『山月記』あらすじと感想!簡単にわかりやすく100字・200字・400字で

「山月記」のあらすじ あらすじ

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今日は中島敦の名作『山月記』のあらすじと感想をお届けします。

この小説、難しそうだなって思う人もいるかもしれませんが、大丈夫です。

簡単で分かりやすいあらすじから登場人物、文字数から読了時間の目安まで、ご紹介していきますよ。

『山月記』の100文字の短くて簡潔なあらすじ

唐代の李徴は科挙に合格後、名声を追求し官職を辞めるが、経済的に苦境に陥り姿を消す。山中で虎に変わった彼は友人の袁傪に詩を記録させ、自尊心と怠惰を反省する。最後に妻子への配慮を頼み、二度と現れなかった。

『山月記』の200文字の簡単なあらすじ

李徴は唐時代の科挙に合格した秀才で、官吏の生活に満足せず詩人を志したが、官職を辞して生活に困窮する。家族を養うため官職に戻るが、屈辱感から精神を病み、山中に姿を消す。一年後、旧友の袁傪は虎に襲われるが、その虎は李徴だった。李徴は自らの臆病な自尊心が原因で虎になったと告白し、詩を記録するよう頼み、家族には自分が死んだと伝えてほしいと依頼する。袁傪は李徴と別れ、最後に虎は月に向かって高々と咆哮した。

『山月記』の300文字のあらすじ

李徴は唐の時代、科挙に合格するも才能に見合わない地位に不満を抱き、詩人としての名声を追求。しかし官職を辞したことで家族を養えず生活は困窮する。再び官職に就くが高慢な自尊心から屈辱を感じ、精神を病んで山中に姿を消した。

一年後、旧友の袁傪が旅の途中で人食い虎に襲われそうになるが、その虎がかつての友・李徴であることに気づく。虎となった李徴は茂みに隠れながら虎になった経緯を語り、高慢さと臆病な自尊心が招いた悲劇だと告白。

詩を記録し家族には自分が死んだと伝えてほしいと頼む。袁傪は願いを聞き入れ、悲しみの中で別れた。

李徴が月に向かって咆哮した声は山中に響き渡った。以後、彼の姿を見た者はいない。

『山月記』の400文字の詳しいあらすじ

李徴は唐の時代、科挙に合格したものの、才能に見合った地位を得られない官吏としての生活に満足せず、詩人としての名声を追い求めた。だが、官職を辞したことで家族を養う手段を失い、生活は困窮する。再び官職に戻るも、その高慢な自尊心から屈辱を感じ、最終的には精神を病んで山中に消え、人々から行方不明となってしまう。

一年後、旧友の袁傪は旅の途上で人食い虎に襲われそうになるが、その虎がかつての友である李徴であることに気づく。虎となった李徴は、茂みに隠れながら袁傪に自分が虎になった経緯を語り、自らの高慢さや臆病な自尊心が招いた悲劇であると告白する。李徴は詩を記録してくれるよう袁傪に頼み、さらに家族には自分がすでに死んだと伝えてほしいと懇願する。

袁傪はその頼みを受け入れ、悲しみの中で李徴と別れる。李徴は最後に、月に向かって咆哮し、山中にその声が高々と響き渡った。その後、彼の姿は二度と見られなかった。

『山月記』のあらすじを理解するための用語解説

『山月記』のあらすじや小説内に登場するなじみのない用語を解説します。

用語 解説
官吏(かんり) 国家公務員のこと。
科挙(かきょ) 中国で行われた官吏になるための試験。
隴西(ろうさい) 中国の地名。李徴の出身地。
博学才穎(はくがくさいえい) 知識が広く
才能が非常に優れていること。
狷介(けんかい) 自分の意見を曲げず
人と協調しようとしないこと。
倨傲(きょごう) おごり高ぶり、他人を見下すこと。
刻苦 精神的・肉体的に苦労して努力すること。
吟ずる 詩歌を声に出してうたうこと。

『山月記』の登場人物と簡単な紹介

それでは、『山月記』に登場する主要な人物たちを見ていきましょう。

どんな個性的なキャラクターがいるのか、ワクワクしますね。

人物名 簡単な紹介
李徴(りちょう) 主人公。
才能はあるけど怠け者で
挫折から虎に変身しちゃった詩人さん。
袁傪(えんしゅう) 李徴の旧友。
偶然山中で虎になった李徴と
再会する優しい役人さん。
大尉 袁傪の護衛。
虎(李徴)との遭遇シーンで重要な役割を果たす。

『山月記』の作品情報

項目 情報
作品名 山月記
作者 中島敦(なかじま あつし)
初出・発表年 1942年(昭和17年)
現在の主な出版社 新潮社(新潮文庫)、文研出版など
ジャンル 短編小説、文学、変身譚
対象年齢 中学生以上(国語教科書にも採用され
多くの読者層に親しまれている)
青空文庫収録の有無 収録あり(著作権切れにより無料公開)

『山月記』の文字数と読了時間の目安

『山月記』を読むのにどれくらい時間がかかるのか、気になりますよね。

文字数と一緒に、読了時間の目安をご紹介します。

項目 詳細
文字数 6,629文字
読了時間の目安 約11分

文字数は6,629文字で、読了時間の目安は約11分となっています。

でも、これはあくまで目安ですからね。みなさんのペースでゆっくり楽しんでください。

こんな短い文字数のなかには中島敦が伝えたいことがぎっしり!

以下の記事でくわしく解説しています。

『山月記』が伝えたいこと。告白に隠された5つの教訓とは?
『山月記』が伝えたいことを、新たな解釈とともに紐解いていきます。李徴の変身物語に秘められた深い洞察、現代社会との驚くべき共通点、そして私たち一人一人の心に潜む普遍的な課題について、詳細な分析と共に探求します。

『山月記』を読んだ私の感想

若い頃に一度読んで、その時はどこか他人事のように読んでいた気がします。でも、今回ふとしたきっかけで再読してみたら、いやあ、なんかもう他人事じゃないな、これ。

主人公の李徴って、才能はあるのにプライドが高くて、結局世間とうまくやれずに虎になっちゃうじゃないですか。

昔は「かわいそうに」なんて思っていたけど、今回は「ああ、わかるわ…」って心の底から共感しちゃったんですよね。

私自身も若い頃、「自分にはもっとできることがある」とか「こんなくだらない仕事はしたくない」とか、そういう見栄やプライドに囚われていた時期があったから。

もちろん、虎になっちゃうってのは極端な話だけど、自分の才能を過信して周りを見下したり、うまくいかないのを他人のせいにしたりするのって、誰にでも心当たりのあることだと思うんですよ。

李徴が虎になったのは、その傲慢なプライドと、弱い自分自身を直視できなかった結果なのかなって。

「臆病な自尊心と、尊大な羞恥心」という言葉がすべてを物語っているなって感じました。若い頃の私にこの言葉を聞かせてあげたかった(笑)。

ただ、最後の李徴が友人との再会で、自分の半生を振り返って後悔する場面は、胸にぐっとくるものがありましたね。

彼が最後に人間に戻ろうと、詩人としての矜持を取り戻そうとする姿は、本当に切なかったです。

短い話なのに、こんなにも心に刺さるなんて。読後、しばらく考え込んでしまいました。なんかもう、色々な意味で「人間」って難しい生き物なんだな、と。

私のように若い頃に青臭いプライドを抱えていた人には、ぜひ読んでほしい一冊ですね。

※『山月記』の読書感想文の例文と書き方はこちらで高校生向けに解説しています。

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『山月記』はこんな人におすすめ!

さて、『山月記』はどんな人に読んでほしい小説なのか、ちょっと考えてみました。

まず、自分の才能や可能性に悩んでいる人におすすめです。

李徴の葛藤を通して、自分自身と向き合うきっかけになるかもしれません。

それから、文学や芸術に興味がある人にもぴったり。

芸術家の苦悩や創作の本質について、深く考えさせられる作品ですからね。

  • 自己実現に悩む学生さんや社会人の方
  • 人間の本質や矛盾について考えたい哲学好きな人
  • 短編小説の魅力を味わいたい文学ファン
  • 日本の近代文学に興味がある人

こんな人たちにとって『山月記』はきっと心に響く作品になるはずです。

でも、難しく考えすぎる必要はありませんよ。

まずは素直な気持ちで読んでみて、自分なりの感想を持つことが大切だと思います。

『山月記』の魅力や面白いシーンなどはこちらの記事にてくわしく解説しています。

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そこで、『山月記』に通じるテーマや雰囲気を持つ小説を5つ紹介します。

1. 『羅生門』(芥川龍之介)

人間の本質や矛盾を鋭く描いた短編小説です。

『山月記』と同じく、人間の内面にある獣性や、真実の捉え方の難しさを考えさせてくれます。

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2. 『変身』(フランツ・カフカ)

主人公が虫に変身してしまうお話。

『山月記』の李徴が虎に変身するのと似ていて、人間性や存在の意味について深く考えさせられます。

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3. 『こころ』(夏目漱石)

人間の孤独や葛藤を描いた名作。

『山月記』の李徴が感じる孤独感と通じるものがあり、人間の心の奥底を探る点で似ています。

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4. 『人間失格』(太宰治)

主人公の自己否定や社会との軋轢が描かれる小説。『山月記』の李徴が感じる自己嫌悪や社会不適合感と重なる部分があります。

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5. 『野性の呼び声』(ジャック・ロンドン)

文明社会から原始の世界に引き戻される犬の物語。『山月記』とは逆の展開ですが、人間(や動物)の本能と理性の葛藤というテーマで通じるものがあります。

これらの作品も『山月記』と同じように人間の本質や矛盾、社会との関係性について深く考えさせてくれる名作ばかりです。興味のある方は、ぜひ読んでみてくださいね。

振り返り

さて、ここまで『山月記』について詳しくお話ししてきました。

最後に、この物語から私たちが学べることをちょっとだけまとめてみますね。

『山月記』は、一見すると不思議な物語に感じるかもしれません。

でも、よく考えてみると、私たちの日常生活にもつながる大切なメッセージが詰まっているんです。

例えば、才能を持て余す李徴の姿。

これって、自分の可能性を活かしきれていないと感じている人にとって、とてもリアルに響くんじゃないでしょうか。

それに、人間らしさと獣性の間で揺れ動く李徴の姿。

これは、私たち一人一人の中にある理性と感情のバランスを表しているようにも見えます。

この物語を通して、中島敦さんは私たちに問いかけているんです。

  • 「あなたは自分の才能や可能性を十分に活かせていますか?」
  • 「自分の中にある相反する気持ちとどう向き合っていますか?」

難しい問いかもしれません。でも、こういった問いに向き合うことで、私たちは少しずつ成長できるんじゃないかな。

『山月記』を読んだ後は、ぜひ自分自身とじっくり向き合ってみてください。

きっと、新しい発見があるはずです。

そして、この物語の魅力をぜひお友達や家族とも共有してみてくださいね。

一緒に話し合うことで、また違った視点が生まれるかもしれません。

文学って、そうやって人と人とをつなぐ力を持っているんです。そんな文学の素晴らしさを『山月記』を通して感じてもらえたら嬉しいです。

それでは、素敵な読書体験になりますように!

※『山月記』を読んでみて難しいと感じた人は、こちらの解説記事をご覧になってみてください。

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