『風が強く吹いている』の読書感想文を、これから書こうとしている皆さんへ。
本作は箱根駅伝を目指す十人の若者たちを描いた、三浦しをんさんによる青春小説。
本屋大賞にもノミネートされ、映画化やアニメ化もされた話題作なので、すでに読んだ方も多いのではないでしょうか。
私は読書が趣味ですが、そんな私から見ても、この作品は「感想文が書きやすい小説」だと感じました。
とはいえ、登場人物が十人と多く、物語の展開も長いので、いざ書こうとすると何から手をつけていいか迷う人も多いはず。
そこでこの記事では、書き方・例文・題名・書き出し・テンプレートまで、読書感想文づくりに必要な要素をまとめて紹介していきます。
コピペしてすぐに使えるテンプレートも用意しているので、中学生の方も高校生の方も、ぜひ最後まで参考にしてください。
『風が強く吹いている』の読書感想文に使える「あらすじ」の型
『風が強く吹いている』の読書感想文を書くとき、最初につまずきやすいのが「あらすじ」の部分です。
この小説はとにかく登場人物が多く、箱根駅伝までの道のりも長いため、順番通りに説明しようとすると、あらすじだけで原稿用紙が埋まってしまいます。
感想文で必要なのは、物語の全てではありません。
自分の感想につながる部分だけを、簡潔に紹介することが大切です。
ここでは、感想文の中にそのまま組み込みやすい「200字前後のあらすじ」を、タイプ別に3パターン紹介します。
自分の書きたい方向性に合わせて、好きなものを選んでみてくださいね。
タイプ①:物語全体を紹介する型
タイプ②:努力と成長に注目した型
タイプ③:仲間との絆に注目した型
※小説『風が強く吹いている』の長短のあらすじはこちらにまとめています。

『風が強く吹いている』の読書感想文の書き方
『風が強く吹いている』の読書感想文をうまく書くコツは、実はそれほど多くありません。
重要な点は、たったの3つ。
そのうえで、この3つを盛り込める穴埋め式テンプレートも用意しました。
順番に見ていきましょう。
絶対に書くべき「心に残る」3つのポイント
『風が強く吹いている』の読書感想文を書くうえで、必ず触れておきたい要点が3つあります。
この3つを押さえるだけで、内容にぐっと深みが出ます。
- 努力を続けることの意味
- 仲間と支え合うことの大切さ
- 「自分は何のために頑張るのか」という問い
この3つは、それぞれ独立した要素ではありません。
物語の中で少しずつ重なり合いながら、読者の心に届く仕掛けになっています。
大切なのは、この要点そのものを書き写すことではありません。
「自分はこの部分を読んで、どう感じたか」をメモしておくこと。
感想文でもっとも評価されるのは、ストーリーの説明ではなく、あなた自身の心の動き。
ここが、うまく書けるかどうかの分かれ道です。
①努力を続けることの意味
竹青荘の住人たちの多くは、もともと陸上経験がありません。
それでも、自分にできることを少しずつ積み重ね、昨日の自分より前へ進もうとする姿が描かれています。
結果がすぐに出なくても、努力そのものに価値があると教えてくれる場面です。
この場面を読んだとき、あなたはどう感じましたか。
「自分にも似た経験があるかも」と思ったなら、その瞬間の気持ちをメモしておきましょう。
ノートやスマホのメモ帳に、「ここが刺さった」「なぜかというと〇〇」という形で一言残しておくだけで十分です。
②仲間と支え合うことの大切さ
箱根駅伝は個人競技ではなく、十人がたすきをつないで走る団体競技です。
性格も考え方も違う仲間たちが、ぶつかり合いながらも少しずつお互いを認め合っていく過程は、この作品の大きな見どころ。
「一人ではできないことも、仲間となら乗り越えられる」というメッセージは、部活動や学校行事を経験したことのある人なら、きっと共感できるはずです。
この部分を読んで、自分の経験と重なった場面はありませんでしたか?
クラスでの協力、部活動での支え合い、家族に助けられた記憶。
思い当たる出来事があれば、忘れないうちに書き留めておいてください。
③「自分は何のために頑張るのか」という問い
この作品では、登場人物それぞれが「なぜ走るのか」という問いに向き合っていきます。
勝つためだけではなく、自分を変えたい、誰かの期待に応えたいなど、走る理由は人によって異なります。
読んでいるうちに、「自分は何のために勉強しているのだろう」と考えさせられた人も多いのではないでしょうか。
この問いへの答えは、すぐに出なくてもかまいません。
「まだはっきりしないけど、考えるきっかけになった」という気持ちそのものが、立派な感想の種になります。
なぜ「どう感じたか」のメモがそれほど重要なのか。
それは、あらすじをいくら詳しく書いても、読書感想文としての評価にはつながらないからです。
先生や審査員が読みたいのは、あなたの心がどう動いたかという記録。
3つのポイントについてメモを取っておけば、文章を書くときに一気に筆が進むようになりますよ。
穴埋め式テンプレート
ここからは、先ほどの3つのポイントを自然に盛り込める、穴埋め式のテンプレートを紹介します。
空欄部分に自分の言葉を当てはめていくだけで、読書感想文の骨組みが完成します。
コピペして使ってもらってもかまいません。
STEP1 この本を選んだ理由
私が『風が強く吹いている』を読もうと思った理由は、( )だからです。
読む前は、( )という物語だと思っていました。
しかし実際に読んでみると、( )が特に印象に残りました。
STEP2 あらすじ(150〜200字)
この作品は、陸上経験者のハイジが、個性豊かな仲間を集め、箱根駅伝出場という大きな目標に向かって努力する物語です。
最初はまとまりのなかったチームが、練習や困難を乗り越えながら、一つのチームとして成長していきます。
STEP3 努力を続けることについて
私が最も心に残ったのは、「努力を続けること」の大切さです。
作中では、( )という場面が印象的でした。
私は以前、( )という経験がありました。
そのときは( )と思いましたが、この作品を読んで、( )ことが大切なのだと感じました。
STEP4 仲間と支え合うことについて
この作品では、仲間の存在の大切さも強く感じました。
最初は( )だったメンバーが、少しずつ( )ようになります。
私も( )の経験を通して、仲間に助けられたことがあります。
そのため、この場面を読んで( )と思いました。
STEP5 「自分は何のために頑張るのか」
登場人物たちは、それぞれ違う理由を持って箱根駅伝を目指していました。
私は、この作品を読んで、「自分は何のために頑張っているのだろう」と考えるようになりました。
今の私は( )を目標にしています。
この作品から、( )が努力を続ける力になるのだと学びました。
STEP6 まとめ(これからの自分)
『風が強く吹いている』を読んで、私は( )の大切さを学びました。
これからは( )ようにしたいと思います。
そして、結果だけではなく、努力する過程や仲間との時間も大切にしていきたいです。
『風が強く吹いている』の読書感想文の例文
ここからは、実際に『風が強く吹いている』の読書感想文を書くときの参考になるよう、例文を紹介していきます。
中学生向けには1200字、高校生向けには2000字と、それぞれの学年に合った文字数でまとめました。
丸ごとコピペするのではなく、自分の経験や言葉に置き換えながら参考にしてもらえると嬉しいです。
1200字の中学生向け
【題名】たすきがつなぐ、努力という名の道
私が『風が強く吹いている』を手に取ったのは、友達に勧められたのがきっかけだった。
読む前は、正直そこまで期待していなかった。
走ることが得意ではない私にとって、駅伝の話はどこか遠い世界の出来事だと思っていたからだ。
この物語は、陸上経験者のハイジという先輩が、竹青荘という寮に住む個性豊かな仲間を集め、箱根駅伝出場という大きな目標に向かって突き進んでいく話だ。
最初はまとまりのなかった仲間たちが、厳しい練習や小さな衝突を重ねながら、少しずつ一つのチームへと変わっていく。
読み始めてすぐ、こんなにも性格の違う十人が一つの目標を持てるのだろうかと、不安になったのを覚えている。
読み進めるうちに、私が一番心を動かされたのは、努力を積み重ねることの意味についてだった。
登場人物の多くは、もともと足が速いわけではない。
それでも、自分にできることを毎日少しずつ積み重ね、昨日の自分より前へ進もうとしていた。
私はテストで思うような点が取れず、勉強してもむだなのではと感じたことがある。
しかしこの本を読んで、結果がすぐに出なくても、続けること自体に意味があるのだと気づかされた。
この発見には、正直かなり驚いたし、少し肩の力が抜けた気もした。
次に印象に残ったのは、仲間と支え合うことの大切さだ。
竹青荘の住人たちは、性格も考え方もばらばらだった。
それでも一緒に練習し、時にはぶつかりながらも、お互いを認め合うようになっていく。
箱根駅伝はたすきをつなぐ競技であり、一人だけの力では走りきれない。
私は体育祭のリレーで、自分だけ頑張っても勝てるわけではないと知った経験がある。
応援してくれる仲間がいたからこそ、最後まで走りきれたのだと今でも思う。
この本を読んで、あのときの気持ちを久しぶりに思い出した。
そしてもう一つ、心に残ったのは「自分は何のために頑張るのか」という問いだ。
登場人物たちは、それぞれ違う理由で走っている。
自分を変えたい人もいれば、仲間のために走りたい人もいる。
私はこれまで、頑張る理由なんて特に考えたことがなかった。
でも一方で、この本を読んでからは、自分の目標について少し立ち止まって考えるようになった気がする。
どんな理由であれ、自分が納得できる目標に向かうことが大切なのだと、少しだけ嬉しい気づきを得られた。
『風が強く吹いている』は、駅伝を題材にしたスポーツ小説だ。
ただし、それだけでは終わらない作品だと思う。
努力すること、仲間を信じること、そして自分と向き合うこと。
この三つが、物語全体を通してていねいに描かれていた。
私はこの本を読んで、結果だけを見て努力を判断してはいけないのだと学んだ。
これから勉強や部活動でうまくいかないことがあっても、竹青荘の仲間たちの姿を思い出したい。
一人で抱え込まず、周りの人を信じること。
そして、自分なりの理由を持って前へ進み続けること。
この二つを、これからの自分の支えにしていきたいと思う。
2000字の高校生向け
【題名】向かい風の先にあるもの
私はもともとスポーツ小説をあまり読まない。
走ることも得意ではない。
それなのに『風が強く吹いている』を読み終えたとき、無性に外を走りたくなっている自分がいて、少し戸惑った。
物語の舞台は、寛政大学の学生寮である竹青荘だ。
そこに暮らす個性豊かな十人の学生たちが、箱根駅伝出場という無謀にも思える目標に挑んでいく。
陸上経験者のハイジという先輩が、ほとんど素人の住人たちを半ば強引に巻き込みながら、本気で駅伝を目指していく姿が丁寧に描かれていた。
まとまりのなかったチームが、練習や困難を重ねながら少しずつ変わっていく様子は、読んでいて胸が熱くなる場面の連続だった。
私が最初に驚いたのは、竹青荘の住人たちの個性の強さだった。
漫画好き、勉強一筋の秀才、留学生、双子。
誰もまともに陸上をしてこなかった集団が、本気で箱根を目指す姿は、正直はじめは少し滑稽にも見えた。
とはいえ読み進めるうちに、その滑稽さの奥にある真剣さに気づかされていくことになる。
人は見た目や第一印象だけでは判断できないのだと、あらためて実感させられた出来事だった。
心に残ったポイントの一つ目は、努力を積み重ねることの意味だ。
登場人物の多くは、才能に恵まれているわけではない。
それでも、自分にできることを毎日少しずつ積み重ね、昨日の自分を超えようとしていた。
私自身、部活動で思うような結果が出ず、努力してもむだなのではないかと感じたことがある。
しかしこの作品を読んで、結果だけで努力の価値を決めるのは違うのだと思うようになった。
すぐに結果が出なくても、続けること自体に意味があるという考え方は、私の中で静かに、でも確かに変わった部分だった。
二つ目に心を動かされたのは、仲間と支え合うことの大切さだ。
竹青荘の住人たちは、性格も考え方もまったく違う。
それでも一緒に練習し、ときにはぶつかり合いながらも、少しずつお互いを認め合うようになっていく。
箱根駅伝はたすきをつなぐ競技であり、一人だけの力ではゴールにたどり着けない。
私は文化祭の準備で、意見が合わずに悩んだ経験がある。
でも一方で、最終的に仲間と協力できたからこそ、納得のいく結果にたどり着けたのだとも思う。
この本を読んで、あのときの気持ちを久しぶりに思い出した。
三つ目は、「自分は何のために頑張るのか」という問いだ。
登場人物たちは、それぞれまったく違う理由を持って走っている。
自分を変えたい人もいれば、誰かの期待に応えたい人、仲間のために走りたい人もいる。
走る理由は人それぞれでいいのだと、この本を読んで初めて気づかされた。
私はこれまで、努力する理由なんて特に意識してこなかった。
ただし、この作品に触れてからは、自分の目標について立ち止まって考える時間が少しだけ増えた気がする。
読み進める中で、私は何度も自分の高校生活と重ね合わせながらページをめくっていた。
テスト前の焦り、部活動での小さな衝突、進路について漠然とした不安を抱える毎日。
竹青荘の住人たちが抱える悩みは、規模こそ違えど、どこか自分の日常とつながっているように感じられた。
特に、練習がうまくいかず自信をなくしていく場面では、思わず自分のことのように感じて胸が締めつけられた。
物語の中の登場人物たちは、決して完璧な人間ではない。
弱さやいら立ちを抱えながらも、それでも前へ進もうとする姿に、私は何度も励まされた。
また、この作品を読んで感じたのは、目標を持つことそのものの尊さだ。
箱根駅伝という目標がなければ、竹青荘の住人たちは、きっとばらばらのままだっただろう。
一つの目標があったからこそ、彼らは自分の弱さと向き合い、少しずつ変わっていくことができた。
私にとっての目標は何だろうかと、この本を読みながら何度も自問した。
まだはっきりとした答えは出ていない。
とはいえ、目標を持つこと自体を恐れる必要はないのだと、この作品は静かに教えてくれた気がする。
『風が強く吹いている』という題名の意味を、読み終えた今なら少しわかる気がする。
向かい風であっても、その風を受けて前に進む力に変えることができる。
それは駅伝に限らず、これから私が歩んでいく人生にも当てはまる言葉だと思う。
この物語は、駅伝という競技を通して、努力すること、仲間を信じること、そして自分と向き合うことの大切さを、静かに、でも力強く伝えてくれる作品だった。
結果がすぐに出なくても、続けること自体に価値がある。
一人で抱え込まず、周りの人を信じること。
そして、自分なりの理由を持って前へ進み続けること。
この本と出会えたことに、心から感謝したい。
これから受験や進路で悩むことがあっても、竹青荘の仲間たちの姿を、きっと何度も思い出すはずだ。
強い風が吹く日ほど、前を向いて走ってみたいと、今の私は素直にそう思っている。
書き出し例×5
①努力の意味に着目
私はこれまで、「努力は結果が出てこそ意味がある」と思っていた。
しかし『風が強く吹いている』を読んで、その考えは少し変わった。
この作品は、目標に向かって努力を積み重ねること自体に、大きな価値があることを教えてくれた一冊だ。
読み終えたあと、しばらく本を閉じたまま考え込んでしまったのを覚えている。
②仲間との絆に着目
『風が強く吹いている』を読んで、私が最も心を動かされたのは、仲間と支え合うことの大切さだった。
性格も考え方も違う十人が、一つの目標に向かって少しずつ心を一つにしていく姿には、正直かなり感動した。
途中、何度もページをめくる手が止まったほどだ。
③タイトルから興味を持った場合
『風が強く吹いている』という題名を見たとき、私は「どんな意味が込められているのだろう」と興味を持った。
実際に読んでみると、この作品は駅伝を描くだけでなく、人が夢に向かって走り続ける意味を考えさせてくれる物語だった。
タイトル一つでこれほど印象が変わるとは、思ってもみなかった。
④自分の経験につなげる
私は部活動で思うような結果が出ず、努力することがむなしく感じたことがある。
そんなときに『風が強く吹いている』を読み、登場人物たちが苦しい練習を続けながら成長していく姿を見て、もう少し頑張ってみようと思えるようになった。
本を読んでここまで前向きな気持ちになれたのは、久しぶりのことだった。
⑤作品のテーマから入る
「人は何のために頑張るのだろう。」
『風が強く吹いている』を読み終えたあと、私の頭に最初に浮かんだのはこの問いだった。
この作品は箱根駅伝を目指す物語だが、それ以上に、自分の目標と向き合うことの意味を教えてくれる作品だと感じた。
題名の例×5
| テーマ | 題名の例 |
|---|---|
| 努力 | 努力を続けることの本当の意味 |
| 仲間との絆 | 一人ではつなげられない「たすき」 |
| 成長 | 昨日の自分を超えるために |
| 読後の学び | 走ることが教えてくれた大切なこと |
| 作品全体 | 目標に向かって走り続ける勇気 |
読書感想文の題名は、小説のタイトルをそのまま使うよりも、自分が作品から得た学びを表す言葉にすると印象が良くなります。
本文とのつながりも生まれやすく、感想文全体がまとまりやすくなりますよ。
振り返り
ここまで『風が強く吹いている』の読書感想文について、書き方・例文・題名・書き出し・テンプレートと、幅広く紹介してきました。
あらすじはあくまで導入。
大切なのは、努力を続けることの意味、仲間と支え合うことの大切さ、そして「自分は何のために頑張るのか」という3つのポイントについて、自分がどう感じたかを書くことです。
正直、この小説をきちんと読み解いて感想文にまとめるのは、簡単な作業ではありません。
でも今回紹介したテンプレートや例文を参考にすれば、きっと迷わず書き進められるはず。
皆さんがこれから書く読書感想文が、あなた自身の言葉で埋め尽くされた一編になることを、心から願っています。
竹青荘の仲間たちが強い風の中を走り続けたように、皆さんもぜひ、自分らしい感想文を書き上げてくださいね。
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