小学生の皆さんに『それで、いい!』の読書感想文の書き方と例文をご紹介します。
『それで、いい!』は絵を描くのが大好きなきつねが、周りの批判に心を痛め、一度は絵を描けなくなってしまうものの、最後には自分らしく表現する大切さを思い出すという心温まるストーリー。
年間100冊以上の本を読む私が、読書感想文の書き方から具体的な例文まで、テンプレートやコピペできる書き出しも含めて丁寧に解説していきます。
小学生の皆さんでも簡単に取り組める内容になっているので、安心して最後まで読んでくださいね。
『それで、いい!』の読書感想文に書くべき3つのポイント
『それで、いい!』の読書感想文を書くときは、以下の3つのポイントを必ず入れるようにしましょう。
- 自分が夢中になったことや好きなことの体験
- 周りの人に否定されたり傷ついた経験
- 本から学んだ「自分らしくいることの大切さ」
この3つのポイントを含めることで、きつねの気持ちに共感でき、読む人の心に響く感想文が書けますよ。
読みながら「どんなことを感じたか」をメモしておくと、後で感想文を書くときに役立ちます。
それでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
自分が夢中になったことや好きなことの体験
きつねは絵を描くことが大好きで、ノートの隅やチラシの裏、地面など、どこでも自由に絵を描いていました。
皆さんにも、時間を忘れて夢中になったことがありますよね。
絵を描くこと、本を読むこと、サッカーをすること、お料理のお手伝いをすること、虫取りをすること…何でもかまいません。
「好きなことをしているときの楽しい気持ち」を思い出して書いてみましょう。
きつねが最初に絵を描いているときのワクワクした気持ちと、自分が好きなことをしているときの気持ちを比べて書くと、とても良い感想文になります。
好きなことをしているときは、上手下手なんて気にしませんよね。
ただ楽しくて、時間があっという間に過ぎてしまう…そんな体験を具体的に書いてみてください。
例えば「私も絵を描くのが好きで、学校から帰ってきたらまず絵を描く」「サッカーボールを蹴っているときは何も考えずに夢中になれる」といった感じです。
自分の体験を書くことで、きつねの最初の楽しい気持ちがよく分かるようになりますよ。
周りの人に否定されたり傷ついた経験
きつねは森の仲間のやまねこたちに「本物とずいぶん違う」「ちゃんと色を塗らなきゃダメだ」と批判されて、とても悲しい気持ちになりました。
皆さんも、友達や家族に自分の好きなことを否定されたり、バカにされたりした経験はありませんか?
そのとき、どんな気持ちになったでしょうか。
悲しかったり、悔しかったり、もうやりたくなくなったり…きっといろいろな気持ちになったと思います。
きつねも同じ気持ちだったんですね。
好きなことを否定されると、自信がなくなってしまいます。
「みんながおどろくようなすごい絵を描いてやる!」と意気込んだきつねの気持ちも、よく分かりますよね。
でも、人を見返そうと思って頑張っても、なかなかうまくいかないものです。
きつねも一生懸命「すごい絵」を描こうとしたけれど、描けば描くほど楽しくなくなってしまいました。
皆さんも似たような経験があるかもしれませんね。
「もっと上手にならなきゃ」「みんなに認めてもらえるようになりたい」と思って頑張ったけれど、だんだん楽しくなくなってしまった…そんな体験を書いてみましょう。
人の目を気にしすぎると、本当に大切なことを見失ってしまうということが、この物語の重要なメッセージです。
本から学んだ「自分らしくいることの大切さ」
きつねは最後に、うさぎとの出会いを通して大切なことを思い出します。
「自分は描きたいから描いているのだ」「好きな物を描けばいい、それでいいのだ」という初心です。
この物語から学べることは、他の人の評価に振り回されずに、自分の気持ちを大切にすることの素晴らしさです。
上手下手よりも、楽しい気持ちの方がずっと大切だということですね。
皆さんも、この本を読んで何か気づいたことがあるでしょう。
「好きなことを続けるのに理由はいらない」「自分らしくいることが一番」「人と違っていても、それでいい」…いろいろな学びがあると思います。
また、友達のうさぎのように、自分の良いところを見てくれる人の存在の大切さも学べます。
きつねの絵を大事にしていたうさぎのおかげで、きつねは自分を取り戻すことができました。
皆さんの周りにも、きっとそんな人がいるはずです。
この本を読んだ後、自分の行動や考え方に何か変化はありましたか?
「これからは人の目を気にしすぎないようにしよう」「好きなことをもっと大切にしよう」「友達の良いところをもっと見つけてあげよう」など、具体的な変化を書いてみてください。
読書感想文では、「この本を読んで、自分がどう変わったか」「これからどんなふうに生きていきたいか」を書くことがとても大切です。
※『それで、いい!』のあらすじはこちらで簡単にご紹介しています。

『それで、いい!』の読書感想文のテンプレート
ここでは、『それで、いい!』の読書感想文が簡単に書けるテンプレートをご紹介します。
空欄を埋めていくだけで、しっかりとした感想文が完成しますよ。
ステップ1:書き出し(本の紹介と第一印象)
私は『それで、いい!』という本を読んだ。
この本は( )が作者で、( )のお話だ。
最初にこの本を読んだとき、私は( )と思った。
なぜなら( )からだ。
ステップ2:印象に残った場面
この本で一番印象に残ったのは、( )の場面だ。
きつねが( )したとき、私は( )という気持ちになった。
それは私も( )という経験があるからだ。
そのとき私は( )と思った。
ステップ3:自分の体験との比較
私も( )が好きで、よく( )をしている。
でも( )に「( )」と言われたことがあり、とても( )だった。
きつねも同じような気持ちだったと思うと、とても共感できる。
好きなことを否定されるのは、本当に( )ことだ。
ステップ4:物語から学んだこと
この本を読んで、私は( )ということを学んだ。
きつねが最後に( )に気づいたように、私も( )が大切だと分かった。
これからは( )ようにしたいと思う。
また、( )のような友達を大切にしたいと思った。
ステップ5:まとめ(今後の決意)
『それで、いい!』を読んで、私は( )を感じた。
自分らしくいることの大切さを教えてくれたこの本に感謝している。
今度( )することがあっても、きつねのように( )でいたいと思う。
そして( )を忘れずに、毎日を過ごしていきたい。
『それで、いい!』の読書感想文の例文(800字の小学生向け)
【題名】自分らしくいることの大切さ
私は『それで、いい!』という本を読んだ。
この本は絵を描くのが大好きなきつねが主人公のお話だ。最初は楽しそうに絵を描いていたきつねが、だんだん描けなくなってしまうという展開に、私はとてもおどろいた。きつねはノートや紙、地面など、どこでも自由に絵を描いていた。でも森の仲間のやまねこたちに「本物と違う」「色を塗らなきゃダメだ」と言われて、とても悲しい気持ちになった。
私もこの気持ちがよく分かる。私は工作が大好きで段ボールや紙でいろいろ作っている。でもお母さんに「もっときれいに作りなさい」と言われたり、友達に「へんな形だね」と言われたりすることがある。そのとき私はきつねと同じように悲しくなる。好きなことをバカにされるのは、本当につらい。
きつねは「みんながおどろく絵を描こう」と決意し、一生懸命すごいものを探して描いた。けれどがんばればがんばるほど楽しくなくなり、最後には描くのをやめてしまった。私も「もっと上手に作れるでしょ」と言われてすごい工作を作ろうと思ったが、思うようにいかず、だんだん楽しくなくなった。人に認めてもらおうと思っても、うまくいかないものだと分かった。
この本で一番印象に残ったのは、うさぎがきつねの絵を大切にしていた場面だ。うさぎはその絵を見て元気をもらっていた。きつねはそれを知り、「自分は描きたいから描くのだ」「好きな物を描けばいい」と思い出した。私もこの場面を読んで心が温かくなった。上手下手なんて関係なく、好きなことをしている自分を認めてくれる人がいるのは幸せなことだと思う。
この本を読んで、私は自分らしくいることの大切さを学んだ。他人の評価を気にしすぎず、自分の気持ちを大切にすることが一番重要だと分かった。これからは何を言われても好きな工作を楽しんで続けていきたい。そして友達の良いところもたくさん見つけてあげたいと思った。
『それで、いい!』は、自分に自信が持てない子にぜひ読んでほしい本だ。
『それで、いい!』の読書感想文の例文(1200字の小学生向け)
【題名】きつねが教えてくれたこと
私は『それで、いい!』という本を読んで、たくさんのことを考えた。
この本は礒みゆきさんが書いた、絵を描くのが大好きなきつねのお話だ。最初にこの本を手に取ったとき、表紙のきつねが楽しそうに絵を描いている姿を見て、私はうれしい気持ちになった。でも読み進めるうちに、きつねがだんだん絵を描けなくなってしまう様子に、私はとても心配になった。
きつねは最初、本当に自由に絵を描いていた。ノートのすみやチラシの裏、地面など、どこでも思うままに描いて楽しんでいた。しかし森の仲間のやまねこたちに「本物と違う」「色をぬらなきゃダメだ」と批判され、きつねの表情はだんだん暗くなっていった。私はこの場面を読んで胸が痛くなった。なぜなら私も似た経験があるからだ。
私はお絵かきが大好きで、動物や花を描いている。けれど友達に「全然犬に見えないよ」と言われて悲しくなったことがある。楽しかったはずの絵がつまらなく感じ、きつねと同じ気持ちになった。好きなことを否定されるのは、こんなにもつらいのだと改めて思った。
きつねは「みんなをおどろかせる絵を描こう」と決意し、大きなわしを描こうとした。でも何度描き直しても納得できず、頑張れば頑張るほど楽しさはなくなり、最後には絵を塗りつぶしてしまった。私も同じで、友達に「もっと上手に」と言われてすごい絵を描こうとしたが、思うようにいかずお絵かきが嫌いになりかけた。人に認めてもらうためでは本当の楽しさは得られないことを、きつねと一緒に学んだ気がした。
心に残ったのは、うさぎとの出会いの場面だ。てつぼうができなくて落ち込んでいたうさぎが、実はきつねの絵の大ファンで「きつねさんの絵を見ると元気が出る」と言っていた。きつねは自分の絵が誰かをはげましていることを知り、「描きたいから描く」「好きな物を描けばいい」と思い出した。私もおばあちゃんが私の絵を冷蔵庫に貼り、「幸せな気持ちになる」と言ってくれることを思い出した。上手下手に関係なく表現を喜んでくれる人の存在は、本当にありがたいと思う。
展覧会の日、やまねこたちは批判をやめなかったが、多くの人がきつねの絵を見て笑顔になっていた。この場面から私は、本当に大切なのは批判する声ではなく、自分の表現を喜んでくれる人の存在だと学んだ。すべての人に認められる必要はない。自分らしくいることで、必ず分かってくれる人が現れるのだ。
この本を読んで、私は自分らしくいることの大切さを強く感じた。他人の評価に振り回されず、自分の気持ちを大切にすることが一番重要だと分かった。また、友達の良いところを見つけて励ます大切さも学んだ。うさぎのように誰かを認められる人になりたいと思う。これからは何を言われても自分の好きなことを堂々と続け、悩んでいる友達がいたら、その子の良いところを見つけてあげたい。
『それで、いい!』は、自分に自信を失いそうになったときに読み返したい、大切な一冊になった。
振り返り
『それで、いい!』の読書感想文について、書き方から具体的な例文まで詳しく解説してきました。
この記事で紹介した3つのポイント(好きなことの体験・傷ついた経験・本から学んだこと)を意識すれば、きっと心に響く感想文が書けますよ。
テンプレートを使って構成を整え、自分の体験と重ね合わせながら書いてみてください。
大切なのは、きつねの気持ちに共感し、自分なりの学びを見つけることです。
皆さんも「それで、いい!」という前向きな気持ちで、自分らしい感想文を書いてくださいね。
きっと素晴らしい作品ができあがることでしょう。
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