『八日目の蝉』の読書感想文|中学生と高校生の例文と書き方

『八日目の蝉』の読書感想文 感想

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『八日目の蝉』の読書感想文を書こうとして、手が止まっていませんか?

この物語は、角田光代さんが手がけた長編小説。

不倫相手の子どもを誘拐した女性と、誘拐された娘、二人の人生が交差する物語です。

中央公論文芸賞を受賞した話題作で、テレビドラマや映画にもなった作品ですね。

私は年間100冊以上の小説を読んでいますが、この作品ほど「家族とは何か」を考えさせられる話はなかなかありません。

正直、読み終えたあとしばらく放心してしまうくらい、心を揺さぶられました。

今回は、この小説の読書感想文の書き方・例文・題名・書き出しのコツまで、テンプレートを使いながら丁寧に解説していきます。

中学生・高校生の皆さんが、コピペではなく自分らしい感想文を書けるよう、しっかりサポートしていきますよ。

『八日目の蝉』の読書感想文に使える「あらすじ」の型

八日目の蝉』の読書感想文では、事件の詳細を長々と書くのではなく、200字前後で簡潔にまとめるのがコツです。

ここでは、感想文の本文に組み込みやすい「あらすじ」を3パターン紹介します。

タイプ①家族というテーマを軸にしたあらすじ

『八日目の蝉』は、不倫相手の子どもを誘拐した女性・希和子と、誘拐された娘・薫の物語だ。二人は逃亡生活のなかで本当の親子のような絆を築いていく。しかし平穏な日々は長くは続かず、やがて別れの時が訪れる。この作品は、血のつながりだけでは語れない家族の形を問いかけてくる一冊だった。読み終えたあとも、しばらく心に残り続ける物語である。

タイプ②アイデンティティを軸にしたあらすじ

誘拐された過去を持つ女性・恵理菜の視点から、物語は展開していく。四歳までの記憶を抱えたまま大人になった彼女は、自分が何者なのか分からず苦しみ続けていた。ある人物との再会をきっかけに、過去と向き合う旅に出ることになる。『八日目の蝉』は、自分の居場所を探し求める姿を丁寧に描いた物語だ。答えのない問いと向き合う一冊である。

タイプ③罪と赦しを軸にしたあらすじ

『八日目の蝉』は、一つの罪から始まった逃亡生活を描いた物語だ。希和子は誘拐した娘を我が子のように愛情深く育てるが、その日々にはいつか終わりが訪れる運命だった。物語の後半では、成長した娘が過去と向き合い、自分なりの答えを探していく姿が描かれる。罪を抱えながら生きることの意味を考えさせられる、そんな作品だった。

※もっとくわしい『八日目の蝉』のあらすじはこちらでご覧ください。

角田光代『八日目の蝉』の原作小説のあらすじ※ネタバレ無し
『八日目の蝉』のあらすじを詳しく解説。角田光代の代表作である本作品の原作小説について、ネタバレなしで簡単なものから詳しいあらすじ、登場人物、感想まで分かりやすく紹介。読書感想文を書く学生にも最適な記事です。

『八日目の蝉』の読書感想文の書き方

『八日目の蝉』の読書感想文を書くうえで、確認しておきたい重要なポイントは3つあります。

この3つさえ押さえておけば、あとは埋めるだけで感想文が完成する、そんな穴埋め式テンプレートも用意しました。

順番に見ていきましょう。

絶対に書くべき「心に残る」3つのポイント

『八日目の蝉』の読書感想文を書くときに、必ず触れておきたい要点が3つあります。

まずは箇条書きで確認してみましょう。

  1. 「家族とは何か」という問い
  2. 善悪だけでは判断できない人間の気持ち
  3. 罪と向き合いながら生きる姿

この3つのポイントについて「自分はどう感じたか」をメモしておくと、感想文がぐっと書きやすくなります。

メモの取り方は簡単。

ノートやスマホのメモ帳に、「場面」と「そのとき感じたこと」をセットで書き留めておくだけです。

例えば「希和子が薫を抱きしめる場面→切なかった」というように、短くて構いません。

なぜ「どう感じたか」を書き留めることが大切かというと、あらすじだけを並べた文章は「感想文」ではなく「紹介文」になってしまうから。

自分の気持ちを言葉にすることこそが、読書感想文のキモなんですよね。

①「家族とは何か」という問い

この作品では、血のつながりだけでは家族を語れないことが描かれています。

一緒に過ごした時間や、相手を思いやる気持ちこそが家族を形づくっているのかもしれません。

皆さんは、家族の温かさを当たり前だと感じていませんか。

この作品を読むと、その当たり前がどれほど貴重なものか、気づかされます。

②善悪だけでは判断できない人間の気持ち

登場人物たちは、それぞれ事情や苦しみを抱えて生きています。

そのため、「正しい」「間違っている」と簡単には決められない場面が多いんです。

私はこの作品を読んで、人を一面的に判断することの危うさに驚きました。

でも一方で、その複雑さこそが人間らしさなのかもしれません。

相手の背景にまで目を向けること。

それこそが、人を理解する第一歩なのだと思います。

③罪と向き合いながら生きる姿

作品の中では、過去の選択がその後の人生に大きな影響を与えていきます。

とはいえ、過去は消せなくても、それとどう向き合うかは自分で選べるものです。

この視点に気づいたとき、少し救われたような気持ちになりました。

失敗や後悔を抱えながらも前を向く姿は、多くの読者の心に残るはずです。

穴埋め式テンプレート

ここからは、先ほどの3つのポイントを盛り込みながら感想文が完成する、穴埋め式テンプレートを紹介します。

空欄を埋めていくだけで、あなたらしい感想文が出来上がりますよ。

ステップ1:書き出し

私は『八日目の蝉』を読みました。

この本を選んだ理由は、(          )だったからです。

読み始める前は、(          )という物語だと思っていました。

ステップ2:あらすじ

『八日目の蝉』は、誘拐事件をきっかけに家族や母性について問いかける物語です。

私は、(          )というテーマが特に印象に残りました。

ステップ3:家族とは何か

作品の中で、(          )という場面が心に残りました。

私は、家族とは(          )だと思います。

ステップ4:善悪だけでは判断できない気持ち

(          )という人物の気持ちを考えたとき、私は(          )と感じました。

この作品を読んで、相手の立場を理解することは(          )のだと気づきました。

ステップ5:罪と向き合う姿

(          )という場面から、人は(          )ことが大切なのだと思いました。

これから自分も、(          )という気持ちを大切にしたいです。

ステップ6:まとめ

私は『八日目の蝉』を読んで、(          )ということを学びました。

これからは、(          )ということを意識して過ごしていきたいと思います。

『八日目の蝉』の読書感想文の例文

ここからは、『八日目の蝉』の読書感想文の例文を、中学生と高校生それぞれの文字数に合わせて一例ずつ紹介します。

あくまで一例なので、参考にしながら自分らしい言葉に置き換えてみてくださいね。

1200字の中学生向け

【題名】家族とは何かを考えた

私は『八日目の蝉』を読んで、「家族とは何だろう」ということを何度も考えた。

この物語は、不倫相手の子どもを誘拐した女性・希和子と、誘拐された娘・薫の逃亡生活を描いた作品だ。二人は各地を転々としながらも、本当の親子のような絆を築いていく。しかし平穏な日々はいつまでも続かず、やがて別れの時が訪れる。血のつながりだけでは語れない家族の形を問いかけてくる、そんな一冊だった。

それまでの私は、家族とは血がつながっている人たちのことだと思っていた。しかし、この作品を読んで、その考えだけでは説明できないことがあると感じた。

物語には、それぞれの立場で苦しみながら生きる人たちが登場する。誰もが幸せになりたいと願っているのに、その願いが別の誰かを傷つけてしまう場面もあった。私は「正しい人」と「悪い人」に簡単に分けることはできないと思った。

特に印象に残ったのは、登場人物たちが「家族」という存在をそれぞれ違う形で求めていたことだ。血のつながりだけではなく、一緒に過ごした時間や、相手を大切に思う気持ちも家族には必要なのではないかと感じた。

私は普段、自分の家族がそばにいることを当たり前だと思って生活している。しかし、この作品を読んで、毎日「おはよう」や「おかえり」と言い合えることは、とても幸せなことなのだと改めて気づいた。正直、当たり前のことに気づかされ、少し驚いた。

家族だからといって、何もしなくても分かり合えるわけではない。お互いを思いやる気持ちこそが大切なのだと、この作品は教えてくれた。

この作品には、登場するどの人物にも事情があり、それぞれ苦しみながら選択をしている姿が描かれている。そのため、一人だけを責めたり、一人だけを正しいと決めたりすることはできなかった。私は普段、友達同士のトラブルでも「どちらが悪いか」を考えてしまうことがある。でも一方で、本当は相手にも自分にも理由があり、お互いの立場を知ることが大切なのだと思った。

また、人は過去を変えることはできないが、その経験をどう受け止めて生きていくかは自分で決められるということも学んだ。失敗や後悔があっても、そこから何を学ぶかが大切なのだ。この気づきを得たとき、少し心が軽くなったような気がした。

とはいえ、実際に相手の立場を考えることは簡単ではないとも思う。頭では分かっていても、つい自分の考えを優先してしまうことがあるからだ。だからこそ、この作品のように様々な立場の人物を丁寧に描いた物語には、大きな意味があるのだと思う。

『八日目の蝉』は、事件を描いた物語というより、「人は何によって家族になれるのか」「人を本当に理解するとはどういうことか」を考えさせてくれる作品だった。読み終えたあと、しばらく考え込んでしまうくらい、心に残る一冊だった。この本を読んで、私はこれからもっと家族との時間を大切にし、相手の立場を考えて行動できる人になりたいと思う。

2000字の高校生向け

【題名】答えのない問いと向き合うということ

『八日目の蝉』を最後まで読み終えたあと、私はしばらく何も言葉が出なかった。この作品は、読者に明快な答えを与えてくれる物語ではない。むしろ、「家族とは何か」「善悪とは何か」「人は過去とどう向き合って生きるべきなのか」という、答えの出ない問いを投げかけ続ける作品だった。

この物語は、不倫相手の子どもを誘拐した女性・希和子と、誘拐された娘・薫の逃亡生活を描いた作品だ。二人は各地を転々としながらも、本当の親子のような絆を築いていく。しかし平穏な日々はいつまでも続かず、やがて別れの時が訪れる。血のつながりだけでは語れない家族の形を問いかけてくる、そんな一冊だった。

読み始める前の私は、この作品を「誘拐事件を描いた小説」という印象でしか見ていなかった。しかし実際に読んでみると、事件そのものよりも、その出来事によって揺れ動く人々の心が丁寧に描かれていることに驚いた。

特に印象的だったのは、登場人物の誰一人として単純な「善人」や「悪人」ではないということだ。それぞれが苦しみや孤独を抱え、自分なりに幸せを求めた結果として行動している。その姿を見て、私は人間を善悪だけで判断することの危うさを感じた。

普段の生活でも、私たちはニュースやSNSなどで他人を簡単に評価してしまうことがある。一つの出来事だけを見て、その人のすべてを分かったつもりになってしまうことも少なくない。しかし、その人がどのような環境で生き、どのような思いを抱えてきたのかを本当に理解しているわけではない。この作品は、「人を理解する」ということがどれほど難しく、それでも理解しようと努力することが大切なのだと教えてくれた。読みながら、自分がいかに表面的な情報だけで簡単に人を判断していたかに気づかされ、少し恥ずかしい気持ちにもなった。

また、この作品を読んで最も深く考えたのは、「家族」という言葉の意味である。一般的には、家族とは血縁関係によって結ばれた存在だと考えられている。しかし、この作品では、血のつながりだけでは説明できない深い愛情や絆が描かれている。でも一方で、愛情だけでもすべてが解決するわけではないという厳しい現実も描かれていた。

私は以前まで、「家族だから分かり合える」とどこかで思っていた。しかし、本当に大切なのは血縁ではなく、相手を理解しようとする姿勢や、一緒に過ごした時間なのではないかと考えるようになった。この考え方の変化に、自分でも少し戸惑いを感じている。

さらに印象に残ったのは、「過去は消えない」という現実だ。人は失敗や後悔をなかったことにはできない。作中の人物たちも、過去の選択から逃れられないまま、それぞれの人生を歩んでいく。とはいえ、その経験を抱えながら、それでも前へ進もうとする姿には強さを感じた。過去を否定するのではなく、受け入れた上で未来を選び取っていくことこそ、人が成長するということなのだと思う。

罪を犯した人物を単純に断罪することは簡単だ。しかし、この作品を読むと、その罪の裏にある孤独や切実な思いにも目が向くようになる。だからといって罪が許されるわけではないという厳しさも、同時に描かれている。この二つの相反する視点のあいだで揺れ動きながら読み進めたこと自体が、私にとって大きな経験になった。

高校生になった今、私は進路や将来について考える機会が増えてきた。これから先、自分の選択が誰かに影響を与えることもあるだろう。そのとき、正解だけを求めるのではなく、多くの立場や価値観があることを忘れずにいたい。友人関係や部活動のなかでも、誰かの行動を一方的に決めつけてしまいそうになった場面はこれまでにも何度かあった。そのたびに、この作品で感じた「簡単に判断してはいけない」という思いを、これからは意識していきたいと思う。

正直、この作品を読んだあとしばらくの間は、自分の中の考えがうまく整理できず戸惑っていた。それでも少しずつ、自分なりの答えらしきものが見えてきたように思う。家族とは、完成された形があるものではなく、日々の関わりのなかで少しずつ形づくられていくものなのかもしれない。

『八日目の蝉』は、一度読んだだけでは理解しきれない作品だと思う。年齢や経験を重ねるたびに、新しい気づきが生まれるだろう。だからこそ、多くの人に長く読み継がれているのだと感じた。数年後、大人になってから読み返したとき、きっと今とは違う感想を抱くはずだ。違う視点で、この物語を受け止める自分がいるかもしれない。そう考えると、この本をこれからも大切に持ち続けたいと思う。

この作品は、私に「家族とは何か」という問いだけではなく、「人を理解するとはどういうことか」「過去と向き合いながらどう生きるべきか」という問いも残してくれた。答えはまだ見つかっていない。しかし、その問いを持ち続けること自体が、この作品を読んだ意味なのではないかと思う。

書き出し例×5

①本を選んだ理由から始める

『八日目の蝉』という題名を見たとき、なぜ「八日目」なのだろうと不思議に思った。読み進めるうちに、この作品は事件を描くだけではなく、家族とは何か、人を愛するとはどういうことかを深く考えさせてくれる物語だと感じた。読み終えたころには、この題名の意味が最初とはまったく違って見えていた。

②自分の経験と結び付ける

私はこれまで「家族とは血のつながった人たちのことだ」と思っていた。しかし、『八日目の蝉』を読んで、その考えだけでは説明できない家族の形があることに気づかされた。当たり前だと思っていたことが揺らぐ感覚は、正直なところ少し戸惑うものだった。

③疑問から始める

「家族」とは何だろうか。血のつながりだろうか。それとも、一緒に過ごした時間や愛情だろうか。『八日目の蝉』は、その答えを簡単には教えてくれなかった。だからこそ、読み終えたあとも長く心に残り、深く考えさせられる作品だった。

④心に残ったことから始める

『八日目の蝉』を読み終えたあと、私はすぐには感想をまとめることができなかった。登場人物の誰か一人を「正しい」「間違っている」と決めることができず、人の気持ちの複雑さについて考え続けたからだ。そのもどかしさこそが、この作品の魅力なのだと思う。

⑤学んだことを先に伝える

『八日目の蝉』を読んで、私は人を簡単に善悪だけで判断してはいけないのだと思った。この作品は、相手の立場や背景を理解しようとすることの大切さを教えてくれた。読了後もその感覚は消えず、日常のふとした場面でこの物語を思い出すことがある。

題名の例×5

番号 題名の例
1 家族とは何かを考えた
2 答えのない問いと向き合って
3 人を理解するということ
4 善悪だけでは語れない物語
5 『八日目の蝉』が教えてくれたこと

振り返り

ここまで、『八日目の蝉』の読書感想文の書き方について、あらすじの型から穴埋め式テンプレート、例文、書き出し、題名まで一通り解説してきました。

ポイントは3つ。

「家族とは何か」「善悪だけでは判断できない人間の気持ち」「罪と向き合いながら生きる姿」、この3つを意識するだけで、感想文の中身はぐっと深みを増します。

とはいえ、最初から完璧な文章を書く必要はありません。

穴埋めテンプレートを使いながら、まずは自分の言葉で埋めてみることから始めてみてください。

私自身、この作品を読んだときは、しばらく本を閉じたまま考え込んでしまいました。

それくらい、皆さんの心にも何かが残るはずです。

その気持ちをそのまま文章にすれば、きっとあなたらしい、いい読書感想文が書けますよ。応援しています。

※より深い感想文を書きたい方はこちらも参考になるはずです。

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