芥川賞受賞作のなかでも『コンビニ人間』という本は有名ですね。
歴代の受賞作のなかでも「読みやすい・笑える」と評判です。
とっても面白い現代小説なので、今日はこの作品のあらすじを簡単に短く簡潔に100文字から、詳しく400文字までさまざまな長さでまとめてみました。
さらに、登場人物やどんな人に向いている小説なのかについても、くわしくお話ししていきますね。
読書感想文の課題図書として選ぶ人も多いので、感想文を書くときのポイントもご紹介します。
それでは、まずは短いあらすじから見ていきましょう。
『コンビニ人間』の100文字の短いあらすじ
『コンビニ人間』の200文字の簡単なあらすじ
『コンビニ人間』の400文字の詳しいあらすじ
子供の頃から「変わり者」だった古倉恵子は、大学生になってコンビニでバイトを始める。マニュアル通りに動き、他人の行動を真似することで、初めて「普通の人間」として振る舞えるようになった。
それから18年。36歳になった今も、恵子はコンビニでバイトを続けている。家族や友人は正社員になることを勧めるが、恵子にとってコンビニこそが自分らしくいられる場所だった。
ある日、元バイト仲間の白羽と再会する。社会に馴染めない白羽との奇妙な同居生活が始まり、周囲は二人の関係を「同棲」と解釈して喜ぶ。就活を始めることになった恵子だが、あるコンビニでの出来事をきっかけに、自分の本当の居場所に気づき始める。
『コンビニ人間』の読書感想文で外せない3つの重要ポイント
『コンビニ人間』を題材に読書感想文を書くときは、以下の3つのポイントを意識すると良いでしょう。
- 主人公が「普通」という概念とどう向き合っているか
- コンビニという場所が持つ意味
- 社会からの期待と個人の幸せのバランス
主人公と「普通」の関係
主人公の恵子は、子供の頃から周りと違う感覚を持っていました。
大学生になってコンビニでバイトを始めたことで、初めて「普通の人間」として振る舞えるようになります。
コンビニという特別な場所
コンビニは、マニュアル化された世界です。
誰もが決められた通りに行動し、コミュニケーションを取りますよね。
恵子にとって、そんなコンビニは「自分らしくいられる特別な場所」という視点は大切です。
社会の期待と個人の選択
36歳でバイトを続ける恵子に、周りは正社員になることを勧めます。
社会の「当たり前」に従うことと、自分らしく生きることの間で揺れる主人公の対比や摩擦について言及するといいでしょう。
※『コンビニ人間』で作者が伝えたいことは、以下の記事にて解説しています。

『コンビニ人間』の登場人物
『コンビニ人間』の主要な登場人物をご紹介します。
名前 | 説明 |
---|---|
古倉恵子 | 36歳の独身女性。18年間コンビニでバイトを続けている主人公 |
白羽 | 恵子の元バイト仲間。社会に馴染めない男性 |
麻美 | 恵子の妹。夫と息子と横浜に住んでいる |
ミホ | 恵子の数少ない友人。結婚して地元に住んでいる |
『コンビニ人間』の文字数と読了時間
『コンビニ人間』の文字数と読むのにかかる時間の目安です。
項目 | 詳細 |
---|---|
ページ数 | 160ページ |
推定総文字数 | 約96,000文字 |
読了時間の目安 | 約3時間12分 |
『コンビニ人間』はこんな人におすすめ
『コンビニ人間』は、以下のような方におすすめです。
- 社会の「当たり前」に違和感を持っている人
- 自分らしい生き方を模索している人
- 現代社会における人間関係について考えたい人
- コンビニでバイトをしたことがある人
※こんな条件に当てはまる方は以下の記事で、『コンビニ人間』の面白いところを確認してみてください。

『コンビニ人間』に似た小説5選
『コンビニ人間』と同じような雰囲気や世界観を持つ小説をご紹介します。
『地球星人』(村田沙耶香)
『コンビニ人間』と同じ作者による作品です。
主人公の他者との距離感や、自分の存在についての考え方が似ています。
『穴』(小山田浩子)
現代社会が抱える問題を、少しファンタジックな要素を交えて描いた作品です。
『オテル・モル』(栗田有起)
主人公の働く場所が重要な意味を持つ点が、『コンビニ人間』と似ています。
『推し、燃ゆ』(宇佐美りん)
社会との距離感や生きづらさを描いている点で共通点が多い作品です。
『あひる』(今村夏子)
周囲との違和感を抱える主人公の心情描写が、『コンビニ人間』に通じるものを感じさせます。
振り返り
『コンビニ人間』は、現代社会における「普通」の概念や、個人の幸せについて考えさせられる作品です。
読書感想文の課題図書としても人気があり、深いテーマ性と読みやすい文章で、多くの読者の心を掴んでいます。
ぜひ一度、手に取ってみてくださいね。
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