小説『ある閉ざされた雪の山荘で』のあらすじ※ネタバレなし

『ある閉ざされた雪の山荘で』のあらすじ あらすじ

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『ある閉ざされた雪の山荘で』のあらすじを、簡単に短く、そして詳しく、ネタバレなしでご紹介していきますね。

この本は東野圭吾さんによる、雪山の山荘を舞台にした本格ミステリー小説。

劇中劇という仕掛けが光る、独創的な内容の一冊ですよ。

残念ながら大きな受賞歴はありませんが、東野圭吾さんの初期を代表する作品として、今でも根強い人気を誇っています。

私は年間100冊以上の本を読む、根っからの読書好き。

そんな私が作品情報もふくめて丁寧に解説していきますね。

この記事では小説(原作)のあらすじを取り扱っています(映画のあらすじは扱っていません)。

東野圭吾『ある閉ざされた雪の山荘で』のあらすじ(ネタバレなし)

ここからは、『ある閉ざされた雪の山荘で』のあらすじを、短くまとめたバージョンと詳しくまとめたバージョンの両方でご紹介します。

簡単に短くまとめたあらすじ

劇団員の久我和幸たち7人は、有名演出家による最終オーディションに選ばれた。舞台は雪で閉ざされた山荘。彼らは「山荘で連続殺人が起こる」という劇を即興で演じるよう命じられる。最初のシナリオどおり一人が姿を消すが、その後も戻ってこない。これは演技なのか、それとも本当の事件なのか。現実と虚構の境目が分からなくなっていく緊迫の物語だ。

詳しくまとめたあらすじ

有名演出家・東郷陣平が主催する舞台の最終オーディションに、劇団「水滸」の7人が選ばれた。会場は乗鞍高原にある雪山の山荘「四季」。参加者たちは外部と隔絶されたこの場所で4日間を過ごしながら、「雪の山荘で連続殺人が起こる」という設定の推理劇を演じることになる。台本はほとんど渡されず、行動もセリフも自分たちで考えなければならない。最初の設定では、笠原温子が犠牲者として退場する予定だった。ところが彼女は姿を消したまま戻らず、次の日には別の仲間まで消えてしまう。これは台本どおりの演技なのか、それとも本当に事件が起きているのか。誰にも判断がつかなくなっていく。電話も外部との連絡手段もない山荘の中で、疑心暗鬼が広がっていく。主人公・久我和幸は、消えた仲間たちの手がかりを整理しながら、この状況の裏に隠された真実を探ろうとする。演技と現実の境界が最後まで曖昧なまま進む、独特な緊張感を持つ本格ミステリーだ。

あらすじを理解するための用語解説

あらすじの中に出てくる、聞き慣れない言葉をここで解説します。

用語 説明
クローズドサークル 外部との出入りができない、閉ざされた空間で事件が起こる形式のこと。
本作では雪に閉ざされた山荘が舞台となる。
劇中劇 物語の中で、登場人物がさらに別の演劇を演じる構成のこと。
本作では「連続殺人劇」がこれにあたる。
最終オーディション 新作舞台の主演を決めるための、最後の選考のこと。
物語はここから始まる。
伏線 物語の終盤で重要な意味を持つ、さりげない出来事や会話のこと。
本作には数多く仕込まれている。

これらの言葉を頭に入れておくと、あらすじがより理解しやすくなるはず。

『ある閉ざされた雪の山荘で』を読んだ感想

さて、ここからは『ある閉ざされた雪の山荘で』を読んだ、私個人の感想を書いていきますね。

年間100冊以上を読んでいる私ですが、この作品はかなり印象に残った一冊でした。

読み始めてすぐに、独特の緊張感にグイグイ引き込まれましたよ。

ここが面白かった!「劇中劇」という仕掛け

まず何と言っても、劇中劇という設定が本当に面白い。

「これは演技なのか、それとも本物の事件なのか」という宙ぶらりんな感覚が、最後までずっと続くんです。

普通のミステリーだと、事件が起きた瞬間から犯人捜しが始まりますよね。

でも『ある閉ざされた雪の山荘で』は、そもそも「事件が起きているのかどうか」すら分からない。

この構成には、正直かなり唸らされました。

肌が泡立つようなゾクゾクした瞬間

ホラーのような怖さとは違いますが、「ゾクゾクした」という表現が近いかもしれません。

雪の山荘という、外部から完全に切り離された空間での心理戦。

劇団員同士のライバル心や嫉妬心が少しずつあらわになっていくところは、読んでいて息が詰まりそうでした。

久我たちが「これは演技では説明できない」と感じ始める場面では、私もページをめくる手が止まらなくなりましたね。

派手な衝撃、というよりはじわじわ来るタイプの読後感です。

正直ちょっと戸惑った点も

一方で、正直に言うと戸惑った部分もあります。

登場人物が7人と多く、序盤はちょっと誰が誰だか分かりにくかったんですよね。

名前と特徴がなかなか一致せず、何度かページを戻って確認しました。

また、心理描写よりもトリックや構成を楽しむタイプの作品なので、東野圭吾さんらしい人間ドラマを期待しすぎると、少し物足りなく感じる人もいるかもしれません。

それでも、全体を通して見れば、独創的な仕掛けを堪能できる一冊だったと思います。

『ある閉ざされた雪の山荘で』は、読書感想文のテーマとしても書きやすい要素がたくさん詰まった小説ですよ。

※『ある閉ざされた雪の山荘で』の読書感想文の書き方と例文はこちらにまとめています。

『ある閉ざされた雪の山荘で』の読書感想文の書き方と例文
『ある閉ざされた雪の山荘で』の読書感想文、書き方が分からず悩んでいませんか。あらすじ・例文・題名・書き出しのテンプレートで、中学生も高校生もこの本ですぐ書けます。

『ある閉ざされた雪の山荘で』の作品情報

項目 内容
作者 東野圭吾
出版年 1992年(単行本)/1996年(文庫版)
出版社 講談社
受賞歴 なし
ジャンル 本格ミステリー・サスペンス
主な舞台 長野県・乗鞍高原の雪山の山荘
時代背景 1990年代前半の現代
主なテーマ 演技と現実の境界、人間の思い込み
対象年齢 中学生以上
青空文庫の収録 収録なし(著作権保護期間中)
価格(税込) 693円

概要

『ある閉ざされた雪の山荘で』は、東野圭吾さんが1992年に発表した長編ミステリー。

雪山の山荘という古典的なクローズドサークルの設定に、劇中劇という新しい発想を組み合わせているのが特徴。

俳優志望の男女7人が、最終オーディションとして「連続殺人劇」を演じるうちに、演技と現実の境界が分からなくなっていく展開が見どころです。

発表当初から、「古典的な本格ミステリーを現代風にアレンジした意欲作」として注目を集めました。

読者の思い込みを利用した伏線の張り方も高く評価されているポイントですね。

2024年には実写映画化もされ、あらためてその独創性が話題となりました。

東野圭吾さんらしい人間ドラマというよりは、トリックや構成を楽しむ本格推理色の強い一冊として、現在でも初期の代表作の一つに数えられています。

主な登場人物とその簡単な説明

『ある閉ざされた雪の山荘で』に登場する主な人物を紹介します。

人物名 紹介
久我和幸 本作の主人公。
劇団「水滸」に所属する若手俳優です。
本多雄一 劇団員の一人。
演技力に定評があり、主演候補として期待されています。
雨宮京介 知的で落ち着いた劇団員。
状況を客観的に判断しようとします。
田所義雄 率直な性格の劇団員。
感情を表に出しやすいタイプです。
中西貴子 女性劇団員の一人。
オーディションへの思いが強い人物です。
笠原温子 女性劇団員。
劇中劇で最初の「犠牲者」となる役を与えられます。
元村由梨江 女性劇団員。
周囲の変化に敏感な性格です。
東郷陣平 著名な演出家。
最終オーディションを企画した人物です。

この8人を頭に入れておくと、あらすじがぐっと読みやすくなりますよ。

『ある閉ざされた雪の山荘で』の読了時間の目安

続いて『ある閉ざされた雪の山荘で』を読み終えるまでの時間の目安を紹介しますね。

項目 目安
総ページ数 306ページ
推定総文字数 約18万3600字
平均読書速度 1分間に約500字
読了時間の目安 約6時間7分

1日60分ほど読書の時間を取れる方なら、1週間ほどで読み終えられる分量ですよ。

決して長すぎる作品ではないので、読書に慣れていない方でも挑戦しやすいはずです。

どんな人向けの本?

『ある閉ざされた雪の山荘で』がどんな人に向いているか、私なりの見解をまとめますね。

  • 本格ミステリーやどんでん返しが好きな人
  • 孤島や山荘など、閉ざされた空間の物語にワクワクする人
  • 読者自身も一緒に推理しながら読み進めたい人

逆に、恋愛や人間ドラマをメインに楽しみたい人や、テンポの速いアクションを求める人には、少し好みが分かれるかもしれません。

テーマや内容が似ている小説3選

最後に『ある閉ざされた雪の山荘で』とテーマや雰囲気が似ている小説を3つ紹介しますね。

十角館の殺人/綾辻行人

孤島に集まった学生たちが、連続殺人事件に巻き込まれていく本格ミステリーです。

クローズドサークルと、読者への挑戦状のような構成という点で、『ある閉ざされた雪の山荘で』と共通していますよ。

そして誰もいなくなった/アガサ・クリスティ

孤島に閉じ込められた10人が、一人ずつ命を落としていく世界的な名作です。

舞台は違いますが「閉ざされた空間での連続殺人」という構図が本作とよく似ていますね。

葉桜の季節に君を想うということ/歌野晶午

読者の思い込みを巧みに利用した、どんでん返しで有名な作品です。

「最後にすべての見方が変わる」読後感は『ある閉ざされた雪の山荘で』が好きな方にもおすすめできますよ。

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