『十五少年漂流記』の読書感想文を書く予定の小中学生のみなさん、お疲れさまです。
ジュール・ヴェルヌが1888年に発表した『十五少年漂流記』は、15人の少年が無人島に漂流し、2年間のサバイバル生活を通じて成長していく冒険小説ですね。
この作品は、国籍や年齢の異なる少年たちが協力して困難を乗り越える姿を描いた名作として、世界中で長く愛され続けています。
今回は読書が趣味で年間100冊以上の本を読む私が、小学生・中学生の皆さんに向けて、この作品の読書感想文の書き方や例文、題名の付け方、書き出しのコツまで詳しく解説していきますよ。
コピペではなく、皆さん自身の言葉で心に響く感想文が書けるよう、テンプレートも用意してしっかりとサポートしていきますので、安心してお付き合いください。
『十五少年漂流記』の読書感想文で書くべき3つのポイント
『十五少年漂流記』の読書感想文を書く際に、必ず触れておきたいポイントが3つあります。
- チームワークと協力の大切さ
- 困難に立ち向かう勇気と知恵
- 友情と成長の物語
これらのポイントについて、読みながら「自分はどう感じたか」をメモしておくことが大切ですよ。
感想文で最も重要なのは「あなた自身の気持ち」を表現することだからです。
それでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
どの場面で心が動いたか、どんなことを考えたかを具体的にメモしておくと、感想文を書くときにとても役立ちますよ。
チームワークと協力の大切さ
『十五少年漂流記』で最も印象的なのは、15人の少年たちが協力して無人島での生活を築いていく姿です。
年齢も国籍も性格も違う少年たちが、それぞれの得意分野を活かして役割分担をしていく過程は本当に素晴らしいですね。
ゴードンが初代大統領として皆をまとめ、ブリアンが二代目大統領として下級生を守り、バクスターが大工仕事で皆の生活を支える姿を見ていると、一人ひとりの力は小さくても、みんなで力を合わせれば大きなことを成し遂げられることがよく分かります。
また、ドニファンとブリアンの対立から和解までの流れも、チームワークの大切さを教えてくれる重要な場面でしょう。
この部分を読んで、あなたはどんなことを感じましたか?
学校のクラスや部活動、家族での体験と重ね合わせて考えてみると、きっと深い感想が書けるはずです。
「みんなで協力することの意味」について、あなた自身の体験も交えて書いてみてくださいね。
困難に立ち向かう勇気と知恵
無人島での生活は決して楽なものではありませんでした。
食料の確保、住居の建設、厳しい冬の乗り越え方、そして最後にはウォルストン一味との戦い。
少年たちは持っている知識と道具を最大限に活用し、創意工夫でこれらの困難を乗り越えていきます。
特に印象深いのは、フレンチ・デンと名付けた洞穴を住居として整備したり、アザラシの毛皮で寒さをしのいだり、サトウカエデの樹液から甘味料を作ったりする場面ですね。
現代の便利な生活に慣れた私たちには想像もつかないような苦労を、少年たちは知恵と工夫で解決していくのです。
あなたがもし同じ状況に置かれたら、どうしたでしょうか?
この物語を読んで、普段何気なく使っているものに対する感謝の気持ちや、困った時にあきらめずに考え抜くことの大切さを感じたのではないでしょうか。
具体的にどの場面で一番驚いたか、どんな工夫に感心したかを書くと、説得力のある感想文になりますよ。
友情と成長の物語
『十五少年漂流記』は単なる冒険小説ではなく、少年たちの心の成長を描いた友情の物語でもあります。
最初は無邪気だった少年たちが、無人島での生活を通じて責任感やリーダーシップ、思いやりの心を身につけていく過程が丁寧に描かれています。
特にジャックが抱えていた秘密を最後に打ち明ける場面や、ドニファンがブリアンに命を救われて和解する場面は、友情の深さと人間の優しさを感じさせてくれる名場面ですね。
また、年長者が年少者を守り、みんなで助け合いながら成長していく姿は、読んでいる私たちにも「本当の強さ」とは何かを教えてくれます。
あなたはこの物語を読んで、友達との関係について何か新しく気づいたことはありませんか?
困難な状況だからこそ生まれる深いつながりや、お互いを支え合うことの素晴らしさについて、あなた自身の言葉で表現してみてください。
※『十五少年漂流記』のあらすじはこちらで簡単に短く(または詳しく)ご紹介しています。

『十五少年漂流記』の読書感想文のテンプレート
ここからは、『十五少年漂流記』の読書感想文を効率よく書けるテンプレートを紹介しますね。
先ほど説明した3つのポイントをうまく感想文に盛り込めるよう、ステップ形式で作成していきましょう。
各ステップの空欄を埋めていけば、あなただけのオリジナル感想文が完成しますよ。
ステップ1:書き出しと作品の印象
私は『十五少年漂流記』を読んで、________________と強く感じました。
この作品は、________________歳から________________歳までの15人の少年が無人島に漂流し、________________年間のサバイバル生活を描いた冒険小説です。
最初に読み始めたときは________________だと思いましたが、読み進めるうちに________________という気持ちに変わっていきました。
ステップ2:チームワークについての感想
物語の中で最も印象に残ったのは、________________の場面です。
15人の少年たちが________________をする姿を見て、私は________________と感じました。
特に________________が________________をしているところで、チームワークの大切さを強く感じました。
私も学校で________________をするときに、この物語の少年たちのように________________していきたいと思います。
ステップ3:困難への立ち向かい方について
無人島での生活で、少年たちは________________や________________といった困難に直面しました。
しかし彼らは________________という方法で、これらの問題を解決していきました。
私が一番すごいと思ったのは________________で、________________だからです。
もし私が同じ状況になったら________________だろうと思いますが、この物語を読んで________________の大切さを学びました。
ステップ4:友情と成長について
物語を通じて、少年たちは________________という面で大きく成長しました。
特に________________の場面では、________________という友情の素晴らしさを感じることができました。
私はこの部分を読んで、________________について深く考えさせられました。
普段の生活でも、________________のように________________を大切にしていきたいと思います。
ステップ5:まとめと決意
『十五少年漂流記』を読んで、私は________________ということを学びました。
この物語の少年たちのように、私も________________な人間になりたいと思います。
これからは________________を心がけて、________________のような困難があっても、あきらめずに________________していきます。
この本は私にとって________________な一冊になりました。
『十五少年漂流記』の読書感想文の例文(800字の小学生向け)
【題名】みんなで力を合わせることの大切さ
私は『十五少年漂流記』を読んで、友達と協力することがこんなにも大切なのだと初めて知った。
この物語は、15人の少年が嵐で無人島に流れ着いて、2年間一緒に生活する話だ。最初は大変そうだなと思ったけれど、読んでいくうちにわくわくしてきた。
一番すごいと思ったのは、みんなで役割を分けて島での生活を作っていくところだった。料理が得意な子は食事を作り、大工仕事が上手な子は道具を作り、勉強ができる子は先生になって年下の子に教えていた。私のクラスでも係活動があるけれど、こんなふうに自分の得意なことで人の役に立てるのは素晴らしいと思う。
でも、途中でけんかをして仲間が二つのグループに分かれてしまう場面があった。読んでいて悲しい気持ちになったけれど、最後はまた仲良くなって一緒に悪い人たちと戦った。私も友達とけんかをすることがあるけれど、本当に大切なときはやっぱりみんなで力を合わせることが大事なのだと思った。
それから、少年たちのサバイバル生活もとてもすごかった。火をおこしたり、ほら穴を家にしたり、動物を捕まえたりして、何もない島で生活するなんて私にはできない。でも彼らは知恵を使って工夫をしていた。アザラシの毛皮で寒さをしのいだり、木の樹液で砂糖を作ったりするのを読んで、人間ってすごいなと感心した。私も困ったことがあっても、あきらめないで考えることが大切だと学んだ。
一番感動したのは、ジャックが自分の秘密をみんなに話す場面だった。勇気がいることだったと思うけれど、仲間が許してくれて、みんなが支えてくれた。本当の友達とは、どんなときでも助け合える人のことなのだと思った。
『十五少年漂流記』を読んで、私は一人では何もできないけれど、みんなと一緒なら大きなことができると学んだ。これからは友達ともっと協力してクラスのためになることをしていきたい。そして、困ったことがあっても、この物語の少年たちのようにあきらめず頑張りたいと思う。
『十五少年漂流記』の読書感想文の例文(1200字の中学生向け)
【題名】真の強さとは何かを教えてくれた物語
私は『十五少年漂流記』を読んで、人間の持つ可能性の大きさと、仲間と支え合うことの意味について考えさせられた。
ジュール・ヴェルヌが描いたこの冒険小説は、単なるサバイバルではなく、15人の少年たちが困難を通じて成長していく人間ドラマだった。
物語の始まりで、少年たちが無人島に流れ着いたとき、私は彼らの不安や恐怖を想像できた。知らない場所で大人もいない状況では、誰でもパニックになってしまうだろう。しかし、彼らはその現実を受け入れ、生き抜くために行動を起こしていく。
特に印象的だったのは、ゴードンが初代大統領として選ばれ、生活にルールを作り上げたところだ。日課表を元に学習時間を設け、役割分担を決めることで、無秩序になりがちな集団生活に規律を与えた。これは現代の学校や社会生活にも通じる。みんなが自分勝手に行動していては組織は成り立たない。ルールや役割分担があるからこそ安心して生活できるのだと教えてくれたようだった。
また、少年たちのサバイバル技術にも驚かされた。洞穴を住居として整備したり、防寒具を作ったり、サトウカエデの樹液から甘味料を作ったりと、限られた材料で生活に必要なものを生み出す創意工夫は見事だった。便利な生活に慣れた私には到底真似できない。しかし、人間には本来、困難に立ち向かう力が備わっているのかもしれない。大切なのはあきらめず考え続け、仲間と協力することなのだ。
物語の中盤でのドニファンとブリアンの対立は、とても心が痛む場面だった。リーダーシップを巡る争いから、少年たちのグループが分裂してしまった。しかし、ブリアンがドニファンの命を救ったことをきっかけに二人が和解し、再び一つのチームとして結束する場面では、真の友情とは何かを考えさせられた。意見や性格が違っても、大切な場面では互いを思いやり支え合える。これこそが友情の本質だと思う。私も学校生活で友人と意見が対立することがあるが、この物語のように相手を理解しようと努めることが重要だと感じた。
終盤のウォルストン一味との戦いでは、少年たちが一致団結して困難に立ち向かう姿に胸が熱くなった。特にフォーブスが最後に改心し、ジャックを守るために命を懸けた場面は、人間の善性を信じさせてくれる感動的なシーンだった。そして、ジャックが自分の秘密を勇気を持って告白し、仲間たちがそれを受け入れる場面では、本当の信頼関係とは何かを学ぶことができた。過ちを犯しても、それを認め、仲間に支えられながら立ち直ることができるのだ。これは私たち中学生にとっても大切なメッセージだと思う。
『十五少年漂流記』を読んで、私は真の強さとは腕力や知識ではなく、困難に負けない心の強さと、仲間を支え合う優しさなのだと理解した。現代の私たちも、この物語の少年たちのように、どんな困難があっても希望を失わず、仲間と力を合わせて乗り越えていきたい。そして、自分の得意なことを活かして、誰かの役に立てる人間になりたいと強く思った。
この物語は私にとって、人生の指針を示してくれる大切な一冊となった。
振り返り
『十五少年漂流記』の読書感想文について、書き方のポイントから具体的な例文まで詳しく解説してきました。
チームワークの大切さ、困難に立ち向かう勇気と知恵、友情と成長という3つの要素を中心に感想文を構成することで、深みのある内容に仕上がるはずです。
大切なのは、コピペに頼らず、あなた自身が物語を読んで感じた気持ちを素直に表現することですね。
テンプレートは参考程度にとどめ、あなただけの体験や考えを織り交ぜながら書いてみてください。
きっと先生や友達の心に響く、素晴らしい読書感想文が完成するでしょう。頑張って書いてみてくださいね。
■参照サイト:十五少年漂流記 – Wikipedia
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