『ガラスのうさぎ』読書感想文の例文と書き方!小学生・中学生向け

『ガラスのうさぎ』の読書感想文 感想

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『ガラスのうさぎ』の読書感想文を書く予定の皆さん、お疲れさまです。

高木敏子さんによるこのノンフィクション作品は、太平洋戦争末期の東京大空襲で家族を失った12歳の少女の実体験をもとに描かれた感動的な物語ですね。

1978年に厚生省児童福祉文化奨励賞を受賞し、2018年時点で約240万部の発行部数を誇るこの名作は、戦争の悲惨さと平和の尊さを伝える重要な児童文学として多くの世代に読み継がれています。

今回は読書が趣味で年間100冊以上の本を読む私が小学生・中学生の皆さんに向けて、『ガラスのうさぎ』の読書感想文の書き方や例文、題名の付け方、書き出しのコツまで詳しく解説していきますよ。

コピペではなく、皆さん自身の言葉で心に響く感想文が書けるよう、しっかりとサポートしていきますので、安心してお付き合いください。

『ガラスのうさぎ』の読書感想文で触れたい3つの要点

ガラスのうさぎ』の読書感想文を書く際には、この作品の核心となる部分をしっかりと捉えることが大切です。

読みながら「どう感じたか」をメモしておくと、感想文を書く際にとても役立ちますよ。

感情が動いた場面やセリフ、疑問に思ったことなどを付箋やノートに書き留めておきましょう。

なぜなら読書感想文は「あなたの心の動き」を表現するものだからです。

以下の3つの要点について、特に注意深く読み進めてください。

  • 戦争の悲惨さと命の尊さ
  • 家族の絆と喪失からの立ち直り
  • ガラスのうさぎが持つ象徴的な意味

それぞれの要点について、詳しく見ていきましょう。

戦争の悲惨さと命の尊さ

『ガラスのうさぎ』を読む際にまず心に留めておいてほしいのは、戦争がいかに多くの命と日常を奪うかということです。

敏子が体験した東京大空襲は1945年3月10日に起こった実際の出来事で、一夜にして約10万人の命が失われました。

この場面を読む時、「もし自分がその場にいたらどう感じるだろう」「家族と離ればなれになったらどんな気持ちだろう」と想像してみてください。

また、敏子の父が疎開途中の駅で機銃掃射に遭うシーンも、戦争の理不尽さを表す重要な場面です。

なぜ罪のない人々が命を奪われなければならなかったのか、この問いについてあなた自身がどう思ったかをメモしておきましょう。

現代に生きる私たちにとって、この作品は戦争の現実を知る貴重な証言でもあります。

敏子の体験を通して感じた「命の重み」や「平和の大切さ」について、あなたなりの言葉で表現してみてください。

家族の絆と喪失からの立ち直り

敏子は母と二人の妹、そして父を相次いで失いますが、それでも生きることを諦めません。

「私が死んだら誰がお父さんのおとむらいをするの」という敏子の言葉は、家族への深い愛情と生きる意志を表しています。

この場面を読んだ時、どんな感情が湧いてきましたか?

悲しみ、怒り、それとも敏子の強さに対する驚きでしょうか?

家族を失った悲しみの中でも、敏子が兄たちと「三人でガラス工場をつくろう」という希望を抱く姿にも注目してください。

あなた自身の家族との関係や、大切な人を失った経験(ペットでも構いません)と重ね合わせて考えてみると、より深い感想が書けるはずです。

敏子がどのようにして絶望から立ち直ったのか、その過程で何が彼女を支えたのかについて、あなたなりの解釈を持つことが大切ですね。

ガラスのうさぎが持つ象徴的な意味

この作品の題名にもなっている「ガラスのうさぎ」は、単なる置物以上の意味を持っています。

父が作ってくれたこのガラス細工は、空襲の熱で溶けて歪んだ形で見つかりました。

しかし敏子はそれを大切に持ち続けます。

このガラスのうさぎが何を象徴しているのか、考えてみてください。

家族との思い出、壊れやすい平和、それとも希望の象徴でしょうか?

ガラスという素材の特性(透明で美しいが割れやすい)と、戦争によって変形してしまった状態を比べて考えると、作者が込めたメッセージが見えてきます。

敏子がこの歪んだガラスのうさぎを手放さない理由についても、あなたなりに解釈してみてください。

物語の最後まで読むと、このガラスのうさぎが敏子にとってどのような存在だったのかが分かるはずです。

読み進める中で、このガラスのうさぎに対するあなたの印象がどう変わっていくかも、感想文に書ける大切な要素ですよ。

『ガラスのうさぎ』の読書感想文の例文(800字の小学生向け)

【題名】ガラスのうさぎから学んだこと

『ガラスのうさぎ』を読んで、私は戦争のこわさと命の大切さを心から感じた。

この本は、高木敏子さんが小学生のころに本当に体験したことを書いた物語だ。

私と同じくらいの年の女の子が、家族をみんな失ってしまうなんて、考えただけで胸が苦しくなった。

一番心に残ったのは、東京大空襲で敏子が母と妹たちと別れてしまう場面だ。

火の海の中を必死に逃げる人たちの様子を読んで、私はもし自分が同じ立場だったらどうなっていただろうと思った。

きっと泣いてばかりで、何もできなかっただろう。

でも敏子は、そんなつらい中でも生きることをあきらめなかった。

敏子の父が駅で機銃掃射によって亡くなる場面も、とても悲しかった。

父の遺体を見つけた敏子が「私が死んだら誰がお父さんのおとむらいをするの」と言う場面では、涙が止まらなかった。

家族をみんな失っても、敏子は一人で生きていこうと決めたのだ。

その強さに、私はとても感動した。

題名にもなっている「ガラスのうさぎ」は、敏子の父が作ってくれた大切な置物だった。

空襲で溶けて歪んでしまったけれど、敏子はそれを大切に持っていた。

私は、このガラスのうさぎが家族との思い出や愛情を表していると思う。

形は変わってしまったけれど、家族への気持ちは変わらないということを教えてくれているような気がした。

この本を読んで、私は今の平和な毎日がどれだけありがたいことかを知った。

学校に通って友達と遊び、家族と一緒にごはんを食べられるのは、当たり前のことじゃないのだ。

戦争は多くの人の命や幸せを奪ってしまう。

二度と戦争をしてはいけないと強く思った。

また、敏子のように、どんなにつらいことがあっても希望を持って生きることの大切さも学んだ。

私も何か困ったことがあった時は、敏子のことを思い出して頑張りたい。

『ガラスのうさぎ』は、戦争の悲惨さを教えてくれるだけでなく、生きる強さについても教えてくれる素晴らしい本だった。

私はこの本で学んだことを忘れずに、平和な世界のために自分にできることを考えていきたいと思う。

『ガラスのうさぎ』の読書感想文の例文(1200字の中学生向け)

【題名】戦争が奪ったもの、残したもの

私は『ガラスのうさぎ』を読んで、戦争というものの本当の恐ろしさを知った。

この作品は、高木敏子さんが12歳の時に実際に体験した戦争の記録である。

教科書で東京大空襲について学んだことはあったが、それは単なる歴史上の出来事として記憶していた。しかし、一人の少女の目を通して描かれたこの物語を読むことで、戦争が個人の人生に与える深刻な影響を痛感した。

最も心を揺さぶられたのは、敏子が家族を次々と失っていく過程だった。東京大空襲で母と二人の妹を失い、疎開先で父も機銃掃射によって命を落とす。

私がもし敏子の立場だったら、絶望してしまい、生きる意味を見出せなくなっていただろう。しかし敏子は「私が死んだら誰がお父さんのおとむらいをするの」と考え、生きることを選択した。この言葉には、家族への深い愛情と責任への自覚が込められている。12歳という年齢でこれほど重い決断を迫られた敏子の心境を想像すると、胸が締めつけられる思いがした。

物語の中心的な象徴である「ガラスのうさぎ」についても深く考えさせられた。父が作ってくれたこのガラス細工は、空襲の熱によって溶け、歪んだ形になったが、敏子はそれを大切に持ち続けた。

このガラスのうさぎは家族との思い出の象徴であると同時に、戦争によって破壊された日常生活の象徴でもある。ガラスという素材は美しいが非常に壊れやすく、これは平和な日常生活にも通じるものがある。歪んだガラスのうさぎを大切にする敏子の姿からは、失われたものへの愛情と、前を向いて生きていく強い意志を感じた。

この作品を読んで、私は戦争について新たな視点を得ることができた。戦争は政治的な対立や経済的な利益のために起こるが、犠牲になるのは常に罪のない一般市民である。特に子どもたちは、戦争を選択することも逃れることもできない。敏子のように突然家族を失い、一人で生きていかなければならなくなった子どもたちが、どれほど多くいたのだろうか。

また、この作品は戦争の悲惨さだけでなく、人間の生命力の強さについても教えてくれた。どんなに絶望的な状況でも、敏子は生きることをあきらめなかった。兄たちと「三人でガラス工場をつくろう」という希望を抱く場面では、人間の回復力と希望への意志の強さに感動した。

私は今まで、ちょっとしたことで落ち込むことが多かったが、敏子の姿を見て、困難があっても前向きに生きることの大切さを学んだ。

『ガラスのうさぎ』を読み終えて、戦争体験を語り継ぐことの重要性を強く感じた。戦争体験者が高齢になりつつある今、このような作品の役割は大きい。私たち若い世代は、この証言を通じて戦争の現実を知り、同じ過ちを繰り返さないよう努力し、敏子が示してくれた強さと希望を胸に、平和な社会を築く責任があるのだと思う。

振り返り

今回は『ガラスのうさぎ』の読書感想文の書き方について、具体的な例文とともに詳しく解説してきました。

この作品が持つ深いメッセージを理解し、あなた自身の心の動きと重ね合わせることで、きっと素晴らしい感想文が書けるはずです。

戦争の悲惨さ、家族の絆、そして希望の象徴としてのガラスのうさぎ。

これらの要点を軸にしながら、あなたが読んで感じたことを素直に表現してください。

コピペに頼らず、あなた自身の言葉で書いた感想文こそが、読む人の心に響く作品になりますよ。

がんばって書き上げてくださいね。

※『ガラスのうさぎ』のあらすじはこちらで簡単に短くまとめています。

『ガラスのうさぎ』本のあらすじを簡単に短く!
『ガラスのうさぎ』のあらすじを簡単に短く、そして詳しく解説します。高木敏子さんの実体験をもとにした感動的なノンフィクション児童文学で、戦争で家族を失った12歳の少女の物語です。登場人物や作品情報、読書感想文に役立つ情報を本好きの視点でお届けします。

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