『たった2℃で』の読書感想文を書くみなさん、お疲れ様です。
2025年度「青少年読書感想文全国コンクール」の課題図書・小学校中学年の部に選ばれた『たった2℃で…地球の気温上昇がもたらす環境災害』は、地球温暖化という大きなテーマを子どもたちにもわかりやすく伝える絵本です。
この作品は、キム・ファンさんが文を担当し、チョン・ジンギョンさんが絵を描いた環境問題をテーマにした絵本です。
私は読書が趣味で年間100冊以上の本を読んでいるのですが、『たった2℃で…』のように環境問題を身近な例えでわかりやすく説明した作品は本当に貴重だと感じています。
この記事では、『たった2℃で』の読書感想文の書き方について詳しく解説していきます。
感想文を書く上で押さえておきたいポイントから具体的な例文まで、みなさんの読書感想文作成をしっかりとサポートしていきますよ。
『たった2℃で』の読書感想文を書くうえで大切な3つのポイント
『たった2℃で』で読書感想文を書くときに必ず意識してほしいポイントがあります。
この絵本は環境問題というとても大きなテーマを扱っているので、どこに焦点を当てて感想を書けばいいのか迷ってしまうかもしれません。
でも大丈夫です。
以下の3つのポイントを押さえることで、説得力のある感想文が書けるようになりますよ。
- 「たった2℃の変化」がどれほど大きな意味を持つのかを自分ごととして考える
- 印象に残った動物・場面や驚き、感じたことを素直に伝える
- 本から学んだことを自分の生活や行動と結びつける視点
この3つのポイントを意識することで、「なぜ2℃の違いに注目するのか」「何に心を動かされたのか」「地球や生き物の未来のために自分は何をしたいか」という深みとオリジナリティのある感想文になります。
それでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
「たった2℃の変化」がどれほど大きな意味を持つのかを自分ごととして考える
『たった2℃で』の最大の特徴は、「たった2℃」という数字の持つ意味を、みなさんの日常生活と結び付けて説明しているところです。
人間の体温は普通36.5℃くらいですが、これが2℃上がって38.5℃になったらどうでしょうか。
熱が出てぐったりして、何もできなくなってしまいますよね。
この絵本では、この身近な例えを使って地球の気温上昇の深刻さを伝えています。
感想文を書くときは、この「2℃の違い」が自分の日常や身近な環境でどんな影響をもたらすか、実感を込めて書くことがとても大切です。
たとえば、お風呂の温度が2℃違うだけでも熱すぎたりぬるすぎたりすることを思い出してみてください。
普段何気なく感じている温度の変化と、地球全体の気温変化を比べて考えてみると、「たった2℃」がいかに大きな変化なのかがわかります。
魚たちにとって海水温の2℃上昇は、人間が感じる20℃くらいの大きな違いだということも、この絵本から学べる重要なポイントです。
自分で体温を調節できない生き物たちにとって、気温の変化がどれほど大変なことなのかを、自分の経験と重ねて考えてみましょう。
印象に残った動物・場面や驚き、感じたことを素直に伝える
『たった2℃で』には、気温上昇で困ってしまうたくさんの生き物たちが登場します。
サンゴ、ウミガメ、パンダ、ホッキョクグマなど、それぞれが気候変動によって違った困難に直面している様子が描かれています。
感想文では、どの場面や生き物のエピソードに一番心が動いたか、なぜ印象的だったのかを自分の言葉で伝えることが説得力を生みます。
たとえば、サンゴは自分で移動することができないので、海水温が上がると死滅してしまいます。
動ける生き物は別の場所に逃げることができるけれど、動けない生き物は本当に大変だということがわかります。
ウミガメの卵を産む砂浜の温度が高くなると、メスばかりが生まれるようになって、種の存続に影響が出るという話も驚きですよね。
パンダの食べる竹や笹が育たなくなったり、北極ではホッキョクグマが狩りができなくなったりと、それぞれの生き物が違った形で困っています。
「知らなかった！」「びっくりした！」という気持ちや、イラストで印象に残った場面を素直に書き出すことで、感想がより深いものになります。
自分がもしその生き物だったらどう感じるかを想像して書いてみるのもいいでしょう。
本から学んだことを自分の生活や行動と結びつける視点
感想文の最も大切な部分は、読んだ本から学んだことを自分の生活とどう結び付けるかということです。
『たった2℃で』を読んだ後、「自分に何ができるのか」「これからどんなことを意識したいか」という視点で考えることが重要です。
地球温暖化というと遠い出来事のように感じるかもしれませんが、実は私たちの日常生活とも深く関わっています。
普段使う電気や水、食べ物も、すべて地球につながっているのです。
小さな行動でも積み重ねることで大きな変化につながります。
たとえば、エアコンの温度を控えめにしたり、電気をこまめに消したり、ごみを減らしたりすることから始められます。
家族と一緒に地球のためにできることを話し合うのもいいですね。
感想文では、具体的にどんなことを実践したいか、どんな気持ちで取り組みたいかを書くことで、あなたらしさと実践力が伝わる文章になります。
読後の変化した自分の意識や決意を、身近な生活と結び付けて表現してみてください。
読書感想文を書くために『たった2℃で』を読んだらメモしておきたい3項目～環境問題に対してあなたが感じたこと～
『たった2℃で』の読書感想文を書くためには、本を読んでいるときに「どう感じたか」をメモしておくことがとても大切です。
感想文は、まさに「感想」を書くものですから、あなたの素直な気持ちや心の動きを記録しておく必要があります。
読んでいる最中に心が動いた瞬間を逃さないよう、以下の3つの項目についてメモを取りながら読み進めてください。
- 「たった2℃」がもたらすインパクトへの驚きや実感
- 心に残った具体的な場面・生き物・言葉
- 「自分にできること」や日常生活への問いかけ
この3つの項目を意識してメモを取ることで、「気付き→印象的な場面→自分の姿勢」という流れで説得力のある感想文を書く基礎ができます。
なぜ「どう感じたか」が重要なのかというと、感想文は単なる本の内容紹介ではなく、読み手であるあなたの心の変化や成長を表現するものだからです。
では、それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。
「たった2℃」がもたらすインパクトへの驚きや実感
まず最初にメモしておきたいのは、「たった2℃」という数字に対するあなたの驚きや実感です。
この絵本を読む前は、2℃の気温上昇についてどう思っていましたか。
「たった2℃くらい大したことないだろう」と思っていたかもしれません。
でも、体温が2℃上がると人間でも具合が悪くなることを知って、どう感じましたか。
地球の気温が2℃上がると、どんな生き物や環境変化が起こるのか、あなたが特に衝撃を受けた場面や生き物を書き出してみてください。
自分の日常や体験と重ねて考えてみることも大切です。
お風呂の温度やエアコンの設定温度など、身近な「2℃の違い」を思い出して、地球規模での2℃上昇の意味を実感できたエピソードや気づきをメモしておきましょう。
「こんなに大きな影響があるなんて知らなかった」「想像していたより深刻だった」など、あなたの率直な驚きを記録してください。
心に残った具体的な場面・生き物・言葉
次にメモしておきたいのは、読んでいて特に印象に残った具体的な場面です。
『たった2℃で』には、サンゴ、ウミガメ、パンダ、ホッキョクグマなど、気候変動の影響を強く受ける生き物たちが登場します。
どの生き物の話が一番心に残りましたか。
サンゴが自分で移動できずに海水温上昇に耐えるしかない話、ウミガメの卵がオスではなくメスばかりになってしまう話、パンダの食べ物がなくなってしまう話など、それぞれに深刻な問題があります。
また、「体温が2℃上がる」という身近な例えも、とてもわかりやすい表現でしたね。
印象に残った部分をピックアップして、自分がなぜその場面に心を動かされたのか、その理由や考えもメモしておきましょう。
「もし自分がその生き物だったら」という視点で想像してみることも、感想を深めるのに役立ちます。
イラストで印象的だった場面があれば、それについても記録しておいてください。
「自分にできること」や日常生活への問いかけ
最後にメモしておきたいのは、この本を読んで変化した自分の意識や、「自分にできること」についての考えです。
『たった2℃で』は読み手に「地球を守るために一人ひとりが問題を考えるきっかけ」を与える作品です。
本を読んで、温暖化に対してこれから何をしたいか、どんな行動を心がけたいかを考えてみてください。
節電、リサイクル、ごみを減らす、家族や友達への呼びかけなど、具体的なアイデアをメモしておきましょう。
「地球温暖化は大人まかせにせず、自分ごととして考える」という本のメッセージを受けて、あなたはどんなことを実践したいと思いましたか。
小さなことでも構いません。
エアコンの設定温度を1度上げる、電気をこまめに消す、食べ物を残さないようにするなど、今日からできることを考えてメモしておいてください。
これらのメモは、感想文の締めくくりでも活用できる大切な「自分ごと」として考えたアイデアや決意になります。
『たった2℃で』の読書感想文の例文（800字の小学生向け）
【題名】地球を守るために僕ができること
『たった2℃で』を読んで、僕は地球温暖化がこんなに深刻な問題だとは知らなかった。
タイトルの「たった2℃」という言葉を見たとき、最初は「2℃くらい大したことないでしょ」と思っていた。
でも、人間の体温が2℃上がったら熱が出てぐったりしてしまうという例えを読んで、考えが変わった。
確かに僕も熱が出たときは何もできなくなるし、お風呂の温度が2℃違うだけでも熱すぎたりぬるすぎたりする。
地球にとっても2℃の変化はとても大きなことなんだと実感した。
一番印象に残ったのは、サンゴの話だった。
魚は海水温が上がると別の場所に逃げることができるけれど、サンゴは自分で動くことができない。
だから海水温が上がるとそのまま死んでしまうしかないのだ。
僕がもしサンゴだったら、とても怖くて悲しいと思う。
動けない生き物は本当に大変だ。
ウミガメの話も驚いた。
砂浜の温度が高くなると、卵から生まれるのがメスばかりになってしまう。
オスが生まれないと、将来ウミガメがいなくなってしまうかもしれない。
パンダの食べ物の竹が育たなくなったり、ホッキョクグマが狩りできなくなったりと、たくさんの動物が困っている。
この本を読む前は、地球温暖化は遠い将来の話だと思っていた。
でも、今すでにたくさんの生き物が苦しんでいることがわかった。
僕たちが普段使っている電気や水も、全部地球とつながっているんだと気づいた。
これからは地球のために自分ができることを考えて行動したい。
まずは、エアコンの温度を今より1度高めに設定する。
電気を使わないときはこまめにスイッチを切る。
食べ物を残さないようにする。
家族にも地球温暖化のことを話して、一緒に地球を守る方法を考えたい。
「たった2℃」の変化が、地球や生き物にとってどれほど大きな問題なのかを忘れずに、毎日の生活で「地球のために何ができるか」を考えて過ごしていきたい。
『たった2℃で』の読書感想文の例文（1200字の小学生向け）
【題名】小さな変化が大きな影響を与えるということ
『たった2℃で』を読んで、私は地球温暖化について今まで知らなかったことをたくさん学んだ。
タイトルを見たとき、「たった2℃って、そんなに大したことじゃないんじゃない？」と思っていた。
夏の暑い日と涼しい日の差だってもっと大きいし、2℃くらいなら何も変わらないと思っていた。
でも、読み進めるうちに、その考えが間違っていたとわかった。
衝撃だったのは、人間の体温が2℃上がると具合が悪くなるという例えだった。
私も熱が38.5℃になったとき、何もできなくなった。
普段は36.5℃の体温が、たった2℃上がるだけで大変になるなんて、当たり前のことだった。
お風呂の温度も2℃違えば「熱い」「ぬるい」と感じる。
人間が敏感に感じる2℃の変化が、地球全体に起こったらどうなるかと思うと、怖くなった。
特に印象に残ったのは、サンゴの話だ。
魚は移動できるが、サンゴは動けない。
だから水温が上がれば、その場にいるしかなく、死んでしまう。
もし自分がサンゴだったら、何もできず温度の上昇にさらされるのは、恐ろしくて絶望的だと思った。
動ける生き物と動けない生き物では、同じ環境変化でも影響が全く違うことがよくわかった。
ウミガメの話も衝撃的だった。
卵を産む砂浜の温度が高くなるとメスばかりが生まれ、オスがいなくなれば種そのものが絶滅してしまうかもしれない。
温度が性別を決めるなんて知らなかった。
一つの変化が生き物の未来に関わると理解できた。
パンダの食べる竹が育たなくなったり、ホッキョクグマの狩りの場である氷がなくなったりと、それぞれの動物が違った形で困っていることも印象的だった。
同じ「たった2℃」の変化でも、生き物によって影響の出方が違うとわかった。
地球温暖化は将来の話ではなく、今まさに進行している問題なのだと実感した。
私たちが普段使う電気やガス、水道、食べ物も、地球の環境と深くつながっている。
エアコンを使えば電気を消費し、それが温暖化につながるかもしれない。
食べ物を残せば、それを作るのに使われた資源が無駄になる。
これからは、日常生活の中で地球のことを考えて行動したい。
エアコンの温度を1度高くする、電気を使わないときは消す、食事は残さず食べる、ごみは分別する、近くなら歩く。
小さなことかもしれないけれど、こうした積み重ねが大切だと思う。
家族や友達にもこの本のことを話し、一緒に地球を守る方法を考えたい。
学校で環境問題について発表する機会があれば、『たった2℃で』で学んだことを伝えたい。
「たった2℃」の小さな変化が地球や生き物たちにどれほど大きな影響を与えるのか、この本で初めて理解できた。
これからは毎日の生活で「この行動は地球にどう影響するか」を考えながら過ごしたい。
振り返り
『たった2℃で』の読書感想文について詳しく解説してきました。
この記事で紹介した3つのポイントとメモの取り方、そして例文を参考にすれば、きっとあなたも素晴らしい感想文が書けるはずです。
環境問題というテーマは難しく感じるかもしれませんが、『たった2℃で』は身近な例えを使ってわかりやすく説明してくれています。
大切なのは、あなたが本を読んで素直に感じたことを、自分の言葉で表現すること。
「たった2℃」の変化がもたらす影響について、あなたなりの気づきや驚きを書いてみてください。
印象に残った生き物や場面について、なぜ心を動かされたのかを考えて書いてみてください。
そして何より、この本から学んだことを自分の生活とどう結び付けるかを具体的に書いてみてください。
あなたの感想文が、読む人の心に届く素敵な作品になることを応援しています。
がんばってください！
※『たった２℃で』のあらすじはこちらでご紹介しています。
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