『二番目の悪者』読書感想文|小学生と中学生の書き方と例文

『二番目の悪者』の読書感想文 感想

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『二番目の悪者』の読書感想文を書く予定の小中学生のみなさん、お疲れさまです。

林木林さんが文を担当し、庄野ナホコさんが絵を描いた『二番目の悪者』は、動物の王国を舞台にした寓話的な絵本で、噂の怖さや情報の拡散について深く考えさせてくれる作品ですね。

2014年に小さい書房から出版されたこの絵本は、金色のたてがみを持つ金のライオンと優しい銀のライオンの物語を通して、現代社会における情報リテラシーの重要性を教えてくれます。

今回は読書が趣味で年間100冊以上の本を読む私が、小学生・中学生の皆さんに向けて、この作品の読書感想文の書き方や例文、題名の付け方、書き出しのコツまで詳しく解説していきますよ。

コピペではなく、皆さん自身の言葉で心に響く感想文が書けるよう、テンプレートも用意してしっかりとサポートしていきますので、安心してお付き合いください。

『二番目の悪者』の読書感想文で書くべき3つのポイント

『二番目の悪者』の読書感想文を書く上で、絶対に触れておきたい重要なポイントが3つあります。

これらのポイントについて、読みながら「どう感じたか」を必ずメモしておくことが大切ですよ。

  • 噂や情報の拡散の怖さと無責任さ
  • 自分の目で確かめることの大切さ
  • 「悪者」は一人だけじゃない

メモの取り方は簡単です。

読書中に心に響いたシーンや、考えさせられた場面があったら、その時の気持ちを短い文章で書き留めておくだけでOK。

例えば「金のライオンが嘘をついた時、ずるいと思った」「野ねずみの問いかけにドキッとした」といった具合にね。

なぜ「どう感じたか」が重要なのかというと、読書感想文は単なるあらすじの説明ではなく、作品を読んで自分がどんなことを考え、何を学んだかを表現する文章だからです。

自分の気持ちや考えを素直に書くことで、オリジナリティのある感想文が完成しますよ。

噂や情報の拡散の怖さと無責任さ

『二番目の悪者』では、金のライオンが自分の野心のために銀のライオンについて嘘の噂を流すところから物語が始まります。

最初は誰も信じなかった噂が、次第に町中に広がっていく様子は本当に恐ろしいものがありますね。

特に注目したいのは、噂を広めた動物たちが悪意を持っていたわけではないという点です。

彼らは単純に「みんなが言っているから本当だろう」と思い込んで、無自覚に嘘の情報を拡散してしまいました。

これは現代のSNSやインターネット社会でもよく見られる現象で、フェイクニュースやデマが瞬時に広まってしまう状況と重なります。

読書感想文では、この噂の拡散プロセスを読んでどう感じたか、自分の身の回りでも似たようなことがないかを考えて書いてみましょう。

例えば学校で聞いた噂について、自分は確認せずに友達に話してしまったことはないでしょうか。

そんな体験があれば、それも感想文に盛り込むと説得力のある文章になりますよ。

自分の目で確かめることの大切さ

物語の最後に登場する野原の野ねずみの問いかけ「自分の目で確かめたか?」は、この作品の最も重要なメッセージです。

このシーンを読んだ時、多くの読者がハッとするはずです。

普段の生活で、私たちはどれくらい「自分の目で確かめて」から判断しているでしょうか。

テレビやインターネットの情報、友達から聞いた話、親や先生の言葉など、さまざまな情報に囲まれている現代だからこそ、この問いかけは特別な意味を持ちます。

読書感想文では、野ねずみの問いかけを読んでどう感じたか、これからの生活でどんなことに気をつけたいと思ったかを具体的に書いてみましょう。

例えば「ニュースを見る時は複数の情報源を確認したい」「友達の話を聞く時は、その人が実際に見た話なのか確認したい」といった決意を書くと良いでしょう。

また、過去に自分が確認せずに信じてしまった経験があれば、それを正直に振り返ることも大切な気づきになります。

「悪者」は一人だけじゃない

『二番目の悪者』というタイトルが示す通り、この物語では「悪者」が一人だけではないことが重要なテーマです。

確かに最初に嘘をついた金のライオンは悪いことをしました。

でも、その嘘を無責任に広めた動物たちも「二番目の悪者」として描かれています。

これは現実の人間社会でも同じことが言えますね。

いじめの問題でも、直接いじめをする人だけでなく、それを見て見ぬふりをする人や、噂を広める人も問題の一部だと考えられています。

読書感想文では、この「二番目の悪者」という概念についてどう思ったか、自分も知らず知らずのうちに誰かを傷つけることに加担していないかを考えて書いてみましょう。

善悪をはっきりと分けることができない複雑さが、この物語の深いところでもあります。

金のライオンだけを責めるのは簡単ですが、社会全体の問題として捉えることで、より成熟した感想文が書けるはずです。

この複雑さを理解し、自分なりの考えを表現することが、質の高い読書感想文につながりますよ。

※『二番目の悪者』の簡単なあらすじはこちらでご紹介しています。

『二番目の悪者』あらすじを簡単に短く※ネタバレなし
『二番目の悪者』のあらすじを簡単に短く、そして詳しく紹介。林木林・庄野ナホコによる現代社会の情報問題を描いた寓話絵本の魅力を学生向けにネタバレなしで解説します。

『二番目の悪者』の読書感想文のテンプレート

『二番目の悪者』の読書感想文を効率的に書くためのテンプレートを用意しました。

以下のステップに従って空欄を埋めていけば、しっかりとした構成の感想文が完成しますよ。

先ほど説明した3つのポイントがすべて含まれるように設計しているので、安心して取り組んでくださいね。

ステップ1:書き出し(作品との出会いと第一印象)

私は『二番目の悪者』を読んで、【         】ということを深く考えさせられた。

この絵本は【         】という物語で、【         】が印象に残った。

最初にタイトルを見た時、【         】と思ったが、読み終えてその意味がよく分かった。

ステップ2:噂の拡散について(1つ目のポイント)

物語では、金のライオンが【         】という嘘の噂を流すことから始まる。

最初は誰も信じていなかったのに、【         】のようにして噂が広まっていく様子を見て、【         】と感じた。

これは現代の【         】でも同じようなことが起こっていて、【         】という例を思い浮かべた。

私も【         】という経験があり、この物語を読んで【         】と反省した。

ステップ3:自分で確かめることの大切さ(2つ目のポイント)

物語の最後に野ねずみが「【         】」と問いかけるシーンが特に心に残った。

この問いかけを読んで、【         】と感じた。

普段の生活で、私は【         】について、ちゃんと自分で確かめずに信じてしまうことがある。

これからは【         】ように気をつけたいと思う。

ステップ4:二番目の悪者という概念(3つ目のポイント)

「二番目の悪者」という言葉は【         】を意味していて、【         】ということを教えてくれる。

最初に悪いことをした人だけでなく、【         】も責任があるというメッセージに【         】と思った。

私も知らないうちに【         】になっているかもしれないと考え、【         】を心がけたい。

ステップ5:まとめ(今後の決意と感想)

『二番目の悪者』を読んで、【         】の大切さを学んだ。

情報があふれている現代だからこそ、【         】することが重要だと感じる。

この絵本は子どもだけでなく大人にも【         】を与えてくれる作品だと思う。

私も【         】を忘れずに生活していきたい。

『二番目の悪者』の読書感想文の例文(800字の小学生向け)

【題名】本当のことを見る目

私は『二番目の悪者』を読んで、うわさの怖さについて深く考えた。

この絵本は金のライオンと銀のライオンの話で、うわさがどんなふうに広まっていくのかを教えてくれる。

金のライオンは王様になりたくて、銀のライオンの悪いうわさを流した。

最初はだれも信じなかったけれど、だんだんみんながその話を知るようになると、うそが本当みたいに見えてきてしまった。

この部分を読んで、私の生活でも同じようなことがあると思った。

学校でも友達のうわさが広まることがあるけれど、それが本当かどうか確かめないで話してしまうことがある。

テレビやインターネットでも、たくさんの情報が流れているから、どれが本当なのか分からなくなる時もある。

でも、この絵本では「二番目の悪者」という考え方を教えてくれた。

これは最初にうそをついた人だけでなく、そのうわさを何も考えずに広めた人たちも悪いということだ。

私はこのことを知って、自分も知らないうちにだれかを傷つけているかもしれないと反省した。

友達から聞いた話をすぐに他の人に話してしまうことがあるからだ。

一番心に残ったのは、野ねずみが「本当にそれを見たのか?」と聞くところだった。

この質問を読んで、ドキッとした。

私は普段、自分の目で確かめないで信じてしまうことが多いと気づいた。

例えば、友達が「あの人は意地悪だ」と言った時、私はその人と実際に話したことがないのに、そう思い込んでしまうことがある。

これからは何かを聞いた時、すぐに信じるのではなく、本当かどうか自分で確かめるようにしたい。

友達の話やSNSの書き込みでも、まず「これは本当かな?」と考える習慣をつけようと思う。

うわさや情報がすぐに広まる今の時代だからこそ、この本のメッセージはとても大切だ。

私もこれから自分の目と心でものごとの真実を見きわめることを忘れずに過ごしていきたい。

そして、だれかを傷つけるうわさを広める「二番目の悪者」にならないよう気をつけたいと思う。

『二番目の悪者』の読書感想文の例文(1200字の中学生向け)

【題名】情報社会に生きる私たちの責任

私は『二番目の悪者』を読んで、現代社会における情報の扱い方について考えさせられた。

この絵本は一見すると動物たちの単純な物語に見えるが、実は私たちの日常生活に関わる重要なメッセージが込められている。

物語の中心は、金のライオンが王になるため銀のライオンについて嘘のうわさを流すという設定だ。

最初は誰も信じなかったうわさが、やがて町中に広まり事実のように受け取られてしまう過程は非常にリアルで恐ろしい。

この現象はSNSでありがちなフェイクニュースの拡散と同じ構造だと感じた。

特に印象に残ったのは、うわさを広めた動物たちに悪意がなかった点だ。

彼らは「みんなが言っているから本当だろう」と思い込み、無自覚に情報を拡散してしまった。

私自身も友達から聞いた話を深く考えずに他の人へ伝えたことがあり、反省させられた。

情報が瞬時に拡散される現代において、私たちは常に加害者になる可能性があるのだ。

この絵本が特に伝えたいのは「二番目の悪者」という概念だろう。

最初に嘘をついた金のライオンだけでなく、その情報を検証せずに広めた動物たちも「悪者」と描かれている。

この考え方は情報の責任について大切な示唆を与えてくれる。

私たちは情報の受け手であると同時に発信者でもあり、その責任を自覚しなければならない。

学校のいじめ問題を考えても、直接いじめる人だけでなく、見て見ぬふりをしたり、うわさを広めたりする人も問題の一部だと分かる。

物語の最後に登場する野ねずみの問いかけ「本当にそれを見たのか?」は、この作品の核心だと思う。

この一言を読んだとき、私は自分の情報に対する姿勢を深く反省した。

普段、どれくらい「自分の目で確かめて」から判断しているだろうか。

テレビのニュース、ネットの記事、友達から聞いた話など、情報に囲まれている現代だからこそ、この問いは特別な意味を持つ。

私は今まで情報を鵜呑みにすることが多かった。

特にSNSでは、出典を確認せず感情的に反応してしまうことがあった。

これからは情報を受け取る際に「本当だろうか?」「他の情報源ではどうか?」と一度立ち止まる習慣をつけたい。

また、この絵本を通して善悪を単純に分けることの危険性にも気づいた。

金のライオンは悪いことをしたが、うわさを広めた動物たちも完全に無罪ではない。

現実の世界でも物事は単純ではなく、要因が複雑に絡み合っている。

一方的に誰かを悪者にするのではなく、全体的な構造や背景を理解することが大切だと学んだ。

情報社会に生きる私たちにとって、この絵本のメッセージは非常に重要で実践的だ。

私も今後は情報に慎重に向き合い、責任を持って行動したい。

そして真実を見極める力を身につけ、だれかを傷つけるうわさの拡散に加担しない「二番目の悪者」にならないよう心がけていきたいと思う。

振り返り

『二番目の悪者』の読書感想文について、書き方のポイントから具体的な例文まで詳しく解説してきました。

この絵本は現代社会の情報問題を動物たちの物語として分かりやすく描いた名作で、小学生から大人まで多くの気づきを与えてくれる作品です。

読書感想文を書く際は、噂の拡散の怖さ、自分で確かめることの大切さ、そして二番目の悪者という概念の3つのポイントを軸に、自分なりの体験や考えを交えて書いてみてくださいね。

テンプレートを活用すれば、構成に迷うことなく感想文が完成するはずです。

大切なのは、コピペに頼るのではなく、皆さん自身の言葉で素直な気持ちを表現すること。

きっと読み手の心に響く、すばらしい感想文が書けますよ。頑張ってくださいね。

■参照サイト:二番目の悪者 | 小さい書房

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