこったのは、番頭さんが「どうすればいいかは、じぶんでかんがえなさい」と言うばめんだ。すぐにこたえをおしえてくれないところが、やさしいようで、きびしいようにも感じた。ゆうたは、じぶんでかんがえなくてはいけない。番頭さんは、ゆうたをおこったり、ばつをあたえたりはしない。ただ、しずかに見まもっているように、わたしには見えた。
わたしは、いつもだれかにこたえをおしえてもらうことがおおい。すぐに正しいこたえがほしくなってしまう。でも、この本をよんで、じぶんでかんがえることもだいじなんだなと思った。すこし、めんどうだなと思うきもちもあった。とはいえ、じぶんでかんがえたことは、わすれにくい気もする。
わたしも、ともだちとけんかしたとき、じぶんのことばかりかんがえていたなと気づいた。あのとき、ともだちはどんなきもちだったのだろう。これからは、あいてのきもちも、すこしかんがえてみたい。すぐにできるかは、正直わからない。ただ、ぎんこうのコインみたいに、やさしいきもちを、すこしずつふやしていきたいと思った。
1200字(原稿用紙3枚分)
【題名】くろいコインとぎんいろのコイン
わたしは、『ひみつのきもちぎんこう』というほんを読んだ。しゅじんこうは、ゆうたというおとこのこだ。ゆうたは、ともだちのりくくんの頭をはたいたり、おともだちが落としたものをけったりしてしまう男の子だった。それを読んで、わたしはすこしびっくりした。わたしにも、そういうところがあるかもしれないと思ったからだ。
ある日、ゆうたが意地悪をすると、どこからかふしぎな音が聞こえてくる。「ジャリーン!」という音だ。その後、ゆうたの家に、地図がかいてある手紙がとどく。地図をたよりに行ってみると、そこには、ふしぎな「きもちぎんこう」があった。わたしは、こんなぎんこうがほんとうにあったらいいなと、わくわくしながら読みすすめた。
きもちぎんこうには、番頭さんという人がいる。番頭さんは、ゆうたの「きもちつうちょう」を見せてくれる。そこには、くろいコインがたくさんたまっていた。いじわるをしたり、じぶんかってなことをしたりすると、くろいコインがたまるそうだ。いっぽうで、ゆうきをだしたり、だれかに親切にしたりすると、ぎんいろのコインがたまる。じぶんの行動がコインになるなんて、わたしはそんなこと考えたこともなかった。
わたしがいちばん心にのこったのは、番頭さんが「どうすればいいかは、じぶんでかんがえなさい」と言うばめんだ。すぐにこたえをおしえてくれないところが、やさしいようで、きびしいようにも感じた。番頭さんは、ゆうたをおこったり、ばつをあたえたりはしない。ただ、しずかに見まもっているように、わたしには見えた。
わたしは、いつもだれかにこたえをおしえてもらうことがおおい。でも、この本をよんで、じぶんでかんがえることもだいじなんだなと思った。すこし、めんどうだなと思うきもちもあったが、じぶんでかんがえたことは、わすれにくい気がする。
ゆうたは、くろいコインがふえると、いい心がきえてしまうときいて、とてもこわくなる。わたしも、もしじぶんだったらどうしようと、すこしどきどきしながらよんだ。ゆうたは、これまでのじぶんの行動をひとつずつふりかえっていく。それを思い出す場面は、読んでいるわたしも、なんだかむねがちくっとした。
わたしにも、にたようなけいけんがある。前に、休み時間にひとりでいるともだちに、こえをかけずにそのまま遊びに行ってしまったことがあった。この本を読んで、そのときのことを、あらためて思い出した。
わたしも、ともだちとけんかしたとき、じぶんのことばかりかんがえていたなと気づいた。これからは、あいてのきもちも、すこしかんがえてみたい。すぐにできるかは、正直わからない。ただ、ぎんこうのコインみたいに、やさしいきもちを、すこしずつふやしていきたいと思った。
この本を読んで、わたしは、じぶんの行動をふりかえることのたいせつさを知った。悪いことを一どもしないひとには、なれないかもしれない。でも、まちがえたときに、じぶんの行動を見つめなおすことはできる。わたしも、ゆうたのように、すこしずつでもかわっていけたらいいなと思う。
書き出し例×5
①自分の気持ちから始める
うれしいときや悲しいとき、自分の気持ちをどうしているだろうか。私は、嫌なことがあると、すぐに忘れようとしてしまうことがある。『ひみつのきもちぎんこう』を読んで、私は自分の気持ちについて、あらためて考えてみた。ふだんは、あまり意識したことがなかったので、少し新鮮な気持ちだった。
②本の題名から始める
「きもちぎんこう」という題名を見たとき、私は「どんな銀行なんだろう」と不思議に思った。お金をあずけたり、引き出したりする銀行は知っているが、気持ちをあずける銀行は聞いたことがなかったからだ。私はどんなお話なのか知りたくなって、この本を読むことにした。
③友達との経験から始める
私は前に、友達とけんかをしたことがある。そのときは自分のことばかり考えていて、友達がどんな気持ちだったのかを考えていなかった。『ひみつのきもちぎんこう』を読んで、私はそのときのことを思い出した。あのとき、友達はどう思っていたのだろう。少し気になっている。
④「もし気持ちをあずけられたら」から始める
もし、悲しい気持ちや嫌な気持ちを銀行にあずけることができたら、どうするだろうか。私は、嫌なことがあったら、すぐにあずけてしまうと思う。でも、『ひみつのきもちぎんこう』を読んで、本当にそれでいいのかなと、考えるようになった。
⑤読んだ後の気づきから始める
『ひみつのきもちぎんこう』を読む前の私は、嫌な気持ちはできるだけ早くなくしたほうがいいと思っていた。でも、この本を読んで、嫌な気持ちにも大切な役割があるのかもしれないと思うようになった。この気づきは、少し意外なものだった。
題名の例×10
| 番号 | 題名の例 |
|---|---|
| 1 | 自分の気持ちを大切にしよう |
| 2 | きもちをあずけたらどうなる? |
| 3 | 私の心の中にあるもの |
| 4 | 「きもちぎんこう」で考えたこと |
| 5 | 嫌な気持ちも大切なの? |
| 6 | 友達の気持ちを考えてみた |
| 7 | やさしさは心のプレゼント |
| 8 | 気持ちを大切にするということ |
| 9 | 私ならどんな気持ちをあずける? |
| 10 | 『ひみつのきもちぎんこう』が教えてくれたこと |
振り返り
『ひみつのきもちぎんこう』の読書感想文について、あらすじの型から、書き方のポイント、テンプレート、そして実際の例文まで、まとめてご紹介してきました。
心に残った場面を選んで、そのときの気持ちを言葉にして、自分の体験と結びつける。
これだけで、感想文はぐっと書きやすくなるはずです。
あとは、テンプレートの空欄を、あなた自身の言葉で埋めていくだけ。
時間はかかるかもしれませんが、あなたにも、きっと心のこもった読書感想文が書けるはずです。
焦らず、じぶんのペースで取り組んでみてくださいね。
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