『アリババと40人の盗賊』のあらすじを簡単に短く解説!

『アリババと40人の盗賊』のあらすじ あらすじ

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『アリババと40人の盗賊』のあらすじを、簡単にわかりやすくご紹介していきますね。

この物語は、アラビアンナイトの一編として世界中で愛されている古典的な冒険譚。

貧しい木こりが偶然発見した魔法の洞窟と莫大な財宝、そして40人の盗賊との命をかけた攻防戦を描いた、スリルあふれる物語となっています。

読書感想文を書く予定の皆さんの力になれるよう、簡単で短いあらすじから詳しいあらすじまで、丁寧に解説していきますよ。

それでは、さっそく進めていきましょう。

『アリババと40人の盗賊』のあらすじを簡単に短く(ネタバレ)

貧しい木こりアリババが森で40人の盗賊の秘密を目撃し、「開けゴマ」の呪文で洞窟から宝を持ち帰る。強欲な兄カシムが同じことを試みるが、呪文を忘れて洞窟に閉じ込められ、盗賊に殺される。盗賊たちはアリババを狙うが、賢い女奴隷モルジアナの機転で何度も撃退される。最終的にモルジアナが盗賊の頭領も倒し、アリババ一家は平和と富を手に入れる。モルジアナは自由の身となり、カシムの息子と結婚して幸せに暮らすことになった。

『アリババと40人の盗賊』のあらすじを詳しく(ネタバレ)

ペルシャに住む貧しい木こりアリババは、薪を集めていた時に40人の盗賊が「開けゴマ」の呪文で洞窟を開く場面を目撃する。

盗賊が去った後、アリババも同じ呪文を使って洞窟に入り、金貨を持ち帰って裕福になった。

しかし、このことを知った強欲な兄カシムが洞窟に向かい、財宝に夢中になって呪文を忘れ、洞窟から出られなくなる。

戻ってきた盗賊にカシムは見つかり、バラバラに切り刻まれて惨殺される。

アリババがカシムの遺体を発見し、賢い女奴隷モルジアナと協力して密かに葬儀を行う。

盗賊たちは宝を盗んだ者が他にもいることに気づき、アリババを探し出す。

頭領が油商人に変装してアリババの家を訪れ、油壺に39人の仲間を隠して襲撃を企てるが、モルジアナが策略を見破り、煮えたぎった油で盗賊たちを全滅させる。

その後、頭領は宝石商人になりすましてアリババに近づくが、またしてもモルジアナに正体を見破られ、短剣で刺殺される。

こうして40人の盗賊は全滅し、モルジアナは功績を認められて自由の身となり、カシムの息子と結婚して幸せに暮らした。

『アリババと40人の盗賊』のあらすじを理解するための用語解説

『アリババと40人の盗賊』をより深く理解するために、重要な用語をわかりやすく説明しますね。

用語 説明
開けゴマ 盗賊の洞窟を開く魔法の呪文。
アラビア語で「イフタフ・ヤー・シムシム」と言い、
シムシムは胡麻の意味。
洞窟 盗賊たちが財宝を隠していた場所。
呪文を唱えると岩の扉が開く仕掛けになっている。
油壺 盗賊たちがアリババの家に忍び込む際に使った大きな壺。
39人の盗賊が中に隠れて襲撃を企てた。
ペルシャ 物語の舞台となる地域。
現在のイラン周辺で、当時の中東地域を指す。

これらの用語を押さえておくと、物語の展開がより理解しやすくなりますよ。

『アリババと40人の盗賊』の感想

この物語を読んで、まず驚いたのはモルジアナの活躍っぷりでした。

正直、最初は「アリババが主人公の話でしょ?」と思っていたんですが、読み進めるうちにモルジアナこそが真の主人公なんじゃないかって感じましたね。

彼女の機転と勇気には本当に感動しました。

油壺の中に盗賊が隠れていることを見抜いて、煮えたぎった油で一掃するシーンなんて、もう鳥肌が立ちましたよ。

しかも、その後の宝石商人に変装した頭領との対決も見事でした。

一方で、兄のカシムの末路はなかなか衝撃的でした。

強欲さが招いた悲劇とはいえ、バラバラに切り刻まれるという描写は結構エグくて、子供向けの話だと思って読んでいたのでビックリしました。

でも、これがあるからこそ、物語に緊張感と現実味が出ているんでしょうね。

アリババ自身については、正直なところ少し物足りなさを感じました。

彼は確かに善良で真面目な人物として描かれていますが、危機的な状況ではいつもモルジアナに助けられっぱなしで、主人公としての存在感がちょっと薄いかなって思いました。

むしろ、モルジアナの方が圧倒的に魅力的で、彼女の視点で物語を読み直したくなりましたね。

物語全体の構成としては、冒険小説の王道を行く展開で、読んでいてワクワクしました。

「開けゴマ」という呪文の響きも素晴らしいし、魔法の洞窟という設定も子供心をくすぐりますよね。

ただ、現代の視点で読むと、奴隷制度が当たり前の前提として描かれている点や、女性の立場について考えさせられる部分もありました。

それにモルジアナの功績に対する報酬が「結婚」という形で与えられることに、少し複雑な気持ちになりました。

とはいえ、物語が作られた時代背景を考えれば、当時としては画期的に女性が活躍する話だったんでしょうし、現代でも十分に楽しめる作品だと思います。

特に、善悪の対立が明確で、最終的に正義が勝つという勧善懲悪の構図は、読後感が非常に良かったです。

盗賊たちの描写も、単純な悪役ではありながら、組織立った行動や頭領の変装術など、なかなか手強い敵として描かれていて、読み応がありました。

全体的に、古典的な冒険小説の魅力が詰まった、エンターテインメント性の高い作品だと感じました。

※『アリババと40人の盗賊』が伝えたいことはこちらで考察しています。

『アリババと40人の盗賊』が伝えたいこと。5つの不変の真理
『アリババと40人の盗賊』が伝えたいことは実は私たちの毎日の生活に直結していました。知恵と勇気、信頼と決断…。古代ペルシャを舞台にした物語が、現代を生きる私たちに贈る珠玉のメッセージを、分かりやすく解説します。

『アリババと40人の盗賊』の作品情報

作者 作者不明(アラビア民話)
出版年 18世紀(フランス語訳版)
出版社 こぐま社など
受賞歴 なし(民話のため)
ジャンル 冒険小説・民話・ファンタジー
主な舞台 ペルシャ(現在のイラン周辺)
時代背景 中世イスラム世界
主なテーマ 正義と悪の対立・知恵と勇気・勧善懲悪
物語の特徴 魔法の呪文・財宝・冒険・機転
対象年齢 小学生以上(一部暴力描写あり)
青空文庫 未収録

『アリババと40人の盗賊』の主要な登場人物とその簡単な説明

『アリババと40人の盗賊』の重要な登場人物を、重要度の高い順番でご紹介しますね。

人物名 紹介
アリババ 物語の主人公。
貧しい木こりだったが、
盗賊の財宝を発見して裕福になる。
善良で真面目な性格。
モルジアナ カシムの家の賢い女奴隷。
機転と勇気でアリババ一家を盗賊から何度も守る。
物語の真の英雄的存在。
盗賊の頭領 40人の盗賊のリーダー。
油商人や宝石商人に変装してアリババを狙う。
最後はモルジアナに倒される。
カシム アリババの兄。
元から裕福だが強欲で、
財宝を狙って洞窟に入り命を落とす。
物語の教訓的な存在。
40人の盗賊 洞窟に財宝を隠していた盗賊たち。
アリババを狙うがモルジアナの機転で全滅する。
物語の敵役。
カシムの息子 アリババが養子にした青年。
物語の終盤でモルジアナと結婚する。
商店を経営している。

これらの人物たちの関係性や行動が、物語の展開を大きく左右していきます。

『アリババと40人の盗賊』の読了時間の目安

『アリババと40人の盗賊』の読書にかかる時間の目安をまとめましたので、参考にしてくださいね。

項目 詳細
文字数 絵本版のため不明
読了時間 不明
読みやすさ 非常に読みやすい
完読期間 1日で読了可能

短編の民話なので、忙しい学生さんでも気軽に読めますよ。

読書感想文の課題図書としても、時間をかけずに読み終えることができるでしょう。

『アリババと40人の盗賊』はどんな人向けの小説か?

『アリババと40人の盗賊』は、以下のような人に特におすすめできる作品です。

  • 冒険とスリルが好きで、ハラハラドキドキする展開を楽しみたい人
  • 善悪の対立が明確で、勧善懲悪の爽快な物語を求める人
  • 短時間で読める古典作品に触れたい人

特に、魔法の呪文や財宝といったファンタジー要素が好きな人には、とても魅力的な作品だと思います。

また、モルジアナの機転と勇気に感動したい人にもぴったりでしょう。

逆に、複雑な心理描写や現代的な価値観を求める人には、少し物足りなく感じるかもしれませんね。

あの本が好きなら『アリババと40人の盗賊』も好きかも?似ている小説3選

『アリババと40人の盗賊』と似た魅力を持つ作品をご紹介しますね。

冒険要素や財宝を巡る物語、知恵と勇気で困難を乗り越える展開が好きな人は、これらの作品も楽しめるはずです。

ロバート・ルイス・スティーヴンソン『宝島』

少年ジム・ホーキンズが海賊の宝の地図を手に入れ、財宝を探しに冒険に出る物語です。

予期せぬ形で宝の秘密を知る主人公という設定や、危険な敵(海賊)との知恵比べという点で、『アリババと40人の盗賊』と非常に似ています。

どちらも財宝を巡る冒険と、手に汗握るスリルが魅力的な作品ですね。

アガサ・クリスティ『そして誰もいなくなった』

孤島という閉鎖された空間で、登場人物たちが命の危険にさらされながらも、知恵を絞って生き残りを図る物語です。

モルジアナが盗賊たちの企みを見破り、機転を利かせてアリババを守る様子と、登場人物たちが謎を解き明かそうとする姿が重なります。

知力を用いて危機を乗り越える要素が共通していますよ。

H.G.ウェルズ『タイム・マシン』

未来世界に隠された秘密を発見し、そこから得られる知識と危険に直面する物語です。

アリババが盗賊の洞窟という隠された場所の秘密を知り、その後の危険に立ち向かう体験と似ています。

どちらも未知の領域への踏み込みと、それがもたらす予期せぬ発見と危険を描いた作品ですね。

振り返り

『アリババと40人の盗賊』は、冒険とスリル、そして知恵と勇気が光る古典的な名作です。

簡単で短いあらすじから詳しいあらすじまで、物語の魅力をたっぷりとご紹介しました。

モルジアナの活躍や「開けゴマ」の呪文など、印象的な要素が満載の作品でしたね。

読書感想文を書く際には、この記事を参考にしながら、あなた自身の感想や印象を大切にしてくださいね。

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