『ごめんねでてこい』の読書感想文を書く予定の小学生のみなさん、こんにちは。
ささきみお先生による心あたたまる児童書『ごめんねでてこい』は、2023年6月に文研出版から発行された幼児から小学校低学年向けの物語です。
大好きなおばあちゃんと暮らすはなちゃんが怒って「おばあちゃんなんて、きらい!」と言ってしまった後の葛藤と成長を描いた作品ですね。
この記事では年間100冊以上の本を読む私が、『ごめんねでてこい』の読書感想文について、書き方のポイントから例文、テンプレートまで詳しく解説していきます。
小学生の皆さんが感想文を書く際に役立つ内容を、コピペではなく自分の言葉で書けるようサポートしていきますよ。
書き出しや題名の付け方も含めて、分かりやすく説明していきますね。
『ごめんねでてこい』の読書感想文に書くべき3つのポイント
『ごめんねでてこい』の読書感想文を書く前に、まずはこの物語を読んでどう感じたかをメモに書き留めておきましょう。
感想文で必ず書くべき重要なポイントは以下の3つです。
- 「ごめんね」という言葉の大切さと言う勇気について
- 家族の愛情や思いやりの深さについて
- 自分の体験と重ね合わせた気持ちの変化について
これらのポイントを意識して読み返すと、より深い感想文が書けるようになりますよ。
それでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
「ごめんね」の大切さ
はなちゃんが大好きなおばあちゃんに「きらい!」と言ってしまった場面は、物語の最も重要な部分です。
友だちのゆうちゃんがおばあちゃんに注意されて「もう遊びに来られない」と言ったとき、はなちゃんの心の中にたまっていたもやもやが一気に爆発してしまいました。
でも、その後のはなちゃんの気持ちを考えてみてください。
「ごめんね」と言いたいのに、なかなか言葉が出てこない複雑な心境が丁寧に描かれています。
謝ることの難しさと、それでも謝らなければいけない大切さを、はなちゃんの体験を通して感じ取ることができるでしょう。
皆さんも「ごめんね」がなかなか言えなかった経験はありませんか。
そんな自分の気持ちと比較しながら、謝ることの意味について考えてみましょう。
また、おばあちゃんが先に「いいすぎてごめんね」と謝ってくれたことの優しさについても触れられると良いですね。
大人が先に謝ってくれることで、子どもも謝りやすくなる温かい関係性が描かれています。
はなちゃんが最終的に勇気を出して「ごめんね」を言えたとき、どんな気持ちになったかも想像して書いてみてください。
家族の愛情や思いやりの深さ
おばあちゃんとはなちゃんの関係は、単純に仲が良いだけではありません。
一緒にクッキーを作ったり遊んだりする楽しい時間もあれば、おばあちゃんの細かい注意にはなちゃんがイライラしてしまう場面もありました。
これは実際の家族関係でよくあることですよね。
大好きだからこそ、時々ぶつかってしまうことがあります。
でも、そんな中でもお互いを思いやる気持ちは変わらず存在していることが、この物語の美しいところです。
おばあちゃんがはなちゃんを注意するのも、愛情があるからこそ。
はなちゃんが「きらい」と言ってしまった後も、おばあちゃんははなちゃんを責めることなく、むしろ自分から謝ってくれました。
家族だからこそ言えてしまうひどい言葉もありますが、家族だからこそ許し合えることもあるのです。
皆さんの家族との関係はいかがですか。
お父さんやお母さん、兄弟姉妹との間で似たような経験はありませんか。
家族の温かさや、時々起こる小さなけんかについても書いてみると良いでしょう。
自分の体験を重ね合わせる
読書感想文で最も大切なのは、物語と自分の体験を結びつけることです。
はなちゃんの気持ちの変化を読みながら、皆さんはどんなことを思い出しましたか。
友だちとけんかしてしまったとき、家族に八つ当たりしてしまったとき、謝りたいのに素直になれなかったときのことを思い出してみてください。
はなちゃんと同じように、心の中で「ごめんね」と思っているのに、なかなか口に出せなかった経験があるはずです。
そのときの気持ちを具体的に書くことで、感想文に深みが出てきます。
また、この物語を読んで、これからどうしていきたいと思ったかも重要なポイントです。
謝ることの大切さを学んだなら、次に同じような場面に出会ったときはどうするか。
家族や友だちともっと素直に話し合いたいと思ったなら、具体的にどんなふうに接していきたいか。
自分なりの決意や目標を書くことで、読み手に感動を与える感想文になります。
物語から学んだことを、自分の生活にどう活かしていくかまで書けると、とても良い感想文になりますよ。
『ごめんねでてこい』の読書感想文テンプレート
『ごめんねでてこい』の読書感想文が楽に書けるように、穴埋め式のテンプレートを用意しました。
空欄を埋めていくだけで、しっかりとした感想文が完成します。
- 【導入】物語との出会いと第一印象を書く
- 【展開1】「ごめんね」の難しさについて自分の体験と絡めて書く
- 【展開2】家族の愛情について感じたことを書く
- 【展開3】物語から学んだことと今後の決意を書く
- 【結論】まとめの言葉で感想文を締めくくる
ステップ1:導入部分のテンプレート
私が『ごめんねでてこい』を読んで最初に思ったのは、( )ということだった。
はなちゃんが大好きなおばあちゃんに「きらい!」と言ってしまう場面では、(自分の気持ち )を感じた。
ステップ2:「ごめんね」の難しさを書く
物語の中で最も印象的だったのは、はなちゃんが( )のところだ。
私も似たような経験があり、それは(具体的な体験 )だった。
そのとき私は(そのときの気持ち )と思った。
ステップ3:家族の愛情について書く
おばあちゃんとはなちゃんの関係を見ていて、( )だと感じた。
私の家族も(家族との関係 )で、(具体的なエピソード )がある。
家族だからこそ( )だと思った。
ステップ4:学んだことと決意を書く
この物語を読んで、私は( )ということを学んだ。
これからは(今後の決意 )していきたいと思う。
特に(具体的な行動 )を心がけたい。
ステップ5:まとめの部分
『ごめんねでてこい』は、私に( )の大切さを教えてくれた物語だった。
はなちゃんのように( )を持ちながら、( )していきたいと思う。
『ごめんねでてこい』の読書感想文例文(800字の小学生向け)
【題名】ごめんねが言えるまで
私が『ごめんねでてこい』を読んで一番心に残ったのは、はなちゃんが「ごめんね」をなかなか言えなかった気持ちだった。
はなちゃんは大好きなおばあちゃんと一緒に暮らすことになった。
最初は楽しく過ごしていたけれど、だんだんおばあちゃんの注意が気になるようになった。
そして友だちのゆうちゃんがおばあちゃんに怒られて、「もう遊びに来られない」と言ったとき、はなちゃんは「おばあちゃんなんて、きらい!」と叫んでしまった。
私もこれまでに何度か、家族にひどいことを言ってしまった経験がある。
去年、お母さんに「うるさい!」と言ってしまったときのことを思い出した。
そのとき私も、はなちゃんと同じように後悔した。
「ごめんね」と言いたいのに、なぜか素直になれなくて、部屋にこもってしまった。
頭の中では「謝らなきゃ」と分かっているのに、実際に口に出すのはとても難しかった。
物語の中で、おばあちゃんが先に「いいすぎてごめんね」と謝ってくれる場面がある。
私のお母さんも同じように、私が謝れずにいるときに「お母さんも悪かったね」と言ってくれることがあった。
大人が先に謝ってくれると、子どもも謝りやすくなるのだと思った。
それは家族の優しさなのだろう。
はなちゃんがおばあちゃんの入院を知って、もっと謝りたい気持ちが強くなる場面も印象的だった。
大切な人を失うかもしれないと思うと、普段は言えない素直な気持ちが出てくるのだと思う。
私も、もしお母さんが入院したら、きっと今すぐ謝りたくなるだろう。
この物語を読んで、私は「ごめんね」という言葉の重みを改めて感じた。
謝ることは勇気がいることだけれど、相手との関係を修復するためには絶対に必要なことだ。
これからは、けんかしたときや相手を傷つけてしまったときに、勇気を出して早めに「ごめんね」と言おうと思った。
家族や友だちとの大切な関係を守るために、素直な気持ちを伝える勇気を持ちたい。
『ごめんねでてこい』の読書感想文例文(1200字の小学生向け)
【題名】心をつなぐ「ごめんね」の力
私が『ごめんねでてこい』を読んで最も印象に残ったのは、はなちゃんの心の変化だった。
大好きなおばあちゃんと暮らし始めたはなちゃんは、最初こそ楽しい毎日を送っていたが、だんだんとおばあちゃんの細かい注意に息苦しさを感じるようになった。友だちのゆうちゃんがおばあちゃんに厳しく注意され、「もう遊びに来られない」と言ったとき、はなちゃんの我慢していた気持ちが爆発してしまった。
「おばあちゃんなんて、きらい!」
この言葉を叫んだ後の後悔や葛藤が、とてもリアルに描かれていた。
私にも似た経験がある。三年生のとき、弟のおもちゃを壊してしまい、お母さんに注意された。私はイライラして「うるさい!弟ばっかりかわいがって!」と叫んでしまった。部屋で一人になったとき、すごく後悔し、お母さんの悲しそうな顔が頭から離れなかった。「ごめんね」と言いたいのに、なぜか素直になれず気まずい日々を過ごした。
物語の中で、おばあちゃんが「いいすぎてごめんね」と先に謝ってくれる場面がある。この場面を読んだとき、私の心も温かくなった。大人が先に謝ることで、子どもも謝りやすい雰囲気を作ってくれるのだと思う。私のお母さんも「お母さんも言いすぎた」と言ってくれた。そのときも私は素直に謝れなかったが、お母さんの優しさは十分に伝わっていた。
はなちゃんがおばあちゃんの入院を知り、会いに行けずに苦しむ場面も心に残った。大切な人がいなくなるかもしれない不安は私にも想像できた。去年、おじいちゃんが入院したとき、普段は言えない「ありがとう」や「大好き」をすぐにでも伝えたくなった。日頃から素直に気持ちを伝えることの大切さを学んだ。
この物語を読んで、私は家族の愛情の深さについても考えた。おばあちゃんがはなちゃんを注意するのは愛情からで、きちんとしたマナーを身につけてほしいと願っていたのだ。私の両親も同じで、宿題や片付けを注意されるのは私のためだ。時々うるさく感じるけれど、それは愛情の表れなのだと理解した。
また、はなちゃんが勇気を出して「ごめんね」と言えたときのほっとした気持ちもよく分かった。謝ることは確かに勇気がいるが、その一歩で関係が修復され、お互いの心が軽くなるのだ。私もお母さんに「ごめんね」と言えたとき、とても気持ちが楽になったことを覚えている。
『ごめんねでてこい』は、私に「ごめんね」という言葉の持つ力を教えてくれた物語だった。謝ることは負けることではなく、相手との絆を深める大切な行動なのだと分かった。これからは、友だちや家族とけんかしたときに意地を張らず素直に謝ろうと思う。普段から感謝や愛情を言葉で表すことも心がけたい。はなちゃんのように、勇気を持って気持ちを伝えられる人になりたいと思った。
振り返り
『ごめんねでてこい』の読書感想文について、書き方のポイントから具体的な例文まで詳しく解説してきました。
この物語には、子どもたちが日常で体験する感情の動きが丁寧に描かれており、多くの気づきを与えてくれます。
「ごめんね」という言葉の大切さ、家族の愛情の深さ、そして自分の体験と重ね合わせることの意味を理解できたでしょうか。
読書感想文は、物語を読んで感じたことを素直に表現する場です。
テンプレートや例文を参考にしながらも、皆さん自身の体験や気持ちを大切にして書いてください。
きっと心のこもった、素晴らしい感想文が完成するはずです。
頑張って書いてみてくださいね。
※『ごめんねでてこい』のあらすじはこちらでご紹介しています。

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