『ドアのむこうの国へのパスポート』の読書感想文の書き方と例文をご紹介します。
この作品は、トンケ・ドラフトとリンデルト・クロムハウトが共著で書いた児童文学。
小学4年生のラウレンゾーが転校先のクラスで仲間と共に成長していく物語で、想像力の力と人間関係の大切さを描いた心温まる作品なんですよ。
この記事では、年間100冊以上の本を読む私が、読書感想文の書き方や例文はもちろん、題名のつけ方、書き出しのコツまで詳しく解説していきますよ。
小学生のみなさんが自信を持って感想文を書けるよう、コピペではなく自分の言葉で表現できるようにサポートしていきます。
それでは一緒に『ドアのむこうの国へのパスポート』の魅力を探っていきましょう。
『ドアのむこうの国へのパスポート』の読書感想文を書くうえで大切な3つのポイント
『ドアのむこうの国へのパスポート』の読書感想文を書く際に、絶対に触れておきたい重要なポイントが3つあります。
これらのポイントを理解して書くことで、先生や読み手に「この子はちゃんと本を読んで考えたんだな」と思ってもらえる感想文になりますよ。
- 想像力と創造性の大切さについて
- 人間関係の成長と自己発見について
- 読書と学びの力について
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
想像力と創造性の大切さについて
『ドアのむこうの国へのパスポート』で最も印象的なのは、想像することの素晴らしさを教えてくれることです。
物語の始まりから、謎めいたドアが登場して、読者であるあなたの想像力をかき立てますよね。
作家のラヴィニア・アケノミョージョが子どもたちに与える課題も、すべて創造力を必要とするものばかり。
「コスモポリタン連邦」という架空の国への旅という設定も、読んでいるあなた自身が一緒に冒険している気分になれるでしょう。
読書感想文を書くときは、あなたが本を読みながら「どんなことを想像したか」を具体的に書いてみてください。
表紙のドアを見た時の第一印象や、「もし自分がこのドアを開けるとしたら何が出てくると思うか」など、あなたなりの想像を大切にしましょう。
この作品を通して、普段の生活でも想像することの楽しさや大切さに気づいたエピソードがあれば、それも感想文に盛り込むと良い文章になります。
想像力は人を豊かにしてくれる大切な力だということを、この物語は教えてくれているのです。
人間関係の成長と自己発見について
物語の中心にあるのは、ラウレンゾーとクラスメイトたちが本当の意味で仲間になっていく過程です。
転校したばかりで新しい環境になじめずにいたラウレンゾーが、だんだんとクラスの一員として受け入れられていく様子は、多くの小学生にとって共感できる体験でしょう。
特に印象的なのは、ラウレンゾーが3年前に出て行った父親に手紙を書くかどうか悩む場面ですね。
「お父さんは僕のことを忘れているかもしれない」という勝手な思い込みで行動を避けていたラウレンゾーが、最終的に勇気を出して手紙を書く決断をする過程は、成長の象徴といえます。
読書感想文では、あなた自身が友達関係や家族関係で似たような経験をしたことがあるかを振り返って書いてみましょう。
「思い込みで行動しなかったけれど、実際に話してみたら全然違った」という体験は、多くの人が持っているはずです。
また、クラスの子どもたちが互いを理解し合い、本当のチームになっていく姿に感動した部分があれば、それも大切なポイントとして書きましょう。
人との関わりの中で自分自身も成長していくということを、この作品は美しく描いているのです。
読書と学びの力について
『ドアのむこうの国へのパスポート』では、本や物語が人に与える力について繰り返し描かれています。
トム先生がクラスの子どもたちに本を読んでくれる時間は、普段騒がしいクラスが静まり返る特別な時間として描かれていますね。
これは本が持つ不思議な力を表している重要な場面です。
作家ラヴィニアとの手紙のやりとりも、子どもたちに大きな変化をもたらす重要な要素として描かれています。
物語を通じて新しい世界や考え方に出会うことの素晴らしさが、この作品全体のテーマの一つになっているのです。
最後にドアの向こうで「成長した自分たち」を鏡で見るシーンは、読書や学びを通じて人は変わっていくということを象徴的に表現していると言えるでしょう。
読書感想文では、あなた自身が今まで読んだ本でワクワクした経験や、本から勇気をもらった体験を具体的に書いてみてください。
小さい頃に読んでもらった絵本の思い出や、最近読んで感動した本のことなど、読書にまつわる個人的なエピソードを織り交ぜると良い感想文になります。
この作品のメッセージと、あなたの読書体験を結び付けることで、深みのある感想文を書くことができるでしょう。
読書感想文を書くために『ドアのむこうの国へのパスポート』を読みながらメモしたい3項目
読書感想文で最も重要なのは、あなたが物語を読みながら「どう感じたか」という気持ちの部分です。
ただあらすじを書いているだけでは、良い感想文にはなりません。
『ドアのむこうの国へのパスポート』を読む時に、特に自分の気持ちをメモしておきたいポイントを3つ紹介しますね。
- ラウレンゾーの心の変化に対してあなたが感じたこと
- クラスの絆が深まる場面に対してあなたが感じたこと
- ドアの向こうの世界に対してあなたが感じたこと
本を読みながら、これらの場面であなたがどんな気持ちになったかをしっかりとメモしておきましょう。
ラウレンゾーの心の変化に対してあなたが感じたこと
主人公ラウレンゾーは物語の中で大きく成長していきます。
転校したばかりで新しい環境になじめずにいたラウレンゾーが、だんだんとクラスに溶け込んでいく様子を読みながら、あなたはどんな気持ちになりましたか。
特に父親に手紙を書くかどうか悩んでいる場面では、多くの読者が「頑張れ」という気持ちになるでしょう。
「お父さんは僕のことを忘れているかもしれない」という不安を抱えているラウレンゾーに対して、あなたはどんなアドバイスをしてあげたいと思ったでしょうか。
実際に勇気を出して手紙を書いた時、あなたはホッとしたかもしれませんし、「やったね!」と嬉しくなったかもしれません。
このような感情の変化をしっかりとメモしておくことで、感想文に深みが出てきます。
自分自身の体験と重ね合わせて「私も同じような気持ちになったことがある」というエピソードがあれば、それも一緒に書き留めておきましょう。
クラスの絆が深まる場面に対してあなたが感じたこと
物語の中で、「手のかかる子どもたち」と言われるクラスの子どもたちが、だんだんと本当の仲間になっていく過程があります。
トム先生が本を読んでくれる時間に、普段騒がしい子どもたちが静かに聞き入る場面を読んで、あなたはどう感じましたか。
作家ラヴィニアからの課題に一緒に取り組みながら、お互いのことをより深く知っていく場面では、きっと温かい気持ちになったでしょう。
「みんなで協力して何かを成し遂げる」ということの素晴らしさを感じたのではないでしょうか。
あなた自身のクラスや友達グループでも、似たような経験があるかもしれませんね。
運動会や学芸会などの行事で、最初はバラバラだったみんなが一つになって頑張った経験はありませんか。
そんな体験と重ね合わせながら、クラスの絆について感じたことをメモしておくと、感想文がより具体的で説得力のあるものになります。
ドアの向こうの世界に対してあなたが感じたこと
この作品の最大の魅力は、謎めいたドアとその向こうにある「コスモポリタン連邦」という不思議な世界です。
最初にこの設定を読んだ時、あなたはどんな想像をしましたか。
ワクワクしたでしょうか、それとも少し怖いと感じたでしょうか。
パスポートやビザが必要だという設定に対して「本当の国みたい」と思ったかもしれませんし、「面白そう」と感じたかもしれません。
実際に子どもたちがドアを通って向こうの世界に行く場面では、きっとあなたも一緒に冒険している気分になったでしょう。
そして最後に鏡で「成長した自分たち」を見るシーンでは、どんな感動を覚えましたか。
「自分だったらどんな姿が映るだろう」と想像したかもしれませんね。
このような想像や感情をしっかりとメモしておくことで、あなたらしい感想文を書くことができます。
読書感想文では、このような「あなたが感じたこと」が最も重要なポイントになるのです。
『ドアのむこうの国へのパスポート』の読書感想文の例文(800字の小学生向け)
【題名】想像の扉を開いて
私は『ドアのむこうの国へのパスポート』を読んで、想像することの素晴らしさを改めて感じた。
表紙に描かれた謎めいたドアを見た時、私は「この向こうには何があるのだろう」とワクワクした。
実際に読んでみると、想像していた以上に心温まる物語で、主人公のラウレンゾーと一緒に成長できた気分になった。
この本で最も印象に残ったのは、ラウレンゾーが父親に手紙を書くかどうか悩んでいる場面だった。
3年前に出て行った父親に対して「僕のことを忘れているかもしれない」と不安に思うラウレンゾーの気持ちがよく分かった。
私にも似た経験がある。転校した友達に手紙を書こうと思ったけれど「もう私のことを覚えていないかも」と思って書けなかった。
でもラウレンゾーが勇気を出して手紙を書き、お父さんから返事が来た時は、私も嬉しくなった。勝手な思い込みで行動しないのは良くないと学んだ。
作家のラヴィニア・アケノミョージョが子どもたちに出す課題も面白かった。パスポートを作るために自分のことを深く考えたり、ビザを申請するために仲間のことを知ったりする過程は、まるでゲームのようだった。
トム先生が本を読んでくれる時間に、騒がしいクラスが静かになる場面も印象的だった。本には人の心を落ち着かせて、新しい世界に連れて行ってくれる力があると思う。
私も小さい頃から母に絵本を読んでもらうのが好きで、お話の世界に入り込んで冒険を体験してきた。
最後にドアの向こうで鏡に映った「成長した子どもたち」の姿を見るシーンでは、感動した。私たちも日々の生活で、友達や家族との関わりを通して成長しているのだと思う。
この本を読んで、想像することの楽しさと、思い込みにとらわれずに行動する勇気の大切さを学んだ。そして本や物語が持つ力についても考えることができた。
これからも様々な本を読んで、多くの世界を知り、豊かな想像力を育てていきたい。
『ドアのむこうの国へのパスポート』の読書感想文の例文(1200字の小学生向け)
【題名】扉の向こうに見つけた大切なもの
『ドアのむこうの国へのパスポート』を読み終えた時、私の心はとても温かい気持ちでいっぱいになった。
この本を選んだ理由は、表紙に描かれた不思議なドアに心をひかれたからだった。「このドアの向こうには何があるのだろう」「魔法の世界かもしれない」と想像しながらページをめくった。読み進めるうちに、物語は想像以上に深く心に響く内容だと分かった。
主人公ラウレンゾーは小学4年生で、転校したばかりの学校になじめずにいた。私も引っ越しの経験があり、その気持ちがよく分かった。新しい環境では仲良しグループができていて、そこに入るのは勇気がいる。けれど担任のトム先生は素敵な先生で、本を読む時間を大切にしていた。普段は騒がしい子どもたちも、その時だけは静かに聞き入る。本には人の心を落ち着かせ、みんなを一つにする力があるのだと感じた。
物語が一番面白くなったのは、作家ラヴィニア・アケノミョージョが登場してからだった。彼女の家にある謎のドアと、その向こうの「コスモポリタン連邦」という国の設定にワクワクした。そこに入るにはパスポートとビザが必要で、子どもたちが自分や友達について考え直す過程がとても勉強になった。普段は意識しないことを改めて見つめ直す機会になるからだ。
特に印象に残ったのは、ラウレンゾーがお父さんに手紙を書くか悩む場面だった。3年前に家を出た父に「忘れられているかも」と思う気持ちは痛いほど伝わった。私も遠くに引っ越した友達に連絡したかったのに「もう忘れられているだろう」と思い込み、何もしなかった経験がある。けれどラウレンゾーは周囲のアドバイスで勇気を出し、手紙を書いた。返事が届き、父が自分を忘れていなかったと知った時は、私も嬉しかった。思い込みで行動しないのは良くないと学んだ。
また、子どもたちが課題に取り組む中で仲間になっていく姿も心に残った。最初はバラバラでも、互いを知り合うことで絆が深まる。その姿に、友達との関係について改めて考えさせられた。私のクラスでも運動会の練習で最初はうまくいかなかったが、協力するうちに本当のチームになれた。人との関わりの中で自分も成長していくのだと実感した。
最後にドアの向こうで「成長した自分たち」を見るシーンは感動的だった。物語や読書が人を変えることを象徴しているように思えた。私も本を読むたびに新しい発見をし、考え方が変わってきた。小さい頃に読んでもらった『はらぺこあおむし』や『ぐりとぐら』にワクワクした記憶は今でもはっきり覚えているくらいだ。
この本を読んで、想像することの楽しさや、思い込みにとらわれず行動する勇気、本や物語の力について深く考えることができた。これからもたくさんの本を読み、多くの扉を開いて新しい世界を発見していきたいと思う。
振り返り
『ドアのむこうの国へのパスポート』の読書感想文について、書き方のポイントから具体的な例文まで詳しく解説してきました。
この記事で紹介した3つの重要ポイントを押さえて、あなた自身の体験や感情を織り交ぜることで、きっと素晴らしい感想文が書けるはずです。
大切なのは、ただあらすじをまとめるのではなく、あなたがどう感じたかという気持ちの部分をしっかりと表現することです。
例文は参考程度にとどめて、あなたらしい言葉で自分の思いを書いてみてくださいね。
読書感想文を通じて、この素敵な物語についてより深く考え、あなた自身の成長にもつながることを願っています。
※『ドアのむこうの国へのパスポート』のあらすじはこちらでご紹介しています。

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