『赤毛のアン』原作本のあらすじを短く簡単に＆結末まで詳しくネタバレ

『赤毛のアン』のあらすじと感想を詳しくご紹介していきますね。

『赤毛のアン』は、カナダの作家L・M・モンゴメリが1908年に発表した長編小説。

原作本は当初、児童向けに書かれた作品ではありませんでしたが、ここ数十年は児童文学に分類されています。

読書感想文を書く予定の学生さんの力になれるよう、簡単なあらすじから詳しいあらすじ、そして豆知識まで、丁寧に解説していきますよ。

ネタバレありで最後の結末まで含めて、しっかりとした情報をお届けしますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

当記事では『赤毛のアン』の原作本のあらすじをご紹介します。

『赤毛のアン』のあらすじを簡単に短く（ネタバレ）
『赤毛のアン』のあらすじを詳しく（ネタバレ）
『赤毛のアン』のあらすじを理解するための豆知識
『赤毛のアン』の感想
『赤毛のアン』の作品情報
『赤毛のアン』の主要な登場人物とその簡単な説明
『赤毛のアン』の読了時間の目安
『赤毛のアン』はどんな人向けの小説か？
あの本が好きなら『赤毛のアン』も好きかも？似ている小説3選
振り返り

『赤毛のアン』のあらすじを簡単に短く（ネタバレ）

プリンス・エドワード島のアボンリー村で、独身のマリラと兄マシューは男の子の養子を迎える予定だったが、間違って11歳の孤児の少女アン・シャーリーが送られてきた。赤毛にコンプレックスを持つアンは、明るくおしゃべりで想像力豊かな性格である。最初は送り返そうとしたマリラだったが、アンの人柄に心を動かされ引き取ることにした。アンは親友ダイアナとの友情や、ギルバートとの恋愛関係を通じて成長し、優秀な成績でクイーン学院を卒業する。大学進学を控えていたが、マシューの急死により、目が悪くなったマリラを支えるため大学を諦め、アボンリーで教師として働くことを決意した。

『赤毛のアン』のあらすじを詳しく（ネタバレ）

カナダのプリンス・エドワード島にあるアボンリー村で、60歳の独身男性マシュー・カスバートと妹のマリラは、農場の手伝いのために孤児院から男の子を養子に迎えることを決めた。しかし、駅に迎えに行ったマシューが出会ったのは、赤毛で痩せっぽちの11歳の少女アン・シャーリーだった。アンは生後3か月で両親を熱病で亡くし、その後複数の家庭を転々とした後、孤児院で4か月間過ごしていた。マリラは当初アンを送り返そうとしたが、アンの明るく想像力豊かな性格に心を動かされ、引き取ることにした。アンは近所の同い年の少女ダイアナ・バリーと親友となり、地元の学校に編入した。学校では成績優秀なギルバート・ブライスに赤毛を「にんじん」とからかわれ、石板で彼の頭を殴る騒動を起こし、その後、数年間口をきかなくなった。アンは15歳でクイーン学院にギルバートと同率1位で入学し、翌年には大学への奨学金を獲得して卒業した。レドモンド大学への進学を決めていたが、マシューが銀行倒産のショックで心臓発作を起こし65歳で急死してしまう。目が悪くなったマリラを支えるため、アンは大学進学を諦めてアボンリーで教師として働くことを決意し、ギルバートと和解してグリーンゲイブルズで新たな人生を歩み始めた。

『赤毛のアン』のあらすじを理解するための豆知識

『赤毛のアン』をより深く理解するために、物語に登場する重要な用語や背景について説明します。

用語	説明
グリーン・ゲイブルズ	カスバート兄妹が住む家の屋号で「緑の切妻屋根」という意味。村では同じ苗字の家が多いため、屋号で呼び合う習慣がある。
プリンス・エドワード島	カナダ東部にある実在の島で、物語の舞台。美しい自然と田園風景で知られる場所。
腹心の友	アンが親友ダイアナに対して使う言葉で「魂の友」という意味。アンの豊かな想像力と友情観を象徴するキーワード。
クイーン学院	教員資格を取得するための学校。アンとギルバートが進学し、優秀な成績で卒業する。

これらの用語を押さえておくことで、物語の世界観がより鮮やかに感じられるでしょう。

『赤毛のアン』の感想

私が『赤毛のアン』を読んだ感想を、率直にお話しします。

まず最初に感じたのは、アンという少女の圧倒的な生命力でした。

孤児として辛い幼少期を過ごしたにも関わらず、彼女の前向きさと想像力には本当に感動しましたね。

特に印象的だったのは、アンが日常の何気ない風景に詩的な名前をつけて楽しむ場面です。

「白い歓喜の道」や「恋人の小径」といった名前を聞いた時、私も思わず笑みがこぼれました。

大人になると失いがちな、世界を美しく見る力をアンは持っているんですよね。

ダイアナとの友情関係も素晴らしかったです。

誤った行為で友情が一時的に断たれる展開は、読んでいてハラハラしました。

でも、ミニー・メイの看病を通じて友情が復活する場面では、思わず泣きそうになりましたよ。

アンとギルバートの関係性も見どころの一つですね。

最初は「にんじん」とからかわれて激怒するアンでしたが、最終的に和解する流れは自然で美しかったです。

ギルバートがアボンリーの教師職をアンに譲る場面は、彼の優しさが伝わってきて感動しました。

マシューの死については、正直言って突然すぎて驚きました。

でも、この出来事がアンの成長と自立を促す重要な転機になっているんですよね。

大学進学を諦めてマリラを支える決断をするアンの姿には、責任感の強さを感じました。

マリラの人物像も印象深かったです。

最初は冷たく見えましたが、実はアンを深く愛している様子が段々と伝わってきて、心温まりました。

物語全体を通じて感じたのは、家族とは血のつながりではなく、愛情と理解で結ばれるものだということです。

アンが本当の家族を見つけ、自分らしく生きる道を歩む姿には、勇気をもらいました。

ただ、一つだけ気になったのは、アンが最終的に大学進学を諦める展開でした。

現代の価値観から見ると、もう少し別の選択肢があったのではないかと思いましたね。

でも、それも含めて時代背景を反映した物語として、興味深く読むことができました。

総合的に見ると、『赤毛のアン』は想像力の力と人間関係の温かさを教えてくれる素晴らしい作品でした。

何度読み返しても新しい発見があり、心に残る名作だと思います。

※『赤毛のアン』が伝えたいことはこちらの記事で推察しています。

『赤毛のアン』が伝えたいこと。心の成長をもたらす7つの魔法

『赤毛のアン』が伝えたいことは単なる児童文学の枠を超えた人生の指針です。アンの成長に込められた深いメッセージを、中学生の視点と大人の洞察で紐解きます。100年以上読み継がれる感動の理由と、現代に響く真実を探ります。

『赤毛のアン』の作品情報

項目	内容
作者	L・M・モンゴメリ
出版年	1908年
出版社	L.C. Page & Company（原書）
受賞歴	世界的ベストセラー作品
ジャンル	児童文学・成長小説
主な舞台	カナダ・プリンス・エドワード島
時代背景	19世紀末～20世紀初頭
主なテーマ	成長・家族愛・友情・想像力
物語の特徴	孤児の少女の成長と自立
対象年齢	中学生以上

『赤毛のアン』の主要な登場人物とその簡単な説明

『赤毛のアン』に登場する重要な人物たちを紹介します。

人物名	紹介
アン・シャーリー	物語の主人公で11歳の孤児の少女です。赤毛にコンプレックスを持ちながらも、想像力豊かで明るい性格をしています。
マリラ・カスバート	アンの養母となる女性です。厳格で現実主義者ですが、実はアンを深く愛しています。
マシュー・カスバート	アンの養父となる60歳の男性です。内気な性格ですが、アンに対しては優しく接します。
ダイアナ・バリー	アンの親友となる同い年の美しい少女です。黒髪で薔薇色の頬をした明るい性格をしています。
ギルバート・ブライス	アンより3歳年上の優秀な少年です。アンの赤毛をからかったことで長い間口をきかれませんでした。
レイチェル・リンド	アボンリー村の詮索好きな主婦です。村の情報通で、アンの成長を見守る大人の一人です。
バリーの奥さん	ダイアナの母親で厳格な女性です。アンがスグリ酒を間違えて飲ませた際に激怒しました。
ミニー・メイ	ダイアナの妹です。熱を出した際にアンが看病し、友情復活のきっかけとなりました。

これらの登場人物たちがアンの成長に大きな影響を与えています。

※『赤毛のアン』の登場人物に対する疑問の解説はこちらで読めます。

『赤毛のアン』はなぜ人気？魅力を徹底解剖！実話ってホント？

『赤毛のアン』の読了時間の目安

『赤毛のアン』の読了時間について説明します。

項目	内容
ページ数	約498ページ（講談社の単行本版）
推定文字数	約298,800文字
読了時間（目安）	約10時間
1日1時間読書の場合	約10日間
1日30分読書の場合	約20日間