『いい人ランキング』の読書感想文を書こうと思っても、あらすじのまとめ方やテーマの掘り下げ方で、手が止まってしまってはいませんか?
本作は吉野万理子さんによる青春小説で、中学2年生の少女が「いい人ランキング」で1位に選ばれたことをきっかけに、思いがけない人間関係の変化に巻き込まれていく物語です。
読書が趣味のが、書き方(例文・題名・書き出しといった悩みどころも含めて)を、コピペしてすぐ使えるテンプレートも交えながら、中学生・高校生それぞれに向けて丁寧に解説していきます。
『いい人ランキング』の読書感想文に使える「あらすじ」の型
『いい人ランキング』の読書感想文でまず悩むのが、あらすじをどこまで書くかということではないでしょうか。
結論から言うと、あらすじは全体の2〜3割程度に抑えるのが正解です。
1200字なら200〜300字、2000字なら300〜500字が目安。
ここでは、そのまま感想文に組み込みやすい「だ・である調」のあらすじを3パターン用意しました。
自分の文章のトーンに合わせて、好きなものを選んでみてください。
タイプ①:オーソドックス型
『いい人ランキング』は、学校生活の中で「いい人」として周囲から評価されることや、人との関わり方に悩む主人公が、自分自身や友人との関係を見つめ直していく物語である。さまざまな出来事を経験する中で、「本当に大切なのは他人からの評価なのか、それとも自分らしくいることなのか」という問いに向き合いながら成長していく姿が描かれている。
タイプ②:感想文につなげやすい型
主人公は学校生活の中で、「いい人」でありたいという思いと、本当の自分との間で葛藤する。友人や周囲との関係を通して、自分にとって大切なものは何かを少しずつ考えるようになっていく。読んでいるうちに、私自身も「本当の優しさとは何だろう」と考えさせられた。
タイプ③:シンプル型
学校での人間関係を中心に、「いい人」とはどのような人なのかを描いた物語である。主人公は周囲との関係に悩みながらも、自分自身の気持ちや本当の優しさについて考え続ける。読み進めるほど、自分自身の学校生活とも重ねて考えられる作品だった。
『いい人ランキング』の読書感想文の書き方
『いい人ランキング』の読書感想文を書くうえで、私が大切だと思うポイントは3つあります。
この3つさえ押さえれば、内容の濃い感想文になりますよ。
この後、それぞれのポイントを詳しく解説し、さらに空欄を埋めるだけで完成する穴埋め式テンプレートもご用意しました。
順番に読み進めてもらえれば、迷わず筆が進むはずです。
絶対に書くべき「超重要な」3つのポイント
『いい人ランキング』の読書感想文で、絶対に外したくない要点は次の3つです。
- 「いい人」と自分らしさの違い
- 本当の優しさとは何か
- 人との関わりを通した成長
この3つについては、ただ内容を説明するだけでなく「自分はどう感じたか」を必ずメモしておくことをおすすめします。
なぜなら、読書感想文というのは物語の要約ではなく、読んだ自分の心の動きを書くものだからです。
感じたことをそのまま書けと言われても、案外難しいものですよね。
そこでおすすめなのが、「場面」「感じたこと」「自分の経験」の3つを1セットにしてノートやスマホにメモしていく方法。
この3セットがそろえば、そのまま感想文の1段落として使えるようになります。
① 「いい人」と自分らしさの違い
主人公の桃は、いい人ランキングで1位に選ばれたことをきっかけに、頼まれごとを断れなくなっていきます。
親切のつもりが、いつのまにか都合よく利用される側に回ってしまうのです。
この流れを読んだとき、いい人でいることが必ずしも自分を守ってくれるわけではないのだと、納得させられませんでしたか?
ここでメモしたいのは、「自分は人に合わせすぎてしまうことがあるか」「本音を飲み込んだ経験はあるか」という点です。
② 本当の優しさとは何か
この作品を読むと、相手に合わせることだけが優しさなのか、それとも正直に気持ちを伝えることも優しさなのか、考えさせられます。
桃の姿を通して描かれるのは、優しさの奥にある「勇気」の存在。
ここでは、「自分が受けた優しさ」「自分がした優しさ」「優しさで迷った経験」をメモしてみましょう。
自分なりの優しさの定義を一度言葉にしてみると、感想文にぐっと深みが出ます。
③ 人との関わりを通した成長
桃は一人で抱え込むのではなく、周りの人に相談することで少しずつ状況を変えていきます。
人との関わりは時にしんどいものですが、成長のきっかけにもなり得るものです。
ここでは、「友達とすれ違った経験」「相談して助けられた経験」をメモしておくと良いでしょう。
「どう感じたか」を丁寧にメモしておくことが重要な理由は、感想文の説得力に直結するからです。
あらすじだけをなぞった文章は、正直なところ読み手の印象に残りにくいもの。
一方で、自分の体験や気持ちが書かれた文章は、たとえ拙くても読み手の心に届きます。
このメモ作業こそが、良い読書感想文への一番の近道だと私は思っています。
穴埋め式テンプレート
ここからは、先ほどの3つのポイントを自然に盛り込める穴埋め式テンプレートをご紹介します。
空欄を埋めていくだけで、感想文の骨組みが完成する仕組みです。
ぜひ自分の言葉を当てはめて使ってみてください。
STEP1 本を選んだ理由(100〜200字)
私が『いい人ランキング』を読もうと思った理由は、( )です。
タイトルを見たときは、( )という内容だと思っていました。
しかし実際に読んでみると、( )について考えさせられる作品でした。
STEP2 あらすじ(200〜300字)
『いい人ランキング』は、学校生活の中で「いい人」と思われることや、人との関係に悩む主人公が、自分自身の気持ちや本当の優しさについて考えながら成長していく物語。
友人との関わりやさまざまな出来事を通して、「他人からの評価」と「自分らしさ」の違いについて考えさせられる作品でした。
STEP3 一番印象に残った場面(200〜400字)
私が最も印象に残ったのは、( )の場面です。
なぜなら、( )と思ったからです。
この場面を読んで、私は( )ということを考えました。
STEP4 「いい人」と自分らしさ(300〜500字)
この作品で一番考えさせられたのは、「いい人」とは何かということです。
主人公は( )ことで悩んでいました。
私も学校生活で、( )という経験があります。
この作品を読んで、「人に合わせること」と「自分らしくいること」は違うのだと感じました。
STEP5 本当の優しさとは何か(300〜500字)
この作品では、「優しさ」とは何かについても考えさせられました。
私は以前、( )が優しさだと思っていました。
しかし主人公の姿を見て、( )ことも本当の優しさなのではないかと思いました。
私もこれからは、( )ことを大切にしたいです。
STEP6 人との関わりを通した成長(300〜500字)
主人公は周囲の人たちとの関わりを通して、少しずつ考え方が変わっていきます。
私もこれまでに、( )という経験がありました。
その経験から、( )ことを学びました。
この作品を読んで、人との関わりは自分を成長させてくれるのだと感じました。
STEP7 自分の体験と結び付ける(200〜400字)
私も学校生活の中で、( )という出来事がありました。
そのとき私は( )と思っていました。
『いい人ランキング』を読んで、( )という考え方もあることに気づきました。
STEP8 まとめ(150〜250字)
『いい人ランキング』は、学校生活の出来事を通して、自分らしく生きることや人との関わりについて考えさせてくれる作品でした。
私はこの本を読んで、( )が最も大切だと思いました。
これからは、( )ことを意識しながら生活していきたいと思います。
『いい人ランキング』の読書感想文の例文
ここからは、実際の『いい人ランキング』の読書感想文の例文を、中学生・高校生それぞれの文字数に合わせてご紹介します。
そのまま提出するのではなく、自分の体験や言葉を加えてアレンジしてもらえたら、より自分らしい一編に仕上がりますよ。
1200字の中学生向け
【題名】「いい人」って本当にいいことなのかな
私は『いい人ランキング』を読んで、「いい人」とはどんな人のことをいうのだろうと、何度も考えさせられた。
この物語は、中学二年生の木佐貫桃が、クラスで行われた「いい人ランキング」で一位に選ばれたことから始まる。学校生活の中で人との関わりに悩みながら、自分らしさとは何かを見つけていく物語だ。読む前は、いい人と言われることは誰にとってもうれしいことだと思っていた。私も学校では友達とけんかをしないよう、なるべく周りに合わせて過ごしている。そのほうがうまくいくと信じていたからだ。
しかし読み進めていくうちに、その考えは少しずつ変わっていった。桃はランキングで一位になったあと、頼まれごとを断れなくなっていく。最初は小さな親切のつもりだったのに、いつのまにか都合よく使われるようになってしまうのだ。この展開を読んだとき、正直かなり驚いた。いい人でいることが、逆に自分を苦しめる原因になるとは思ってもいなかったからだ。
私にも似たような経験がある。友達が行きたい場所に合わせたり、本当は違う意見なのに何も言えなかったりしたことがあった。そのときは「嫌われたくない」という気持ちが一番だった。でも後から振り返ると、少し後悔することもあった。桃の姿を見ていると、あのときの自分と重なる部分が多く、胸がぎゅっとなった。
この作品を読んで、私は「優しさ」の意味についても考え直すことになった。今まで私は、相手に合わせることこそが優しさだと思い込んでいた。とはいえ、それだけでは足りない場面もあるのだと、桃の物語が教えてくれた。相手のことを本気で思うなら、時には自分の考えをきちんと伝える勇気も必要なのだと感じたのだ。ただし、その勇気を出すのは簡単なことではない。だからこそ桃の選択には強く心を動かされた。
また、桃が周りの人との関わりを通して少しずつ変わっていく様子も印象に残った。一人で抱え込むのではなく、誰かに相談する。その一歩を踏み出したことで、桃の状況は動き始める。人との関わりは、時にしんどいものだけれど、自分を成長させてくれるものでもあるのだと思った。私も友達とのすれ違いを通じて、話し合うことの大切さを学んだ経験がある。あのときは迷いながらも本音を伝えて、少しほっとしたのを覚えている。
学校生活の中で、人との関係を大切にすることはもちろん必要だ。でも一方で、自分を無理に変えてまで「いい人」でいようとする必要はないのだと、この作品は静かに教えてくれる。周りの評価と自分らしさ。そのバランスをどう取るかが、この物語の核心なのだと思う。
私はこれからも友達を大切にしたい。それと同じくらい、自分の気持ちも大事にしていきたいと思う。意見が違うときは、素直に話し合える関係を目指していきたい。『いい人ランキング』は、誰もが一度は感じたことのある悩みを描いた作品だった。「どう思われるか」より「どうありたいか」を考えることの大切さを、私に教えてくれた一冊だ。
2000字の高校生向け
【題名】評価と自分らしさのあいだで
『いい人ランキング』を読み終えたとき、私はしばらく本を閉じたまま動けなかった。「いい人」という言葉が、こんなにも重く感じられるとは思っていなかったからだ。
物語の主人公は、中学二年生の木佐貫桃。クラスで行われた「いい人ランキング」で一位に選ばれたことをきっかけに、周囲との関係が少しずつ変化していく。学校生活の中で、自分自身や友人との関わり方に悩みながら成長していく姿が描かれた作品だ。私は日頃から、人にどう見られているかをつい気にしてしまうタイプなので、この設定を知ったときから他人事とは思えなかった。
読み進めていくうちに、まず考えさせられたのは「いい人」であることと「自分らしくいること」は必ずしも同じではない、という点だった。桃は一位に選ばれてから、頼まれごとを断れなくなっていく。最初のうちは、親切にしているだけのつもりだったはずだ。ところが少しずつ、都合よく扱われるようになっていく様子を読んで、正直かなり驚いた。優しさが、いつの間にか自分を追い詰める材料に変わっていくのだ。
私自身も、学校やSNSの中で「いい人」でいようとしてしまう瞬間が多い。友達の誘いを断れなかったり、投稿への反応をつい気にしてしまったりする。そのたびに、自分の本音より周りの空気を優先しているように感じることがある。桃の姿を追いながら、私はそんな自分と何度も重ね合わせていた。
この作品を読んでもうひとつ強く心に残ったのは、「優しさ」の意味についてだ。私は今まで、相手に合わせて何も言わないことが優しさだと思い込んでいた。とはいえ、桃の物語を読んでいくと、それだけでは足りない場面があることに気づかされる。相手のことを本気で考えるなら、時には自分の考えを正直に伝える勇気も必要なのだ。ただし、その一歩を踏み出すのは決してたやすいことではない。だからこそ、桃が状況に向き合っていく過程には強く心を動かされた。
もうひとつ印象に残ったのが、人との関わりを通して桃が少しずつ変わっていく展開だった。ひとりで抱え込むのではなく、誰かに相談する。周りの人の力を借りながら、自分の状況と向き合っていく。その姿を見て、人間関係というのは苦しさと同時に、成長のきっかけにもなり得るのだと感じた。私も部活動の中で意見がぶつかり、どう伝えればいいのか迷った経験がある。あのときは黙ってやり過ごすことも考えたけれど、思い切って話し合ったことで、少しほっとしたのを覚えている。
現代の私たちは、SNSを通して他人からの評価を目にする機会がとても多い。「いいね」の数や周囲の反応を、無意識のうちに気にしてしまう人も少なくないだろう。私も投稿したあとに反応が気になり、人と比べて落ち込んだ経験がある。この作品を読んで、他人の評価だけを基準にしていると、自分自身を見失ってしまう危うさがあるのだと改めて気づかされた。
さらに考えさせられたのは、桃が置かれていた環境の変化についてだ。家庭の事情で名字が変わり、暮らし向きも大きく変わったことは、桃自身にとっては大きな出来事だったはずだ。それなのに、周囲からすればちょっとした話題にすぎない。この温度差を知ったとき、私は人と人との感じ方には、思っている以上にずれがあるのだと痛感した。自分にとって重大なことが、相手にとっては些細なことになってしまう。この作品はそんな現実も静かに描いていたように思う。
もちろん、人との関係を大切にすることは欠かせない。社会の中で生きていく以上、相手を思いやる気持ちは必要だ。でも一方で、それは自分を犠牲にしてまで相手に合わせることとは違う。相手を尊重しながら、自分自身も大切にする。そのバランスこそが、本当の意味で良い人間関係につながるのだと思う。
進路について考える機会が増えた今、私は自分の意思と周囲の期待のあいだで迷うことがある。親や先生の期待に応えたい気持ちもあれば、自分が本当にやりたいことを選びたい気持ちもある。この作品を読んで、その迷いは決して特別なものではないのだと感じた。最終的に大切なのは、他人ではなく自分自身が納得できる選択をすることなのだと、少しずつ思えるようになった。
『いい人ランキング』は、「どうすれば好かれるか」を教えてくれる物語ではない。「他人からどう見られるか」と「自分らしく生きること」のあいだで揺れる私たちに、本当に大切なものは何かを静かに問いかけてくる作品だった。
私はこれからも、人とのつながりを大切にしていきたい。それと同時に、自分の気持ちや価値観も忘れずにいたい。誰かに合わせることと、自分を偽ることは、似ているようでまったく違う。その違いを見極めながら生きていきたいと、読み終えたあとに強く思った。この一冊は、周りに合わせることばかり考えていた私に、自分らしく生きる小さな勇気を与えてくれた。
書き出し例×5
① タイトルから感じたことを書く
『いい人ランキング』というタイトルを見たとき、私は「いい人」と言われることは誰にとっても良いことだと思っていた。しかし、この作品を読んで、「本当にそうなのだろうか」と考えるようになった。周りからの評価と、自分が納得できる生き方は、必ずしも一致しないのかもしれない。読み終えたあとも、その問いはしばらく頭から離れなかった。
② 本を選んだ理由から始める
私が『いい人ランキング』を読もうと思ったのは、学校生活や友達との関係について描かれた作品だと知ったからだ。タイトルだけを見たときは、少し軽い内容かもしれないと予想していた。しかし読み終えた今では、人との付き合い方について改めて考えさせられている。予想とはまったく違う読後感が残った一冊だった。
③ 自分の体験と結び付ける
私は友達に嫌われたくないと思い、本当は違う意見でも相手に合わせてしまったことがある。あのときの気持ちは、今でもはっきりと覚えている。『いい人ランキング』を読んで、そのときの自分と主人公が重なり、とても共感した。同じような悩みを抱えているのは、自分だけではなかったのだと気づかされた。
④ 印象に残ったテーマから始める
「いい人」とは、どんな人のことをいうのだろうか。『いい人ランキング』を読み終えたあと、この問いが何度も頭に浮かんだ。周りに合わせることと、本当の優しさは同じではないのだと気づかされたからだ。この気づきは、読み終えたあとも長く心に残り続けた。
⑤ 読後の感想から始める
『いい人ランキング』は、学校生活の中で誰もが一度は経験する悩みを描いた作品だった。読んでいる間、何度もページをめくる手を止めて考え込んでしまった。読み終えたあと、私は「人からどう思われるか」よりも、「自分はどうありたいか」を考えるようになった。この変化こそが、この本から受け取った一番の贈り物だと思う。
題名の例×10
最後に、そのままコピペしても使いやすい題名の候補を10個まとめました。
| No. | 題名の例 |
|---|---|
| 1 | 「いい人」って本当にいいこと? |
| 2 | 自分らしく生きるために |
| 3 | 本当の優しさとは何だろう |
| 4 | 人からの評価より大切なもの |
| 5 | 自分の気持ちを大切にするということ |
| 6 | 「いい人」でいることを考えて |
| 7 | 周りに合わせるだけでいいのか |
| 8 | 友達との関係から学んだこと |
| 9 | 『いい人ランキング』が教えてくれたこと |
| 10 | 本当の自分を見つけるために |
振り返り
ここまで、『いい人ランキング』の読書感想文の書き方について、あらすじの型から穴埋め式テンプレート、中学生・高校生向けの例文、書き出しや題名の例まで、一通りご紹介してきました。
正直なところ、最初は「いい人」というテーマをどう感想文にまとめればいいのか、私自身も少し迷いました。
でも一方で、この物語が問いかけてくる「自分らしさとは何か」というテーマは、年齢を問わず誰もが一度は考えたことのあるものだと思います。
あらすじは全体の2〜3割に抑え、「①いい人と自分らしさ」「②本当の優しさ」「③人との関わりを通した成長」の3つを、自分の体験と結び付けて書く。
このポイントさえ意識すれば、あなたらしい説得力のある読書感想文がきっと書けるはずです。
この記事のテンプレートや例文を参考にしながら、あなた自身の言葉で、あなただけの感想文を仕上げてみてください。
応援しています。
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