『野口英世』の読書感想文を書くことになったけど、ペンの運びが止まっていませんか?
本作は、井出孫六さんによる岩波ジュニア新書の伝記で、「努力して成功した偉人」というだけでは終わらせない、深い人物像を描いた作品です。
貧しい農家に生まれ、幼いころのやけどで左手に障害を負いながらも、世界的な細菌学者になった野口英世の生涯を、栄光だけでなく挫折や弱さまで含めて丁寧に追っています。
私は年間100冊以上の本を読んでいますが、こういう「完璧ではない偉人」を描いた伝記こそ、実は一番心に残るんですよね。
この記事では、感想文を書く予定の小学5〜6年生・中学生の皆さんに書き方のコツから、例文、題名、書き出しの具体例まで、コピペしてすぐ使えるテンプレートを交えながら丁寧に解説していきます。
『野口英世』の読書感想文に使える「あらすじ」の型
読書感想文の本文の中では、あらすじを長く書きすぎる必要はありません。
むしろ200字前後の短いあらすじを一箇所に入れて、そのあとは自分の感想を書くほうが、ぐっと読みやすい文章になります。
ここでは、タイプ別に3パターンのあらすじを用意しました。
自分の書きたい感想文の雰囲気に合わせて、選んでみてくださいね。
タイプ①:シンプルにまとめたあらすじ
『野口英世』は、福島県の貧しい農家に生まれた野口英世が、幼いころのやけどで左手に障害を負いながらも、医学を志す姿を描いた伝記だ。周囲の支えを受けながら学び続けた英世は、やがて東京、そしてアメリカへと渡り、細菌学の研究者として世界的な評価を得ていく。その一方で、栄光の陰にあった苦悩や研究上の限界も、本書は丁寧に描いている。
タイプ②:困難と努力に注目したあらすじ
この物語は、大きなハンディキャップを抱えた一人の少年が、それをどう乗り越えていったかを描いている。野口英世は幼いころのやけどにより左手が不自由になり、周囲からからかわれる経験もした。しかしその経験をきっかけに医学を志し、貧しさと闘いながら努力を重ね、世界的な研究者への道を切り開いていく。
タイプ③:支えてくれた人々に注目したあらすじ
『野口英世』は、一人の努力家の物語であると同時に、彼を支えた人々の物語でもある。母シカの励まし、左手を治療した医師の存在、学びの機会を与えてくれた支援者たち。野口英世は、多くの人との出会いによって人生の転機をつかみ、世界的な細菌学者へと成長していった。
『野口英世』の読書感想文の書き方
感想文を書くときに大事なポイントは、大きく3つあります。
この3つを押さえておけば、感想文の骨組みはほぼ完成したようなもの。
とはいえ、いざ書こうとすると、どこから手をつければいいのか迷ってしまいますよね。
そこで、このあと「読んだ人の心に残る3つのテーマとポイント」を詳しく解説したうえで、そのまま埋めるだけで完成する穴埋め式テンプレートも用意しました。
読んだ人の「心に残る」3つのテーマとポイント
『野口英世』の読書感想文で、必ず触れておきたい要点は次の3つです。
- 困難やハンディキャップを乗り越える「努力」
- 「夢」を持ち、それに向かって進むこと
- 周囲の人に支えられて夢を実現したこと
この3つは、それぞれ物語の骨格になっている部分なので、どれか一つでも感想文に入れると、内容にぐっと深みが出ます。
大事なのは、ただ内容を説明するだけで終わらせず、そのつど「自分はどう感じたか」を短くメモしておくことです。
メモの取り方は簡単。
本を読みながら、心が動いた場面のページに付箋を貼って、そこに一言だけ、感じたことを書き込んでおくだけで大丈夫です。
「驚いた」「悲しかった」「すごいと思った」というくらいの短い言葉で構いません。
あとで感想文を書くときに、このメモがそのまま文章の材料になってくれますよ。
なぜ「どう感じたか」がそれほど重要なのか、疑問に思う人もいるかもしれません。
実は、あらすじだけをなぞった文章は、誰が書いても同じような内容になりがちなんですね。
でも「自分がどう感じたか」を書けば、それはあなただけの感想文になる、と。
先生が読みたいのは、実はそこなんです。
①困難やハンディキャップを乗り越える「努力」
野口英世は、幼いころのやけどによって左手に障害を負いました。
それをきっかけに、周囲からからかわれる経験もしています。
ここを読んで「自分だったらどう感じるか」を考えてみると、感想文の材料が見つかりやすくなります。
つらい経験をどう乗り越えていったのか、具体的な場面を思い出しながらメモしてみてください。
②「夢」を持ち、それに向かって進むこと
野口英世は、自分を治療してくれた医師の姿をきっかけに、医学の道を志すようになります。
夢を持つだけで終わらず、そのために具体的にどんな行動をとったのかに注目してみましょう。
「自分にも今、どんな夢や興味があるか」を重ねて考えると、書くことがたくさん見つかります。
③周囲の人に支えられて夢を実現したこと
野口英世は、一人だけの力で成功をつかんだわけではありません。
母シカをはじめ、多くの人が彼を支えていたことが、本書では丁寧に描かれています。
結末については、ぜひ本を読んで確かめてほしいのですが、努力を支えた人々の存在に注目すると、より深い感想につながりますよ。
穴埋め式テンプレート
ここからは、上の3つのポイントを組み込んだ、コピペで使える穴埋め式テンプレートです。
空欄に自分の言葉を入れるだけで、感想文の骨組みが完成します。
STEP1:この本を選んだ理由
私が『野口英世』を選んだ理由は、( )です。
もともと(医者/科学者/伝記/歴史/ )に興味があり、読む前は野口英世について( )というイメージを持っていました。
STEP2:簡単なあらすじ
この本は、貧しい家に生まれた野口英世が、( )という困難を乗り越えて( )を目指していく物語です。
野口英世は( )人たちに支えられながら、少しずつ夢に近づいていきます。
STEP3:心に残った場面(努力)
私が一番心に残ったのは、野口英世が( )する場面です。
ここを読んで、私は( )と感じました。
困難を乗り越えるためには、( )ことが大切なのだと思いました。
STEP4:心に残った場面(夢)
野口英世が( )という夢に向かって( )している姿を読んで、私は( )と思いました。
私自身も、( )という夢があります。
STEP5:心に残った場面(周囲の支え)
野口英世を支えた人の中で、特に印象に残ったのは( )です。
私も、( )に支えられていることに気づきました。
STEP6:まとめ
『野口英世』を読んで、私は( )ことを学びました。
これからは、( )を大切にしながら生活していきたいです。
『野口英世』の読書感想文の例文
ここからは、『野口英世』の読書感想文の例文を紹介します。
小学生・中学生、それぞれの学年に合わせた文字数と言葉遣いでまとめましたので、自分の学年に近いものを参考にしてみてください。
800字の小学生向け
【題名】あきらめない心
私は『野口英世』を読んだ。
野口英世は、福島県の貧しい農家に生まれた。
幼いころ、囲炉裏で左手に大きなやけどを負い、指が動かなくなってしまう。
そのせいで、周りの子どもたちからからかわれることもあったそうだ。
私はここを読んで、とても悲しい気持ちになった。
自分だったら、きっとつらくて外に出たくなくなると思う。
でも野口英世は、左手の手術をしてくれた医者の姿を見て、自分も医学を学びたいと考えるようになった。
つらい経験を、夢に変えてしまったのだ。
私はここにびっくりした。
普通なら、いやな思い出として残りそうなことを、前に進む力にしていたからだ。
野口英世は、お金がないなかでも勉強を続け、やがて東京へ出て医学を学んでいく。
研究者になってからも、実験に夢中で取り組み、外国にまで渡って学び続けたそうだ。
お金も十分になく、英語もうまく話せないなかでの挑戦だったという。
その努力には、本当に驚かされた。
私は、算数の文章題が苦手で、少し難しいとすぐに「もう無理」と思ってしまうことがある。
野口英世のことを知って、そんな自分を少し恥ずかしく感じた。
もう一つ心に残ったのは、野口英世の周りにいた人たちのことだ。
野口英世は、自分から医学の道を切り開こうと、必死に動き続けていたのだと思う。
お母さんのシカさんは、いつも野口英世を励まし続けていた。
手術をしてくれた医者や、勉強を助けてくれた人もいたらしい。
野口英世は、一人だけの力で頑張っていたわけではないのだと分かった。
私も、家族や先生に助けてもらってばかりだったことに気づいた。
これまで、当たり前だと思って感謝を伝えていなかった。
これからは、支えてくれる人に「ありがとう」をちゃんと言いたい。
そして、苦手なことがあっても、野口英世のようにすぐあきらめない自分になりたい。
この本は私に、あきらめない心と、周りへの感謝の大切さを教えてくれた。
1200字の中学生向け
【題名】夢をかなえるために大切なこと
私は『野口英世』を読んで、努力とは何なのかを改めて考えさせられた。
野口英世は、1876年に福島県の貧しい農家に生まれた。
幼いころ、囲炉裏で左手に大きなやけどを負い、指が十分に動かなくなってしまう。
そのために、周囲からからかわれたり、差別されたりすることもあったという。
私はここを読んで胸が痛くなった。
子どものころに負った心の傷は、簡単には消えないと思うからだ。
しかし野口英世は、その左手を治療してくれた医者の姿に感動し、自分も医学の道に進みたいと考えるようになる。
つらい経験を、恨みや諦めではなく、夢に変えていったのだ。
私は今まで、「努力」とは苦しいことを我慢し続けることだと思っていた。
でも野口英世の生き方を知って、努力とは自分の弱さを見つめたうえで、それでも前へ進もうとする力なのだと考えるようになった。
野口英世は、学費や生活費に苦しみながらも勉強を続け、やがて東京へ出て医学を本格的に学んでいく。
その後、十分な資金も地位もないままアメリカへ渡るという、大きな挑戦もしている。
英語が十分に話せないなかでの渡米というのは、想像するだけでも不安になる決断だ。
それでも野口英世は、ロックフェラー医学研究所という世界最先端の場所で研究を認められ、国際的な細菌学者になっていく。
私はこの部分を読んで、素直にすごいと感じた。
とはいえ、この本は野口英世を完璧な偉人としては描いていない。
研究を急ぐあまり、十分な検証をしないまま結論を出したこともあったそうだ。
お金の使い方に問題があったり、生活が乱れやすかったりする一面もあったという。
私はここに、少し意外な印象を受けた。
でも一方で、そうした弱さがあったからこそ、野口英世の努力の重みがより伝わってくるようにも感じた。
もう一つ、私が強く印象に残ったのは、野口英世を支えた人たちの存在だ。
母のシカは、貧しい暮らしの中でも息子を励まし続け、学ぶことをあきらめさせなかった。
左手を治療した医者や、学費を援助してくれた人、研究の場を提供してくれた人たちもいた。
野口英世は、一人だけの力で成功をつかんだわけではなかったのだ。
私はこれまで、「成功は本人の努力だけで手に入るもの」だと思っていた気がする。
でもこの本を読んで、努力を支えてくれる人の存在がなければ、才能を発揮すること自体が難しいのだと気づかされた。
私も、家族や先生に日々支えられている。
そのことを、これまで当たり前だと思いすぎていたかもしれない。
野口英世の生涯を通して、私は「困難を乗り越える努力」「夢に向かって進むこと」「周囲の人の支えに感謝すること」の三つが、どれも欠かせないものなのだと学んだ。
これから何かに挑戦するとき、私はすぐにあきらめず、支えてくれる人への感謝も忘れずにいたい。
野口英世の生き方は、そんな当たり前でいて難しいことを、私に静かに教えてくれた。
書き出し例×5
①自分の苦手なことから始める
私には、何度やってもうまくできないことがある。
そんなとき、私はすぐに「自分には無理なのかもしれない」と思ってしまう。
『野口英世』を読んで、私は、困難があってもあきらめずに努力を続けた野口英世の生き方について考えた。
幼いころに大きなハンディキャップを負っても、前を向き続けた姿には、正直、心を打たれた。
②野口英世のイメージから始める
私が野口英世について知っていたのは、「昔の有名な医学者で、お札にもなった人」ということくらいだった。
しかし『野口英世』を読んでみると、野口英世の人生には、私が想像していた以上の苦労と努力があったことを知った。
知っているつもりだった人物の見え方が、こんなに変わるとは思っていなかった。
③「もし自分だったら?」から始める
もし自分が大きなけがをして、これまで当たり前にできていたことができなくなったら、私はどうするだろう。
『野口英世』を読みながら、私は何度もそんなことを考えた。
野口英世は幼いころに大きなやけどを負ったが、それを乗り越えて医学の道を目指した。
その決断には、想像以上の勇気が必要だったはずだ。
④夢について考えたことから始める
「夢をかなえるためには、何が必要なのだろう。」
『野口英世』を読み終えたとき、私はこのことを考えた。
野口英世は医学を学びたいという強い思いを持ち、その夢に向かって努力を続けた。
その生き方から、私は夢を持つことと、それに向かって努力することについて考えるようになった。
⑤周囲の人の支えから始める
私は、野口英世は一人で努力して成功した人だと思っていた。
でも、この本を読んで、その考えが変わった。
野口英世の人生には、母親をはじめとして、たくさんの人の支えがあった。
私はそこから、夢をかなえるためには、自分の努力だけでなく、周りの人とのつながりも大切なのだと感じた。
題名の例×10
| 番号 | 題名 |
|---|---|
| 1 | 野口英世が教えてくれたこと |
| 2 | あきらめない心 |
| 3 | 夢に向かって努力するということ |
| 4 | 困難を乗り越えた野口英世 |
| 5 | 私もあきらめない人になりたい |
| 6 | 野口英世と私の違い |
| 7 | 夢をかなえるために大切なこと |
| 8 | 支えてくれる人への感謝 |
| 9 | 努力の先にあるもの |
| 10 | 野口英世から学んだ「あきらめない心」 |
振り返り
『野口英世』の読書感想文の書き方について、あらすじの型、例文、書き出し、題名もまじえて紹介してきました。
大切なポイントは3つ。
困難やハンディキャップを乗り越える努力、夢に向かって進むこと、そして周囲の人に支えられて夢を実現したことです。
この3つを軸にしながら、心が動いた場面を具体的に挙げて、そこに自分の気持ちを重ねていけば、感想文はきっと書き上げられます。
正直、伝記の感想文は、自分の経験や苦手なことと結びつけやすいものですよ。
穴埋め式テンプレートを使えば、空欄を埋めていくだけで、自然と自分だけの感想文が完成していきます。
小学生も、中学生も、それぞれの言葉で野口英世の人生と向き合えば、必ずいい感想文が書けるはず。
ぜひ自分のペースで、少しずつ書き進めてみてくださいね。
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