『なぜ僕らは働くのか』の読書感想文を書く予定のみなさん、こんにちは。
池上彰監修の『なぜ僕らは働くのか』は、中学生のハヤトを主人公にして、働くことの意味や現代社会における多様な働き方を漫画や図解でわかりやすく解説した話題の書籍ですね。
働くことを「社会の一員として助け合うこと」と定義し、お金を「ありがとうの気持ちが形になったもの」として描いている点が印象的でした。
年間100冊以上の本を読む私が、小学生や中学生のみなさんが読書感想文を書く際の題名の付け方、書き出しのコツ、例文の活用方法まで、コピペやパクリではない自分らしい感想文が書けるよう丁寧にサポートしていきますよ。
『なぜ僕らは働くのか』の読書感想文で触れたい3つの要点
読書感想文を書く前に、まず『なぜ僕らは働くのか』で特に注目したい要点を整理しておきましょう。
感想文を書く際は、ただあらすじを書くだけではなく、自分がどう感じたかを具体的に記録することが大切です。
読みながら付箋を貼ったり、ノートに「ここで驚いた」「この考え方は新鮮だった」「主人公の気持ちがわかる」といった感情をメモしておくと、後で感想文を書くときにとても役立ちますよ。
なぜ自分の感情を記録することが重要なのでしょうか。
それは、読書感想文の評価ポイントが「本の内容をどれだけ理解できたか」と「その内容に対してどう感じ、どう考えたか」の2つだからです。
- 働くことの本当の意味-社会とのつながりと助け合い
- お金の本質と働く理由の多様性
- 変化する社会と未来に向けた前向きなメッセージ
この3つの要点について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
働くことの本当の意味-社会とのつながりと助け合い
『なぜ僕らは働くのか』の最も重要なテーマが、働くことは単純にお金を稼ぐためだけではないという考え方です。
主人公のハヤトは、最初は勉強や将来に対して漠然とした不安を抱えていました。
でも、この本を通じて「働くこと=社会の一員として他の人と助け合い、支え合いながら生きていくこと」だと理解していくのです。
たとえば、パン屋さんと農家さんの関係性。
パン屋さんは農家さんが作った小麦を使ってパンを焼き、農家さんはパン屋さんが作ったパンを食べる。
このような相互の関係が社会全体を支えているという視点は、働くことの本質を教えてくれますね。
読書感想文を書く際は、この「つながり」について自分がどう感じたかを具体的に書いてみてください。
「今まで気づかなかった」「家族の仕事も誰かの役に立っているんだ」といった発見や驚きを素直に表現すると、説得力のある感想文になります。
また、自分の身の回りにある仕事(学校の先生、コンビニの店員さん、バスの運転手さんなど)が、どのように社会とつながっているかを考えて書くのもおすすめです。
お金の本質と働く理由の多様性
『なぜ僕らは働くのか』のもう一つの重要なポイントが、お金についての捉え方です。
この本では、お金を「ありがとうの気持ちが形になったもの」として説明しています。
これは、とても新鮮で温かい視点ですよね。
お金というと、どうしても「欲しいものを買うため」「生活するため」といった機能的な側面ばかり考えがちです。
でも、お金の向こう側には必ず「ありがとう」という感謝の気持ちがあるという考え方は、働くことや社会との関わり方を根本から変えてくれます。
また、『なぜ僕らは働くのか』では、働く理由の多様性についても触れられています。
「好きなことを仕事にする人もいれば、そうでない人もいて、どちらでも良い」という考え方は、将来に不安を感じている学生にとって心強いメッセージでしょう。
感想文では、この多様性について自分がどう思ったかを書いてみてください。
「安心した」「自分らしい生き方を考えてみたい」「好きなことと仕事のバランスについて考えた」など、率直な気持ちを表現することが大切です。
変化する社会と未来に向けた前向きなメッセージ
『なぜ僕らは働くのか』が他の「働くこと」をテーマにした本と違うのは、AI時代や多様な働き方、終身雇用の崩壊など、現代社会の変化についてもきちんと触れている点です。
でも、こうした変化を否定的に捉えるのではなく、「時代が変わっても柔軟に自分らしい働き方を探していけばいい」という前向きなメッセージが込められています。
失敗や迷いも含めて、それらを成長の一部として受け止めていいというエールは、特に進路に悩む学生にとって励みになるでしょう。
読書感想文では、この未来への希望について自分がどう感じたかを書いてみてください。
「将来が楽しみになった」「変化を恐れる必要はないと思った」「自分なりに工夫していきたい」など、この本を読んで前向きになれた部分を具体的に表現すると良いでしょう。
また、AI時代について自分なりに考えたことがあれば、それも感想文に盛り込むことで、現代的で深みのある内容になります。
『なぜ僕らは働くのか』の読書感想文の例文(800字の小学生向け)
【題名】働くことって素晴らしい
私は『なぜ僕らは働くのか』を読んで、働くことについて今まで考えたこともないようなことをたくさん学んだ。
今まで働くことは「お金をかせぐため」だと思っていた。
でも、この本を読んで、働くことは「みんなで助け合うこと」だとわかった。
お母さんもお父さんも、毎日お疲れさまと言いながら仕事から帰ってくる。
でも、お母さんやお父さんの仕事も、誰かの役に立っているということを初めて知った。
一番びっくりしたのは、お金が「ありがとうの気持ちが形になったもの」だということだった。
お店で物を買うときも、「おいしいパンを作ってくれてありがとう」「きれいな服を作ってくれてありがとう」という気持ちがお金になっているなんて考えたこともなかった。
そう考えると、お金を使うときも大切にしなければいけないし、将来働くときも「ありがとう」と言ってもらえるような仕事をしたいと思った。
この本の主人公のハヤトくんも、最初は勉強が嫌いで学校に行きたくなかった。
でも、いろいろな人の話を聞いて、働くことの意味がわかってきた。
私もハヤトくんと同じように、時々勉強が嫌になることがある。
でも、勉強も将来誰かの役に立つために必要なことだとわかったので、がんばろうと思った。
また、この本では「好きなことを仕事にする人もいれば、そうでない人もいて、どちらでも良い」と書いてあった。
私はまだ将来何になりたいかはっきり決まっていないけれど、どんな仕事でも誰かの役に立つことができるとわかって安心した。
大切なのは、その仕事を通じて誰かを助けたり、喜ばせたりできることだと思った。
私は、家族や友達、たくさんの人に「ありがとう」と言ってもらえるような大人になりたい。
そして、私も働いている人たちに「ありがとう」の気持ちを忘れないようにしたい。
『なぜ僕らは働くのか』を読んで、働くことがとても大切で素晴らしいことだとわかった。
これからも、この本で学んだことを忘れずに、勉強も頑張っていきたいと思った。
『なぜ僕らは働くのか』の読書感想文の例文(1200字の中学生向け)
【題名】働くことの本当の意味を考えて
私は『なぜ僕らは働くのか』を読むまで、働くことについて深く考えたことがなかった。
将来、どんな仕事に就くかという漠然とした不安はあったが、働くことの意味は「お金を稼ぐこと」くらいにしか思っていなかったのだ。
それ以上、想像できなかったといってもいい。しかし、この本を読んで、働くことに対する考え方が大きく変わった。
最も印象に残ったのは、働くことは「社会の一員として他の人と助け合い、支え合いながら生きていくこと」だという考え方だ。
主人公のハヤトは中学受験に合格するが、周囲の学力に圧倒されて不登校になる。私も勉強についていけないと感じることがあるので、ハヤトの気持ちがよくわかった。
でも、彼が広島に引っ越し、「働くとは何か」を学んでいく過程を読んでいると、私も一緒に成長しているような気持ちになった。
特に心に残ったのは、パン屋さんと農家さんの関係についての説明だった。パン屋さんは農家さんの小麦でパンを作り、農家さんはそのパンを食べる。
こうした関係が社会全体を支えていることを知り、当たり前に思っていた日常が、多くの人の努力で成り立っていることに気づいた。
コンビニで買い物をするときも、学校で授業を受けるときも、電車に乗るときも、すべてが誰かの仕事によって支えられている。そのことを意識せずに生活していた自分が恥ずかしくなった。
また、「お金はありがとうの気持ちが形になったもの」という表現にも感動した。
お金はただの紙や硬貨ではなく、誰かへの感謝の気持ちだと考えると、無駄遣いをしたり、お金があることを当然と思ったりするのが、感謝を無視した行為だと気づいた。これからは、お金の背景にある努力や思いを忘れずにいたい。
さらに、働く理由の多様性にも心を動かされた。
「好きなことを仕事にする人もいれば、そうでない人もいる。どちらでも良い」という考え方は、将来への不安を軽くしてくれた。
私にはまだ明確な夢がなく、友達の「先生になりたい」・「美容師になりたい」といった言葉に対して焦りを感じることがあった。でも、好きなことに限らず、どんな仕事でも誰かの役に立てるとわかって安心した。
AI時代や多様な働き方について書かれた部分も興味深かった。テクノロジーが発展して社会が変化しても、柔軟に対応すればよいという前向きなメッセージに励まされた。
失敗や迷いも成長の一部として受け止めることができれば、変化も乗り越えていけると思う。
この本を読んで、働くことは大変なだけでなく、社会とつながり、誰かの役に立つ素晴らしいことだとわかった。
私もいつか、多くの人に「ありがとう」と言ってもらえるような仕事をしたい。
そのために今は勉強を頑張り、いろいろなことに興味を持って、自分なりの働き方を見つけていきたい。
『なぜ僕らは働くのか』は、将来を考える大切なきっかけとなった一冊だった。
振り返り
『なぜ僕らは働くのか』の読書感想文の書き方について詳しく解説してきました。
この記事では、感想文を書く際に押さえておきたい3つの要点と、小学生・中学生それぞれのレベルに応じた例文を紹介しましたね。
大切なのは、本の内容をただまとめるだけではなく、自分がどう感じたかを具体的に表現することです。
『なぜ僕らは働くのか』は、働くことの意味について新しい視点を与えてくれる素晴らしい作品ですから、きっとみなさんにも多くの発見や気づきがあったはずです。
その感動や驚きを率直に書けば、必ず心に響く読書感想文が完成しますよ。
みなさんの感想文が、読む人の心を動かす素晴らしい作品になることを心から応援しています。
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