今回は『小説 すずめの戸締り』の読書感想文について、書き方のコツから例文まで、まるっとご紹介していきます。
本作は新海誠監督による2022年公開のアニメ映画が原作で、後に小説版が刊行された話題作。
宮崎県の港町で暮らす女子高生・すずめが、災いを引き起こす「扉」を閉めるため、日本各地を旅するファンタジー・ロードムービーです。
作者はもちろん、新海誠監督ご本人。
私は年間100冊以上の小説を読む、いわゆる読書好きの40代男性なのですが、この物語には意外なほど心を掴まれました。
正直、ここまで「喪失」というテーマを丁寧に描いた作品だとは思っていなかったので、読んでいて何度も驚かされましたね。
これから『すずめの戸締り』の読書感想文を書く予定のあなたのために、書き方・例文・題名・書き出しまで、まとめてお届けします。
コピペしてそのまま使えるテンプレートも用意していますので、中学生のあなたも、高校生のあなたも、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
『すずめの戸締り』の読書感想文に使える「あらすじ」の型
『すずめの戸締り』の読書感想文を書くときに、まず悩むのが「あらすじ」の書き方ではないでしょうか。
結末まで詳しく書いてしまうと、それはただの作品紹介になってしまいます。
感想文の中で使うあらすじは、200字前後にまとめるのがちょうど良い長さ。
ここでは、タイプの違う3つのあらすじパターンをご紹介します。
あなたの書きたい感想文の雰囲気に合わせて、好きなものを選んでみてください。
タイプ①:シンプルにまとめたあらすじ
『すずめの戸締り』は、少女・すずめが災いを防ぐため、日本各地で「戸締り」をする旅に出る物語だった。旅の中でさまざまな人と出会い、自分自身と向き合いながら成長していく姿が描かれていた。ファンタジーでありながら、根底には現実に通じる強いメッセージが込められている作品だ。
タイプ②:出会いを軸にしたあらすじ
『すずめの戸締り』は、不思議な青年・草太と出会った少女・すずめが、日本各地で災いを防ぐための旅を続ける物語。旅を通して、多くの人との出会いや支えを経験し、前へ進む勇気や命の大切さが描かれていた。一人の少女が旅の中で少しずつ変わっていく過程が、丁寧に綴られている。
タイプ③:テーマを重視したあらすじ
『すずめの戸締り』は、少女・すずめが「閉じ師」である草太とともに、日本各地に現れる災いの扉を閉じる旅を描いた物語だ。その旅を通して、震災の記憶や喪失、人との絆、未来へ進む希望が丁寧に描かれている。単なる冒険ではなく、人が悲しみを乗り越えて生きていく姿こそが、この物語の核である。
『すずめの戸締り』の読書感想文の書き方
ここからは、『すずめの戸締り』の読書感想文の書き方について、具体的に確認していきます。
重要なポイントは大きく分けて3つ。
この3つさえ押さえておけば、感想文の中身に困ることはまずありません。
そして、そのポイントをもとにした穴埋め式テンプレートもご用意しました。
順番に埋めていくだけで、あなたらしい感想文が完成する仕組みになっていますよ。
物語の中心となる3つのテーマやポイント
『すずめの戸締り』の読書感想文を書くうえで、外せない要点が3つあります。
- 過去と向き合い、前を向いて生きること
- 人とのつながりや支え合い
- 災害の記憶と命の大切さ
この3つは、物語の中で繰り返し描かれている大切なテーマです。
それぞれの場面を読んだときに「自分はどう感じたか」を、簡単にメモしておくことをおすすめします。
メモといっても難しく考える必要はありません。
「驚いた」「悲しかった」「勇気をもらった」といった、一言の感情だけで十分です。
ノートの端やスマホのメモ機能に、場面のキーワードと一緒に書き留めておくと、あとで感想文にまとめやすくなります。
なぜ「どう感じたか」がそれほど大事なのか、疑問に思ったあなたもいるかもしれません。
読書感想文で評価されるのは、あらすじの正確さではなく「あなた自身の考え」だからです。
同じ場面を読んでも、感じ方は人それぞれ。
だからこそ、自分の感情の動きを丁寧に拾っておくことが、オリジナリティのある感想文への近道になります。
①過去と向き合い、前を向いて生きること
すずめは幼い頃に大切な人を失っており、その悲しみをずっと抱えたまま生きてきました。
旅を通して、その過去と少しずつ向き合っていく姿が、物語の中心に据えられています。
つらい記憶は、できることなら忘れてしまいたいと思うものですよね。
でも一方で、この物語は「忘れること」ではなく「受け止めること」の大切さを教えてくれます。
この場面を読んで、あなたがどんな気持ちになったか、ぜひメモしておいてください。
②人とのつながりや支え合い
すずめは旅の道中、行く先々でさまざまな人に助けられます。
年齢も立場も違う人たちが、それぞれのやり方ですずめを支えていく様子は、読んでいて温かい気持ちになりますよ。
一人では乗り越えられないことも、誰かがそばにいてくれることで前に進める。
この物語が伝えている、シンプルだけれど大切なメッセージです。
③災害の記憶と命の大切さ
『すずめの戸締り』は、実際に起きた災害をモチーフにした作品です。
そのため、命の重みや、日常のありがたさについて考えさせられる場面が随所にあります。
普段は当たり前だと思っている毎日。
それがどれほどかけがえのないものか、この物語を通して改めて実感させられました。
ただし、このテーマは重くなりすぎないように、自分の言葉で無理なく書くことを意識してみてください。
穴埋め式テンプレート
ここからは、先ほどの3つのポイントを組み込んだ、穴埋め式のテンプレートをご紹介します。
空欄部分にあなたの言葉を入れていくだけで、感想文の骨組みが完成しますよ。
STEP1 本を選んだ理由
私が『すずめの戸締り』を読もうと思ったのは、( )と思ったからだ。
読む前は、( )という物語だと思っていた。
STEP2 簡単なあらすじ
先ほど紹介した3タイプのあらすじから、好きなものをアレンジして当てはめてください。
STEP3 一番心に残った場面
私が一番心に残ったのは、( )の場面だ。
その場面では、( )が描かれていた。
私は( )と思い、とても印象に残った。
STEP4 過去と向き合うことについて
すずめは( )という経験をする。
私は、つらいことがあっても( )ことが大切なのだと思った。
STEP5 人とのつながりについて
私は( )の場面を読んで、人は一人では生きていけないと感じた。
私も( )をもっと大切にしたいと思った。
STEP6 命の大切さについて
私は( )の場面を読んで、命の大切さを改めて感じた。
普段の生活では( )が当たり前だと思っていたが、この本を読んで考え方が変わった。
STEP7 まとめ
『すずめの戸締り』を読んで、私は( )が一番心に残った。
私もこれからは( )ことを大切にして生活していきたい。
『すずめの戸締り』の読書感想文の例文
ここからは『すずめの戸締り』の読書感想文の例を、中学生・高校生それぞれの文字数でご紹介します。
そのままコピペするのではなく、あくまで参考として、自分の言葉に置き換えて使ってみてくださいね。
1200字の中学生向け
【題名】前を向いて生きる勇気
私が『すずめの戸締り』を手に取ったのは、映画で話題になっていたからだった。
読む前は、正直そこまで期待していなかった。
ただの不思議な冒険物語だと思っていたからだ。
しかし読み進めるうちに、想像していたものとはまったく違う物語だと分かり、少し驚いた。
『すずめの戸締り』は、少女・すずめが災いを防ぐため、日本各地で「戸締り」をする旅に出る物語だ。
旅の中でさまざまな人と出会い、自分の過去と向き合いながら成長していく姿が描かれている。
私が一番心に残ったのは、すずめが幼い頃に大切な人を失っていたと分かる場面だ。
すずめは、その悲しみをずっと胸にしまっていた。
旅の中で少しずつ、その過去と向き合っていく姿を見て、胸が締め付けられるような気持ちになった。
つらい出来事は、できれば忘れてしまいたいと思うものだと思う。
私自身も、嫌な思い出はなるべく考えないようにしてきた。
でも一方で、この物語を読んで、忘れるのではなく受け止めることの方が、本当の意味で前に進む力になるのだと気づかされた。
もうひとつ心に残ったのは、すずめが旅の中でたくさんの人に助けられる場面だ。
行く先々で出会う人たちは、すずめのことをよく知らないのに、優しく手を差し伸べてくれる。
一人では乗り越えられないことも、誰かがそばにいてくれることで前に進めるのだと感じた。
私は、人に頼ることをどこか苦手に思っていた。
自分のことは自分でなんとかしなければ、と考えていたからだ。
とはいえ、この物語を読んで、人に頼ることは決して弱さではないのだと分かった。
むしろ、支え合うことこそが強さなのだと思う。
そしてもうひとつ、忘れてはいけないと感じたのが、命の大切さについてだ。
この作品は、実際に起きた災害を背景にしている。
私は普段、災害についてじっくり考えることはあまりなかった。
しかし物語を読み進めるうちに、当たり前の日常がどれほどかけがえのないものかを、強く感じるようになった。
すずめが命がけで扉を閉め続ける姿を見て、私は今の生活のありがたさを改めて考えた。
毎日学校に行けること、家族と話せること。
それらすべてが、実はとても幸せなことなのだと気づき、少し嬉しい気持ちにもなった。
この本を読み終えたとき、私はすずめの成長する姿にとても感動していた。
悲しみを抱えながらも、前を向いて歩き続けるすずめの姿は、私に大きな勇気をくれた。
ただし、すずめは最初から強かったわけではない。
何度も迷い、悩みながら、それでも足を止めなかった。
その過程こそが、この物語の一番の魅力だと私は思う。
これから私も、つらいことがあっても目をそらさずに、一歩ずつ前へ進んでいきたいと思う。
そして、そばにいてくれる人たちへの感謝を忘れずに過ごしていきたい。
『すずめの戸締り』は、私にとって忘れられない一冊になった。
この本と出会えたことを、心から良かったと思う。
2000字の高校生向け
【題名】悲しみを受け止める強さ
私が『すずめの戸締り』を読もうと思ったのは、映画を観た友人が「すごく感動した」と話していたのがきっかけだった。
読む前は、ファンタジー色の強い冒険物語だろうと、どこか軽い気持ちで構えていた。
しかし読み進めていくうちに、予想していたものとはまったく違う重みを持った物語だと分かり、正直なところかなり驚いた。
『すずめの戸締り』は、少女・すずめが「閉じ師」である草太とともに、日本各地に現れる災いの扉を閉じる旅を描いた物語だ。
その旅を通して、震災の記憶や喪失、人との絆、未来へ進む希望が丁寧に描かれている。
単なる冒険ではなく、人が悲しみを乗り越えて生きていく姿が印象的な作品だった。
読んでいて特に胸に迫ったのは、すずめが幼い頃に大切な存在を失っていたと分かる部分だ。
すずめはその悲しみを、長い間どこかにしまい込んだまま生きてきた。
旅の中で少しずつ過去と向き合っていく姿を追いながら、私は自分自身のことも重ねて考えていた。
私にも、思い出したくない出来事がいくつかある。
できることなら、そのまま記憶の奥に押し込んでおきたいと思うこともあった。
でも一方で、この物語を読み進めるうちに、悲しみは忘れることでは癒えないのだと気づかされた。
むしろ、しっかりと受け止めてこそ、人は前へ進めるのかもしれない。
すずめの姿を見ていると、そんな風に思えてくるのだ。
とはいえ、過去と向き合うことは決して簡単なことではないとも思う。
すずめの旅は、決して平坦なものではなかった。
何度もつまずき、迷いながら、それでも足を止めずに歩き続ける姿には、正直なところ何度も心を動かされた。
物語の中では、すずめが旅先で出会う「扉」が、単なる場面転換の装置として使われているわけではないように感じた。
それぞれの扉の向こうには、かつて誰かが暮らしていた日常の気配が確かに残っている。
廃墟となった場所にも、人が生きていた時間があったのだと気づかされる瞬間があり、そのたびに私は言葉を失った。
忘れ去られていく場所や記憶にまで丁寧に光を当てているところに、この作品の奥深さを感じた。
もうひとつ、この物語で強く印象に残ったのは、旅の途中で出会う人たちとのつながりだ。
すずめは行く先々で、見知らぬ人々に助けられながら旅を続けていく。
年齢も立場もばらばらな人たちが、それぞれのやり方ですずめを支えていく様子は、読んでいてとても温かい気持ちにさせてくれた。
私はこれまで、困ったときは自分の力だけで何とかしなければならないと思い込んでいた。
人に頼ることは、どこか弱さの表れのように感じていたからだ。
しかしこの物語を通して、人と支え合うことは決して弱さではなく、むしろ生きていくうえで欠かせない力なのだと気づかされた。
すずめが多くの人に支えられながら前へ進んでいく姿を見て、私も誰かに支えてもらうことを、もっと素直に受け入れていいのかもしれないと感じた。
そしてこの作品を語るうえで欠かせないのが、災害の記憶と命の大切さというテーマだ。
物語の背景には、実際に起きた大きな災害があるという。
私は普段、ニュースで災害の報道を目にしても、時間が経つとどうしても記憶が薄れてしまうところがあった。
しかしこの物語を読んでからは、当たり前だと思っていた毎日が、実はとても尊いものなのだと考えるようになった。
すずめが命がけで扉を閉め続ける姿には、その先にある無数の日常を守ろうとする強い思いが込められている。
それを知ったとき、自分がいかに恵まれた環境にいるのかを実感し、少し胸が熱くなった。
物語全体を通して感じたのは、悲しみと向き合うこと、人とつながること、そして命を大切にすること、この三つが決して切り離せないものだということだ。
過去を受け止めるからこそ人を頼れるようになり、人とのつながりがあるからこそ命の重みに気づける。
そんな風に、それぞれのテーマが自然と結びついているように感じられた。
読み終えたあと、私はしばらく本を閉じたまま、物語の余韻に浸っていた。
すずめの成長していく姿は、決して特別な誰かの物語ではなく、どこか自分自身の物語のようにも思えたからだ。
悲しみを抱えながらも歩みを止めないすずめの姿は、私にとって大きな励ましになった。
正直なところ、読み終えた直後は感想をうまく言葉にできず、しばらく迷っていた。
それほどまでに、この物語が私の中に残したものは大きかったのだと思う。
これから先、私にもつらい出来事や、うまくいかないことがきっと訪れるだろう。
そのときには、悲しみから目をそらすのではなく、しっかりと向き合いながら、それでも前へ進んでいきたいと思う。
そして、周りにいてくれる人たちの存在を、当たり前のものにせず大切にしていきたい。
『すずめの戸締り』は、私にそんな生き方のヒントを教えてくれる、忘れられない一冊になった。
書き出し例×5
①読後の気持ちから始める
『すずめの戸締り』を読み終えたあと、私は「前を向いて生きること」の大切さについて、改めて考えさせられた。
すずめが旅を通して少しずつ成長していく姿は、私の心に深く残った。
読み始めたときには想像もしていなかったほど、物語の余韻が長く続いた。
②本を選んだ理由から始める
私が『すずめの戸締り』を読もうと思ったのは、映画で話題になっていた作品だったからだ。
読み始めると、不思議な冒険だけでなく、人とのつながりや命の大切さが描かれた物語だと分かった。
軽い気持ちで読み始めたのに、気づけば夢中になっていた。
③自分の経験と重ねて始める
私は今まで、悲しい出来事があったときは、早く忘れたいと思っていた。
しかし『すずめの戸締り』を読んで、つらい思い出も受け止めながら前へ進むことが大切なのだと感じた。
自分の考え方が、少しずつ変わっていくのを感じた読書体験だった。
④疑問から始める
人はつらい経験をしたあとでも、前を向いて生きていけるのだろうか。
『すずめの戸締り』を読んで、私は何度もこのことを考えた。
すずめの旅は、その答えを教えてくれるような物語だった。
⑤テーマから始める
人との出会いは、人の心を大きく変える力を持っているのだと思う。
『すずめの戸締り』は、旅を通して人とのつながりや生きる勇気を教えてくれる作品だった。
読み終えたあとも、その温かさがしばらく心に残っていた。
題名の例×10
| 番号 | 題名 |
|---|---|
| 1 | 前を向いて生きる勇気 |
| 2 | 『すずめの戸締り』を読んで |
| 3 | 人とのつながりがくれた力 |
| 4 | 未来へ進むために |
| 5 | 悲しみを乗り越える心 |
| 6 | 命の大切さを考えた |
| 7 | 希望はきっと見つかる |
| 8 | 忘れてはいけない記憶 |
| 9 | 私が学んだ本当の強さ |
| 10 | 一歩踏み出す勇気 |
振り返り
ここまで、『すずめの戸締り』の読書感想文の書き方について、あらすじの型から例文、題名まで一通りご紹介してきました。
ポイントは、①過去と向き合い前を向いて生きること、②人とのつながりや支え合い、③災害の記憶と命の大切さ、この3つでしたね。
この3つを意識するだけで、感想文の中身はぐっと深まります。
穴埋め式テンプレートを使えば、文章を一から考える必要はありません。
空欄にあなた自身の気持ちを入れていくだけで、立派な読書感想文が完成します。
正直、感想文は苦手だと感じているあなたも多いかもしれませんね。
でも、この記事で紹介した型やテンプレートを使えば、きっとスムーズに書き進められるはずです。
すずめが一歩ずつ前へ進んでいったように、あなたもまずは一歩、ペンを動かしてみてください。
あなたなら、きっと心のこもった、いい読書感想文が書けますよ。
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