『私の職場はサバンナです!』の読書感想文を書く予定の皆さん、こんにちは。
今回は太田ゆか著『私の職場はサバンナです!』の読書感想文の書き方について、詳しく解説していきますよ。
この作品は、南アフリカ政府公認で唯一の日本人女性サファリガイドである著者が、自身の体験をもとにサバンナでの日常や野生動物たちの生態、環境保護の課題について描いたノンフィクション作品です。
第70回青少年読書感想文全国コンクールの高等学校の部課題図書にも選定されており、学校図書館協議会選定図書としても高く評価されています。
この記事では読書が趣味で年間100冊以上の本を読んでいる私が、読書感想文を書く際に押さえておきたいポイントから、中学生向けと高校生向けの例文まで、皆さんの感想文作成をしっかりサポートしていきます。
書き方のコツやテンプレートを参考にしながら、コピペやパクリに頼らず、自分だけのオリジナルな感想文を完成させましょう。
題名や書き出しのポイントも含めて、高校生の皆さんが取り組みやすいように丁寧に説明していきますね。
『私の職場はサバンナです!』のあらすじ(概要)
幼いころから動物好きだった著者が、南アフリカ政府公認の日本人女性サファリガイドとしてサバンナで働くリアルな日常と、そこで出会う野生動物たちの知られざる生態をつづったノンフィクション。
夢を追い、南アフリカのガイド訓練学校で厳しい研修を乗り越え、現地で唯一の日本人サファリガイドとして認められるまでの挑戦や奮闘、現場での仕事のやりがい・困難さ、日本人女性としての苦労も描かれる。
ライオンやチーター、ハイエナ、キリン、ゾウ、サイといったサバンナの主役から、シロアリやフンコロガシ、サバンナの鳥や昆虫まで幅広い生き物たちの生態を分かりやすく紹介。
「観察」「仕事」「保護活動」を通して、彼らの“生きる知恵”や生態系のつながり―例えば、動物の減少と密猟の実態、それに立ち向かう動物保護の最前線についてもリアルなエピソードとともに紹介されている。
また、人間と自然・地域コミュニティがどう共生しうるかという課題にも焦点を当てており、環境保護や動物と人との距離感、持続可能な「エコツーリズム」などにも触れられている。
サバンナで働く著者の目線だからこそ語れる「いのちのつながり」や仕事としての“サバンナの日常”、夢を追いかける勇気、生き物への尊敬と環境への問題提起が詰まった一冊。
『私の職場はサバンナです!』の読書感想文で触れたい3つの要点
『私の職場はサバンナです!』で読書感想文を書く際に、ぜひ触れてほしい重要なポイントが3つあります。
これらの要点について「自分はどう感じたか」をメモしておくと、感想文がグッと書きやすくなりますよ。
- 動物たちの生態の奥深さと「生命の循環」
- 人間と自然・動物との共生の難しさと課題
- 夢を追う姿とサファリガイドという仕事の魅力
メモを取るときは、本を読みながら「なるほど」「驚いた」「感動した」と思った場面で手を止めて、その時の気持ちを簡単な言葉で書き留めておきましょう。
例えば「ハイエナの話→お掃除屋さんの役割→どんな動物にも意味がある→すごいと思った」といった具合ですね。
なぜこの「どう感じたか」が大切かというと、読書感想文は本の内容を要約するものではなく、あなた自身の心の動きや考えの変化を表現する文章だからです。
感想文で一番重要なのは、あなたがその本を読んでどんな気持ちになったか、どんなことを考えたかということなんですよ。
動物たちの生態の奥深さと「生命の循環」
『私の職場はサバンナです!』では、ライオンやハイエナ、チーター、キリン、ゾウ、サイなど、多種多様な動物たちが登場します。
特に印象的なのは、ハイエナが「サバンナのお掃除屋さん」として重要な役割を果たしているという話ですね。
普段私たちがテレビで見るハイエナは、ちょっと怖いイメージがありますが、実は生態系の中でとても大切な存在だということが分かります。
著者は、シロアリやフンコロガシといった小さな生き物まで取り上げて、サバンナの生命の循環について詳しく教えてくれます。
この部分を読んで、あなたはどんなことを感じましたか?
「すべての生き物にはそれぞれの役割がある」ということに気づいて感動したでしょうか。
それとも「自然の仕組みってすごい」と驚いたでしょうか。
あるいは「日本の身近な生き物たちも同じなのかな」と考えたでしょうか。
そうした素直な気持ちが、感想文の素材になるんです。
生命の循環や生態系の美しさについて、自分なりの言葉で表現してみましょう。
人間と自然・動物との共生の難しさと課題
『私の職場はサバンナです!』では、密猟や環境破壊、動物と現地住民との間にある複雑な問題も描かれています。
これらの課題は、遠いアフリカの話のように思えますが、実は日本で暮らす私たちとも無関係ではありません。
例えば、日本でもクマやイノシシと人間との間でトラブルが起きていますよね。
また、私たちの便利な生活の裏で、どこかで自然破壊が進んでいるかもしれません。
著者は、保護活動や地域コミュニティと保護区の連携についても詳しく説明してくれます。
この部分を読んで、あなたはどんなことを考えましたか?
「環境問題って身近な問題なんだ」と実感したでしょうか。
「自分にも何かできることがあるかな」と思ったでしょうか。
それとも「共生って本当に難しい」と感じたでしょうか。
こうした問題意識や疑問が、感想文の重要な要素になります。
グローバルな視点と身近な問題を結びつけて考えることで、深みのある感想文が書けますよ。
夢を追う姿とサファリガイドという仕事の魅力
『私の職場はサバンナです!』の大きな魅力の一つは、著者自身の挑戦の物語でもあることです。
動物好きが高じて南アフリカのサファリガイド訓練校に留学し、現地で唯一の日本人女性サファリガイドとして活動するまでの道のりが描かれています。
異国での訓練の厳しさ、働く中で直面する困難や偏見、日本人女性として現地で挑戦する姿が丁寧に描かれているんです。
サファリガイドという仕事の具体的な内容や、その仕事に対する著者の情熱と誇りも伝わってきます。
この部分を読んで、あなたはどんな気持ちになりましたか?
「夢を追いかける勇気ってすごい」と感動したでしょうか。
「自分も何か挑戦してみたい」と思ったでしょうか。
それとも「好きなことを仕事にするのは大変だけど素敵だな」と感じたでしょうか。
著者の体験から、夢を実現することの大変さとやりがいの両方が見えてきます。
あなた自身の将来の夢や目標と重ね合わせながら、感想を書いてみるといいですね。
『私の職場はサバンナです!』の読書感想文のテンプレート
『私の職場はサバンナです!』読書感想文を書く際に使いやすい基本構成をテンプレ化しました。
自分の体験や心に残ったことを書き加えながらアレンジしてください。
1. この本を選んだ理由・興味を持ったきっかけ
最初に、この本を読もうと思った理由や興味を持ったきっかけを述べる。
> 例:「動物が好きなので、サファリガイドの仕事やサバンナでの暮らしに興味があった。」
2. 簡単なあらすじ紹介
物語のおおまかな内容や印象に残った舞台設定を簡潔にまとめる。
> 例:「南アフリカで日本人女性サファリガイドとして活躍する著者が、サバンナでの仕事や動物たちとの日々、自然とのつながりを描いている。」
3. 心に残った場面・エピソード
特に印象深かった場面、エピソード、または著者の言葉を1つ挙げて、その理由も説明する。
> 例:「シロアリやフンコロガシなど小さな生き物にも大切な役割がある――このエピソードを読んで、命のつながりの大切さを感じた。」
4. 読んで感じたこと・考えたこと(自分への問いかけや発見)
自分の体験や考えと重ねて、「この本から学んだこと」「心に残ったこと」「新しく発見したこと」を書く。
> 例:「便利な生活の裏で自然や動物たちが苦労していること、日本でも同じような問題があると気づいた。」
5. まとめ・今後の自分へのメッセージ
本全体の感想と、自分がこれからどうしたいか、どんなことを大事にしていきたいかを述べて締めくくる。
> 例:「自然や命を大切にし、自分も好きなことに挑戦していきたいと思った。」
この枠組みに自分なりのエピソードや発見を書き加えることで、オリジナリティのある読書感想文になります。
『私の職場はサバンナです!』の読書感想文の例文(1200字の中学生向け)
【題名】サバンナが教えてくれた大切なこと
『私の職場はサバンナです!』を読んで、私は動物や自然について今まで知らなかったことをたくさん学んだ。
この本の著者である太田ゆかさんは、南アフリカで唯一の日本人女性サファリガイドとして働いている人だ。
私はこの本を読むまで、サファリガイドという仕事があることすら知らなかった。
テレビの動物番組でサバンナの動物たちを見ることはあったが、実際にそこで働いている人の話を読むのは初めてだった。
一番印象に残ったのは、ハイエナが「サバンナのお掃除屋さん」だという話だ。
私はハイエナというと、ライオンの獲物を横取りする悪い動物というイメージを持っていた。
でも実際は、死んだ動物の骨まできれいに食べて、サバンナをきれいに保つ大切な役割を果たしているのだそうだ。
シロアリやフンコロガシといった小さな虫たちも、それぞれに重要な仕事をしている。
すべての生き物がつながって、サバンナの生態系を支えているということを知って、とても感動した。
私の身の回りにいる虫や小さな動物たちも、きっと何か大切な役割を果たしているのだろう。
今度から、そんな目で見てみたいと思った。
また、太田さんが日本からはるばるアフリカまで行って、サファリガイドになったという話にも感動した。
動物が好きだからといって、いきなりサファリガイドになろうと決めるなんて、私にはとても真似できない。
言葉も文化も違う国で、危険な動物たちと接しながら働くのは、きっととても大変だったと思う。
でも太田さんは、その大変さを乗り越えて、今では現地の人たちに認められるサファリガイドになった。
好きなことを仕事にするって、こんなにも素晴らしいことなんだと思った。
私もまだ将来の夢ははっきりしていないが、太田さんのように自分の好きなことを見つけて、それに向かって頑張りたいと思った。
この本では、密猟や環境破壊といった深刻な問題についても書かれていた。
アフリカの野生動物たちが、人間の手によって数を減らしているという現実は、とても悲しいことだ。
でも同時に、太田さんのような人たちが動物を守るために頑張っていることも分かった。
地域の人たちと協力して、動物と人間が共に生きていく方法を探している人たちがいることを知って、少し安心した。
日本にいる私たちにも、きっとできることがあるはずだ。
まずは身近な自然や動物を大切にすることから始めたいと思う。
『私の職場はサバンナです!』は、遠いアフリカの話だが、私たちの生活とも深くつながっている本だった。
動物たちのすごさ、自然の美しさ、夢を追いかけることの大切さ、環境を守ることの重要性など、たくさんのことを教えてもらった。
この本を読んで、私も太田さんのように、自分の好きなことを見つけて全力で取り組みたいと強く思った。
そして、地球上のすべての生き物が幸せに暮らせる世界を作るために、自分にできることを考えて実行していきたい。
『私の職場はサバンナです!』の読書感想文の例文(2000字の高校生向け)
【題名】生命のつながりと夢を追う勇気
『私の職場はサバンナです!』を読み終えた時、私の心には深い感動と同時に、これまで持っていた動物や自然に対する認識が大きく変わったという実感があった。
著者の太田ゆかさんは、南アフリカ政府公認で唯一の日本人女性サファリガイドとして活動している人物だ。
この本は単なる動物の生態を紹介する本ではなく、一人の日本人女性が異国の地で夢を実現するまでの道のりと、そこで得た深い洞察が描かれたノンフィクション作品である。
私がこの本で最も心を打たれたのは、サバンナの生態系における「生命の循環」の美しさだった。
特にハイエナが「サバンナのお掃除屋さん」として重要な役割を果たしているという話は、私の固定観念を完全に覆した。
これまでハイエナといえば、ライオンの獲物を横取りする卑怯な動物というイメージしか持っていなかった。
テレビの動物ドキュメンタリー番組でも「悪役」的な扱いで取り上げられることがほとんどだろう。
しかし実際は、他の肉食動物が食べ残した死骸を骨まできれいに食べ尽くし、サバンナの環境を清潔に保つという重要な生態的役割を担っているのだ。
さらに驚いたのは、シロアリやフンコロガシといった一見目立たない小さな生き物たちも、それぞれが生態系の中で欠かせない働きをしているということだった。
シロアリは土壌を豊かにし、フンコロガシは動物の糞を分解して栄養を循環させる。
これらの動物(虫)はどれも一般的に無用で不潔な生き物として捉える人がほとんどで、私のその一人だった。
しかし、意外な事実を知った時、私は自然界における「無駄な存在」など一つもないのだということを実感した。
すべての生き物が、見えないところで他の生き物を支え、支えられながら生きているのだ。
この気づきは、私の身の回りの小さな生き物たちに対する見方も変えた。
今まで邪魔だと思っていた虫たちも、実は地球の生態系を支える大切な存在なのだということが分かった。
太田さんのサファリガイドとしての挑戦の物語も、私に深い感銘を与えた。
動物好きとはいえ、日本からはるばるアフリカまで行き、現地の訓練校で学び、厳しい試験に合格してサファリガイドになるという道のりは、想像するだけでも困難なものだっただろう。
言葉の壁、文化の違い、さらには危険な野生動物と接する恐怖もあったはずだ。
それでも太田さんは諦めることなく、現地の人たちに認められるプロのサファリガイドになった。
この話を読んで、私は自分の将来に対する考え方が変わった。
私はこれまで、安定した職業に就くことばかり考えていた。
しかし太田さんの生き方を見て、本当に好きなことを仕事にすることの素晴らしさを知った。
もちろん簡単な道ではないが、情熱を持って取り組めることを見つけることができれば、どんな困難も乗り越えられるのだということを学んだ。
私もまだ具体的な夢は決まっていないが、太田さんのように自分の心の声に従って、挑戦する勇気を持ちたいと思った。
一方で、この本は環境破壊や動物保護という深刻な問題についても触れている。
密猟によってサイやゾウの数が激減していること、生息地の破壊によって多くの動物が危機に瀕していることなど、現実は決して楽観的ではない。
しかし同時に、太田さんのような人たちが保護活動に取り組み、地域コミュニティと協力して持続可能な共存の道を模索していることも分かった。
これらの問題は遠いアフリカの話のように思えるが、実は私たちの生活とも密接に関係している。
日本でも、開発によって自然が失われ、野生動物との軌轢が増えている。
クマやイノシシによる被害のニュースを聞くたびに、人間と動物の共存がいかに難しい問題かを感じていた。
特に昨今ではクマが人を襲って命を奪うケースが増えていて、自然豊かな地方に住む私もひとごとではない。
しかし『私の職場はサバンナです!』を読んで、この問題に対する新しい視点を得ることができた。
動物を単に排除するのではなく、互いが生きていける方法を見つけることが大切なのだということを理解した。
私たち一人一人ができることは小さいかもしれないが、環境に配慮した生活を心がけることで、地球全体の生態系を支えることにつながるのだと思う。
『私の職場はサバンナです!』は、私にとって単なる読み物以上の意味を持つ本となった。
この本を通して、生命の尊さ、自然の神秘、夢を追うことの大切さ、そして地球環境を守る責任について深く考えることができた。
太田ゆかさんの体験と洞察は、私の人生観に大きな影響を与えた。
これからの人生で困難に直面した時、この本で学んだ「すべての存在には意味がある」という言葉を思い出し、自分らしい道を歩んでいきたいと思う。
そして、地球上のすべての生き物が共に生きていける未来を作るために、私にできることから始めていきたい。
この本との出会いに感謝し、太田さんのような勇気と情熱を持った人になりたいと心から思った。
振り返り
『私の職場はサバンナです!』の読書感想文について、書き方のポイントから具体的な例文まで詳しく解説してきました。
この記事で紹介した3つの要点を参考にしながら、あなた自身が本を読んで感じたことを大切にして感想文を書いてみてくださいね。
読書感想文で一番重要なのは、あなたの素直な気持ちです。
本を読んで「すごい」「感動した」「考えさせられた」と思った部分を、自分の言葉で表現することから始めましょう。
例文はあくまで参考として使い、コピペやパクリではなく、あなただけのオリジナルな感想文を完成させることが大切です。
題名や書き出しも含めて、高校生らしい等身大の言葉で書けば、きっと素晴らしい感想文になりますよ。
あなたにもきっと心に響く読書感想文が書けます。頑張ってくださいね。
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