『おちびさんじゃないよ』の読書感想文を書く予定の小学生のみなさん、この記事がとても役立つ内容になっていますよ。
『おちびさんじゃないよ』は、マヤ・マイヤーズさんが文を手がけ、まえざわあきえさんが翻訳を担当した心温まる絵本です。
第70回青少年読書感想文全国コンクール小学校低学年の部の課題図書にも選ばれた、とても評価の高い作品なんですね。
身長が小さい女の子テンちゃんが、転校生のマルくんのためにいじめっ子に勇気を出して立ち向かう物語で、体の大きさではなく心の大きさが大切だということを教えてくれます。
この記事では読書が趣味で年間100冊以上の本を読む私が、『おちびさんじゃないよ』の読書感想文の書き方から例文、さらには題名や書き出しのコツまで、小学生の皆さんが簡単にテンプレートとして活用できる内容をお伝えしていきます。
コピペではなく、皆さん自身の言葉で心に響く感想文が書けるよう、しっかりとサポートしていきますよ。
『おちびさんじゃないよ』の読書感想文に書くべき3つのポイント
『おちびさんじゃないよ』の読書感想文を書くときは、まず物語を読んでどんなことを感じたか、しっかりとメモを取ることから始めましょう。
この絵本には、皆さんが感想文で必ず触れるべき重要なポイントが3つあります。
- 身体的な特徴と心の大きさの違い
- 勇気を出していじめに立ち向かう大切さ
- 自分らしさを見つけることの意味
これらのポイントについて、皆さんが読んだ後にどのように感じたか、自分の体験と重ね合わせながら考えてみてくださいね。
それでは、この3つのポイントについて詳しく解説していきます。
身体的な特徴と心の大きさの違い
『おちびさんじゃないよ』の主人公テンちゃんは、身長が小さいために周りから「おちびさん」と呼ばれてしまいます。
でも、テンちゃんは自分のことを「おちびさんじゃない!」と強く思っているんですね。
この気持ち、皆さんにも分かるのではないでしょうか。
体が小さい、背が低い、そんな見た目のことで判断されるのは悲しいことです。
でも物語の中で、テンちゃんは転校生のマルくんを助けるために、自分より大きないじめっ子に勇敢に立ち向かいます。
この場面を読んだとき、皆さんはどんなことを感じましたか。
テンちゃんの体は小さいけれど、友達を守ろうとする心はとても大きいということが伝わってきたでしょう。
見た目や身体的な特徴ではなく、その人の内面にある優しさや強さこそが本当に大切なものなんだということを、この物語は教えてくれています。
皆さん自身も、身長や体格、運動の得意不得意などで悩んだことがあるかもしれません。
でも、そんな外見よりも、困っている人を助けたいと思う気持ちや、正しいことをしようとする心の方がずっと価値があるんですよね。
感想文を書くときは、テンちゃんの行動を見て、自分がどのように感じたか、そして身体の大きさと心の大きさについて、どんなことを考えたかを書いてみましょう。
勇気を出していじめに立ち向かう大切さ
『おちびさんじゃないよ』で最も印象的な場面は、テンちゃんがマルくんをかばっていじめっ子に「いじめは意地悪だよ」とはっきり伝える場面です。
この行動は、とても勇気のいることですよね。
いじめっ子は自分より体が大きいし、もしかしたら今度は自分がいじめられるかもしれません。
でも、テンちゃんは友達を守るために、恐怖に負けずに立ち向かったんです。
皆さんが学校でいじめを見かけたとき、どうしていますか。
見て見ぬふりをしてしまうことも多いのではないでしょうか。
それは決して悪いことではありません。
恐いと感じるのは当然の感情です。
でも、テンちゃんのように声を上げることで、いじめられている人を救うことができるんですね。
物語の中でマルくんは、テンちゃんの勇気に感動して「テンちゃんは今まで会った友だちの中でいちばん大物だ」と言います。
この言葉からも、勇気を出して正しいことをすることの素晴らしさが伝わってきます。
感想文では、もし自分がテンちゃんの立場だったらどうしただろうか、ということを考えて書いてみましょう。
そして、いじめを見たときに声を上げることの大切さや、見て見ぬふりをしないことの意味について、自分の考えを書いてみてくださいね。
自分らしさを見つけることの意味
『おちびさんじゃないよ』は、テンちゃんが「おちびさん」ではない自分を証明しようと頑張る物語でもあります。
でも最終的には、体の大きさなんて関係なく、自分の内面にある強さや優しさこそが本当の自分らしさなんだということに気づかされるんですね。
皆さんも、自分のことを「背が低いから」「運動が苦手だから」「勉強ができないから」などと思って、自信をなくしてしまうことがあるかもしれません。
でも、そんな外見や能力よりも大切なものがあるということを、この物語は教えてくれています。
テンちゃんは体が小さくても、友達を思いやる優しい心と、正義感を持った強い心を持っています。
それこそが、テンちゃんらしさなんです。
皆さんにも、きっとそれぞれの良いところがあるはずです。
友達に優しくできること、最後まであきらめないこと、正直でいること、面白い話ができること…
どんな小さなことでも構いません。
自分の中にある良いところを見つけて、それを大切にすることが「自分らしさ」を見つけることにつながります。
感想文では、テンちゃんを見て自分の「らしさ」について何を感じたか、そして自分に自信を持つことの大切さについて書いてみましょう。
『おちびさんじゃないよ』の読書感想文のテンプレート
『おちびさんじゃないよ』の読書感想文を書くためのテンプレートをご紹介しますね。
このテンプレートに沿って書けば、皆さんも素晴らしい感想文が完成しますよ。
- 書き出し(この本を読んだきっかけ)
「私が『おちびさんじゃないよ』を読んだのは、___だからです。」
※課題図書だった、図書館で見つけた、表紙が気になったなど - あらすじの紹介(簡潔に)
「この物語は、身長が小さい女の子テンちゃんが___する話です。」
※結末は書かずに、主要な出来事だけを紹介 - 一番印象に残った場面
「私が一番印象に残ったのは、___の場面です。なぜなら___だからです。」
※テンちゃんがいじめっ子に立ち向かう場面など - 自分の経験との比較
「私も___という経験があるので、テンちゃんの気持ちがよく分かりました。」
※身長のこと、いじめを見たことなど、自分の体験を書く - 物語から学んだこと
「この本を読んで、___ということを学びました。」
※心の大きさの大切さ、勇気の大切さ、自分らしさなど - これからの行動について
「これからは、___したいと思います。」
※勇気を出したい、自分に自信を持ちたいなど
このテンプレートの___の部分に、皆さん自身の感想や体験を当てはめて書いてみてくださいね。
『おちびさんじゃないよ』の読書感想文の例文(800字の小学生向け)
【題名】心の大きさが一番大切
私が『おちびさんじゃないよ』を読んだのは、課題図書に選ばれていたからだ。
最初は絵本だから簡単だと思っていたけれど、読んでみるととても深い内容で、たくさんのことを考えさせられた。
この物語は、身長が小さい女の子テンちゃんが、転校生のマルくんをいじめから守るために勇気を出して立ち向かう話だ。
テンちゃんはいつも周りから「おちびさん」と言われていて、それがとても嫌だった。
私も背があまり高くないので、テンちゃんの気持ちがよく分かった。
背が低いと小さい子ども扱いされることがあって、それはとても悲しいことだと思う。
一番印象に残ったのは、テンちゃんがマルくんをかばって、いじめっ子に「いじめは意地悪だよ」と言う場面だ。
相手は自分より大きな子なのに、テンちゃんは恐がらずにはっきりと伝えた。
この場面を読んだとき、私は胸がドキドキした。
もし私がその場にいたら、きっと何もできずに見ているだけだったと思う。
でも、テンちゃんは友達のために勇気を出したのだ。
私はクラスでいじめを見たことがある。
そのとき私は見て見ぬふりをしてしまった。
テンちゃんのように声を上げることができていたら、いじめられていた子を助けることができたかもしれない。
この本を読んで、体の大きさなんて関係ないということを学んだ。
大切なのは心の大きさなんだと思う。
テンちゃんは体は小さいけれど、友達を思いやる優しい心と、正しいことをしようとする強い心を持っている。
それがテンちゃんを一番素敵な子にしているのだろう。
私も見た目のことで悩むことがあるけれど、もっと大切なことがあると分かった。
困っている人がいたら助けてあげたいと思う気持ちや、悪いことは悪いとちゃんと言える勇気こそが、本当の自分らしさなのだ。
これからは、テンちゃんのように勇気を出せる人になりたい。
いじめを見たときは、ちゃんと「だめだよ」と言えるようになりたい。
そして、自分の体のことで悩まないで、心を大きく持って生活していきたいと思う。
『おちびさんじゃないよ』の読書感想文の例文(1200字の小学生向け)
【題名】本当の強さとは何か
私が『おちびさんじゃないよ』を読んだのは、図書館で表紙の絵を見て面白そうだと思ったからだ。
主人公の女の子が少し怒ったような顔をして立っている絵が印象的で、どんな物語なのかとても気になった。
この物語は、身長が小さいテンちゃんという女の子が主人公で、いつも周りから「おちびさん」と言われて悲しい思いをしている。
でも、転校生のマルくんがいじめられているのを見て、勇気を出していじめっ子に立ち向かう話である。
体は小さくても心の大きなテンちゃんの姿に、私はとても感動した。
私もテンちゃんと同じで、クラスの中では背が低い方だ。
友達から「ちっちゃくてかわいいね」と言われることもあるけれど、それは子ども扱いされているような気がして、あまりうれしくない。
だから、テンちゃんが「おちびさんじゃない!」と心の中で叫ぶ気持ちが、私にはとてもよく分かった。
一番印象に残った場面は、テンちゃんがマルくんをかばって、いじめっ子に立ち向かう場面だった。
マルくんは転校生で体が大きいけれど、話すのが苦手でおとなしい性格をしている。
テンちゃんは最初、自分も「おちびさん」と言われる立場だから、何もできないのではないかと迷った。
でも、マルくんがかわいそうだという気持ちが勝って、勇気を出して「いじめは意地悪だよ」とはっきり言ったのである。
この場面を読んだとき、私は涙が出そうになった。
テンちゃんは体が小さいけれど、とても勇敢で立派だった。
実際に私は、クラスでいじめを見たことがあるけれど、その時は何もできなかった。
いじめられていた子がかわいそうだと思ったけれど、自分がいじめられるのが怖くて見て見ぬふりをしてしまったのだ。
この本を読んで、私は本当の強さとは何かということを考えた。
体が大きいことや、力が強いことが本当の強さではないのだと思う。
テンちゃんのように困っている人を見たときに、ちゃんと行動に移せることが本当の強さなのだ。
物語の最後で、マルくんがテンちゃんに「君は今まで会った友だちの中でいちばん大物だ」と言う場面がある。
この言葉を読んだとき、私はテンちゃんが本当に大きな人だと感じた。
体の大きさではなく、心の大きさでテンちゃんはマルくんから認められたのだと思う。
私も今まで、身長が低いことや、体が小さいことを気にしすぎていた気がする。
でも、この本を読んで、もっと大切なことがあるということに気がついた。
友達に優しくすること、困っている人がいたら助けること、正しいことを正しいと言えること、そういう心を持つ方がずっと大切なのだ。
これからは、テンちゃんのように心の大きな人になりたいと思う。
まずは自分の見た目のことで悩まないで、自分の良いところを大切にして生きていきたい。
そしてテンちゃんのように「私はちっちゃくない!」と胸を張って言えるような、強い心を持った人になりたいと思う。
振り返り
『おちびさんじゃないよ』の読書感想文の書き方について、詳しく解説してきました。
この記事でお伝えした3つのポイントとテンプレートを活用すれば、皆さんも必ず心に響く素晴らしい感想文が書けるはずです。
大切なのは、テンちゃんの行動や気持ちに共感しながら、皆さん自身の体験や考えを織り交ぜることですね。
身体的な特徴よりも心の大きさが大切だということ、勇気を出していじめに立ち向かうことの意味、そして自分らしさを見つけることの素晴らしさ。
これらのテーマについて、皆さんなりの言葉で表現してみてください。
きっと読む人の心に届く、温かい感想文になることでしょう。
皆さんの感想文作りを心から応援しています。
※『おちびさんじゃないよ』のあらすじはこちらでご紹介しています。

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