イノウエミホコさんの『リヒト!』の読書感想文の書き方とあらすじを、これからたっぷり解説していきますね。
亡くなった祖母から封筒を託された少年・理人が、ドイツへの旅を通じて成長していく物語。
第72回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書(小学校高学年の部)に選ばれた注目作ですよ。
私は年間100冊以上の本を読む読書家なんですが、この作品を読んでなんというか、ぐっとくるものがありました……。
タイトルの「リヒト(Licht)」はドイツ語で「光」。
なぜかというと、この物語には「祖母の秘密を照らす光」と「理人自身の心の光」という二重の意味がこめられているからで、そこがまた読みどころのひとつですよ。
この記事では、あらすじ(100字・200字・400字の要約)から、読書感想文の書き方・テンプレート・例文・タイトルの付け方まで、短く・簡単にまとめていきます。
読書感想文を書く予定の皆さんに、とことん寄り添う内容にしましたので、ぜひ最後まで読んでいってください。
イノウエミホコ『リヒト!』のあらすじ(ネタバレなし)
『リヒト!』のあらすじを100字・200字・400字の3パターンで紹介していきますね。
短くサクッと確認したい人は100字から、詳しく知りたい人は400字の要約まで読んでみてください。
どれも結末はネタバレなしなので、安心して読み進めてもらって大丈夫ですよ。
短いあらすじ(100字)
中学受験を控えた少年・理人は、亡き祖母から謎の封筒を託される。苦手な相手とともにドイツへ旅立った理人は、クリスマスマーケットでの出会いを通じて、人と向き合うことの大切さを知っていく。
簡単なあらすじ(200字)
主人公の理人は勉強一筋の小学6年生。中学受験が間近に迫った冬、亡くなった祖母・節さんから「最後に伝えておきます」という言葉とともに封筒を託されるが、中身はわからないまま。やがて理人は苦手な相手・親戚のマサムネとドイツへ向かうことになる。異国のクリスマスマーケットや、祖母のきょうだいの礼さんとの出会いを通じて、理人は祖母の秘密と家族の歴史に少しずつ近づいていくのだった。
詳しいあらすじ(400字の要約)
理人は中学受験をひかえた冬、突然「大切なものを届けてほしい」と祖母・節さんから封筒を手渡される。しかし節さんはまもなく亡くなり、封筒の意味も行き先もわからないまま、理人の心には大きな疑問が残った。
そんな理人を待っていたのは、思いがけないドイツ行きの話。しかも同行するのは、自分が「苦手だ」と決めつけていた親戚のマサムネだった。ぎくしゃくした空気の中、二人はドイツへ旅立つ。
ドイツでは美しいクリスマスマーケットや異文化との出会いが理人を待っていた。そして、節さんの双子のきょうだいである礼さんとの出会いが、祖母の知られざる人生を少しずつ照らし出していく。旅を続けるうちに理人はマサムネの意外な一面も知り、関係に変化が生まれていく。
「人の内側にあるかなしみ」に気づいた理人は、やがて自分の言葉で、素直な気持ちを伝えることができるようになる。「リヒト」が意味する光を、理人はこの旅で自分の中に見つけていく。
『リヒト!』の読書感想文の書き方
では、いよいよ『リヒト!』の読書感想文の書き方の解説に入りますね。
まずは「これを書けばだいじょうぶ!」という3つのポイントを確認して、そのあとテンプレートと例文を使って仕上げていく流れです。
これを書けばだいじょうぶ!3つのポイント
『リヒト!』の読書感想文を書くとき、正直、何から書けばいいか迷いますよね(笑)。
そこで、物語の中で「ここだけは書いておこう!」という大事なポイントを3つ選びました。
- ポイント①:祖母から手紙を託されドイツへ旅立つこと
- ポイント②:レイさんやマサムネとの出会いで勉強だけじゃない大切さに気づくこと
- ポイント③:「哀(かなしみ)」を知り、最後に自分の言葉で気持ちを伝えること
この3つを感想文の中心に置いておけば、物語のポイントをきちんと押さえた、充実した感想文になりますよ。
順番に解説していきましょう。
ポイント①:祖母から手紙を託され、ドイツへ旅立つこと
『リヒト!』の物語は、亡くなった祖母・節さんが理人に封筒を渡すところから始まります。
「最後に伝えておきます」という言葉を残して旅立った節さんの想いはいったい何なのか……。
理人はその謎を胸に抱えたまま、初めての海外旅行に踏み出すわけですね。
「大切な人のために動く」、「初めての場所に飛び込む」というのは、読んでいる皆さんも自分の体験と結びつけやすいテーマかと。
たとえば「大切な人のために何かをしたことがある?」、「初めての場所でドキドキした経験は?」という視点で自分のことを思い返してみると、感想文が書きやすくなりますよ。
ポイント②:レイさんやマサムネとの出会いで勉強だけじゃない大切さに気づくこと
理人はもともと「勉強さえできればいい」と思っていた、まじめな男の子。
ところがドイツで、自由な生き方をする礼(レイ)さんや、美術大学に通うマサムネと出会うことで、考えが少しずつ変わっていきます。
これが『リヒト!』という物語の、いわば「最大の成長ポイント」ですよ。
勉強や受験でプレッシャーを感じている皆さんには、めちゃくちゃ刺さる場面だと思います。
「人との関わりの大切さ」・「自分とちがう価値観に触れること」について、自分自身はどう思うかを感想文に書いてみてください。
ポイント③:「哀(かなしみ)」を知り、最後に自分の言葉で気持ちを伝えること
旅を通じて理人は、登場人物それぞれが「哀(かなしみ)」という感情を抱えていることに気づきます。
ここでいう「哀」とは単純に「悲しい」ということじゃなく、「人の内側にある深い気持ち」のこと。
そして旅の最後、理人は礼さんに「また会いたい」と自分の言葉でメッセージを送ります。
これが『リヒト!』という物語の、心の成長の「決め手」となる場面ですよ。
「人の気持ちを理解すること」・「素直に気持ちを伝えること」というテーマで、自分の体験を思い起こしながら書いてみると読み応えのある感想文になりますよ。
こう書こう!らくらくテンプレート
では、テンプレートを使ってステップバイステップで感想文を仕上げていきましょう。
各ステップの空欄を埋めていくだけで、3つのポイントを全部含んだ感想文が完成しますよ。
ステップ1:本の紹介と自分の第一印象を書く
わたしは、イノウエミホコさんの『リヒト!』という本を読みました。
表紙を見たとき、わたしは「 」という気持ちになりました。
(例:「外国のお話なのかな」「どんな旅なんだろう」など)
ステップ2:あらすじを自分の言葉で書く
このお話は、中学受験をひかえた少年・理人が、亡くなった祖母から (何を?)を託されてドイツへ旅立つ物語です。
理人は最初、「 」という気持ちでしたが、旅を通じて ということに気づいていきます。
ステップ3:ポイント①について書く(祖母の手紙・ドイツへの旅立ち)
わたしが最初に心を動かされたのは、理人が祖母から封筒を受け取り、ドイツへ旅立つ場面です。
理人は「 」という気持ちを持ちながら旅に出ました。
この場面を読んで、わたしは と思いました。
なぜなら、わたしも という経験があるからです。
(例:「初めての場所に行ったとき」「大切な人のために頑張ったとき」など)
ステップ4:ポイント②について書く(人との出会いで変わる)
次に印象に残ったのは、理人がレイさんやマサムネと出会い、考えが変わっていく場面です。
理人はもともと「 」と思っていたけれど、出会いをとおして「 」と気づきました。
この場面を読んで、わたしも ということを考えさせられました。
ステップ5:ポイント③について書く(「哀」を知り、気持ちを伝える)
物語の終わりに近い部分で、理人は「哀(かなしみ)」という感情を知り、礼さんに「また会いたい」と自分の言葉で伝えます。
この「哀」というのは、 という意味だとわかりました。
この場面を読んで、わたしは と感じました。
わたしも、 (家族や友達など)に、もっと素直に気持ちを伝えたいと思いました。
ステップ6:まとめ・これからどうするかを書く
『リヒト!』を読んで、わたしは「 」ということを学びました。
これからわたしは、 (学校・家族・友達など)の中で、 ことを大切にしていきたいと思います。
もし (つらいことや悩んだとき)には、この本で理人が見つけた「光」を思い出して、前に進みたいと思います。
1200字の例文
わたしはイノウエミホコさんの『リヒト!』という本を読んだ。表紙にはヨーロッパっぽい街並みと男の子が描かれていて、最初は「外国に行くだけのお話かな」と思っていた。でも読み始めたら、ぐっと引き込まれてしまった。
このお話は、中学受験をひかえた少年・理人が主人公だ。亡くなった祖母の節さんから「最後に伝えておきます」という言葉とともに封筒を託された理人は、その中身を知らないままドイツへ旅立つことになる。しかも一緒に行くのは、苦手だと思っていた親戚のマサムネ。『リヒト!』は、そんな理人がさまざまな出会いをとおして変わっていく物語だ。
最初に心が動いたのは、理人が祖母の頼みを大切にして、勇気を出してドイツへ向かう場面だ。理人は「ちゃんと届けられるかな」、「知らない場所で、うまくやっていけるかな」と心配していたはずなのに、それでも旅立った。わたしも去年、初めて学校の林間学校で泊まりに行ったとき、ものすごく緊張した。友達とうまくやれるかどうか、不安でしかたがなかった。でも理人が祖母のために動いた姿を読んで「大切な人のために頑張ること」ってかっこいいなと思った。
次に印象に残ったのは、理人がドイツで礼(レイ)さんやマサムネと関わる場面だ。理人はもともと「勉強さえできればいい」と思っていたのに、自由な生き方をするレイさんや、美術大学に通うマサムネと話すうちに、「勉強だけじゃない大切なものがある」と気づいていく。わたしもテスト勉強がつらいと感じることがある。でも、理人みたいに人と関わることや、誰かの気持ちを考えることも、同じくらい大事なんだと思えた。マサムネのことを最初は苦手だと決めつけていた理人が、一緒に旅をするうちに変わっていくところも好きだった。人のことを決めつけちゃいけないな、と自分自身のことを反省した。
物語のおわりで一番心に残ったのは、理人が「哀(かなしみ)」という気持ちを知って、レイさんに「また会いたい」と伝える場面だ。「哀」というのは、ただ「悲しい」ということじゃなくて、人の内側にある深い気持ちや、大切な人への想いのことだとわかった。理人はそれまで、人の内側の気持ちをちゃんと見ようとしていなかった。でも旅をとおして、祖母の知らなかった人生や、レイさんの抱えてきた思い、マサムネの本当の姿に気づいた。そして最後に「また会いたい」と素直に伝えることができた。これは、理人にとってすごく大きな成長だと思う。
わたしも、友達や家族に「ありがとう」とか「また話そう」とか、素直に伝えられていないことが多い気がする。『リヒト!』を読んで、気持ちを言葉にして伝えることの大切さを、改めて感じた。
『リヒト!』というタイトルはドイツ語で「光」という意味だ。理人はこの旅で、祖母の秘密を照らす光だけじゃなく、自分の心の中に光を見つけた。この本を読み終えたわたしも、なんだか少し明るい気持ちになれた。これからは人の気持ちをもっと大切にして、自分の想いを素直に伝えられる人になりたいと思う。
タイトルの付け方例
感想文のタイトルは、物語で一番心に残ったことを短く表現するのがコツですよ。
小学5年生らしい素直な言葉でつけた例を15個、参考に挙げますね。
- ドイツで見つけた大切なこと
- 祖母の手紙を届けたリヒト
- 「また会いたい」の一言
- 勉強だけじゃなかった大切なこと
- 初めての旅で変わった理人
- 哀(かなしみ)を知った冬
- 人の気持ちってむずかしい
- 祖母が伝えたかったこと
- 理人の旅で学んだこと
- 光を見つけた旅
- 苦手な人と旅したら
- 素直に言えた「また会いたい」
- クリスマスマーケットの光の中で
- 人の内側にある哀しみ
- わたしも前を向きたい
『リヒト!』の作品情報(ページ数やジャンル)
『リヒト!』がどんな本なのか、基本的な情報をまとめておきますね。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作者 | イノウエミホコ |
| 出版年 | 2025年10月21日 |
| 出版社 | 文研出版 |
| 対象年齢 | 小学校高学年(10〜12歳)〜中学生向け |
| ジャンル | 児童文学・成長小説・家族小説・異文化交流小説 |
| ページ数 | 176ページ |
| 課題図書 | 第72回青少年読書感想文全国コンクール(小学校高学年の部) |
| 定価 | 1,650円(税込) |
主な登場人物
『リヒト!』に登場するおもな人物を、重要度の高い順にまとめました。
| 人物名 | 紹介 |
|---|---|
| 理人(りひと) | 物語の主人公。 小学6年生で中学受験中。 まじめで勉強熱心な少年。 |
| 節(せつ)さん | 理人の祖母。 冒頭で亡くなるが物語の鍵を握る。 過去に秘密を抱えている。 |
| 礼(れい)さん | 節さんの双子の姉。 ドイツ在住。 謎を解く重要人物。 |
| マサムネ | 理人の苦手な親戚の大学生。 自由奔放な性格。 理人と共にドイツへ向かう。 |
| ヒカル | 物語後半の重要人物。 「光」というテーマとも関わる。 名前も作品と深く結びついている。 |
| 理人の両親 | 理人を支える家族。 祖母の死とドイツ行きにも関与。 |
| ドイツで出会う人々 | 旅先で理人が出会う人たち。 異文化への気づきを与える存在。 |
第72回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書(2026年度)の小学校高学年の部
この本は第72回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書です。
小学校高学年の部の課題図書の一覧と、それぞれの読書感想文の書き方とあらすじの紹介ページがこちらです。
| タイトル | 作者・訳者など | 出版社 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| 『ポジション!』 | 高田由紀子 作 丹地陽子 絵 |
岩崎書店 | 1,650円 |
| 『リヒト!』 | イノウエミホコ 作 | 文研出版 | 1,650円 |
| 『ミシュカ』 | エドワルト・ファン・デ・フェンデル アヌッシュ・エルマン 作 アネット・スカープ 絵 野坂悦子 訳 |
静山社 | 1,815円 |
| 『キミの一歩 アフリカ ゾウを食べるにはひと口ずつ』 |
味田村太郎 文 | あかね書房 | 1,980円 |



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