小学生の皆さんに『ぼくのなかみはなにでできてるのか』の読書感想文の書き方と例文をご紹介します。
『ぼくのなかみはなにでできてるのか』は、かさいまりさんの作・おとないちあきさんの絵による2023年の児童文学作品。
いじめや自信喪失に悩む小学4年生のはるとが、同級生のやすくんや母親との交流を通じて自分を受け入れ、「なりたい自分」へと成長していく感動的な物語でもあります。
読書が趣味で年間100冊以上の本を読む私が、読書感想文の題名の付け方や書き出しのコツ、さらには小学生向けのテンプレートや例文まで、コピペできる形式で詳しく解説していきますよ。
『ぼくのなかみはなにでできてるのか』の読書感想文に書くべき3つのポイント
『ぼくのなかみはなにでできてるのか』の読書感想文を書く際には、以下の3つのポイントを中心に書くと良い感想文になります。
- 主人公はるとの心の弱さとその葛藤
- 自己肯定感の回復と周囲の支えの重要性
- 心の変化を具体的なエピソードで示すこと
この3つのポイントを意識して、皆さんが読んでどう感じたかをしっかりメモしておきましょうね。
それでは、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
主人公はるとの心の弱さとその葛藤
まず最初に注目したいのは、主人公はるとの心の中にある弱さや葛藤です。
はるとは小学4年生で、クラスメイトからからかわれたりバカにされたりして、自分のことを「弱虫となき虫」でできていると感じてしまいます。
この気持ちは多くの小学生が経験することではないでしょうか。
読書感想文を書くときは、はるとのつらい気持ちに共感した部分や、自分も似たような経験をしたことがあるかどうかを書いてみましょう。
例えば「はるとが自分に自信を持てなくて悩んでいるところを読んで、私も同じような気持ちになったことがあると思いました」といった具合に書くと、読み手に伝わりやすくなります。
はるとの心の中の不安や恐れを理解することで、物語の主人公により深く共感できるようになりますよ。
また、はるとがなぜそう感じてしまうのか、その理由についても考えてみると良いでしょう。
しっかり者の女子にあきれられたり、言いたいことが言えなかったりする状況は、多くの人が経験する悩みでもあります。
自己肯定感の回復と周囲の支えの重要性
2つめのポイントは、はるとが自己肯定感を取り戻していく過程と、それを支える周囲の人たちの存在です。
物語の中で、はるとは母親の愛情や同級生のやすくんとの出会いを通じて、少しずつ自分を受け入れられるようになっていきます。
特に、やすくんという存在がはるとにとって大きな影響を与えます。
やすくんは何をされても気にしないマイペースで強い心の持ち主で、はるとにとって憧れの存在となります。
読書感想文では、はるとがどのようにして自信を取り戻していくのか、そしてそれを支えてくれる人たちの大切さについて書いてみましょう。
「母親のやさしい言葉に支えられて、はるとが少しずつ前向きになっていく様子が印象的でした」といったように、具体的な場面を思い出しながら書くと良いですね。
また、自分の周りにも支えてくれる人がいることに気づいたり、そういう人たちへの感謝の気持ちを書いたりするのもおすすめです。
人は一人では生きていけませんし、誰かの支えがあるからこそ成長できるということを、この物語は教えてくれます。
心の変化を具体的なエピソードで示すこと
3つめのポイントは、はるとの心の変化を具体的なエピソードを使って表現することです。
読書感想文では、印象に残った場面やセリフを引用しながら、自分が感じたことや学んだことを書くとより説得力が増します。
例えば、はるとが母親に抱きしめられるシーンや、やすくんとの交流の場面など、心に残ったところを具体的に挙げてみましょう。
「この場面で私が感じたのは…」「このセリフを読んだときに私は…」といった形で、自分の感想を織り交ぜながら書くことが大切です。
また、はるとの成長を自分の成長と重ね合わせて書くのも効果的です。
「はるとが勇気を出して行動する姿を見て、私も何かに挑戦してみたいと思いました」といったように、物語から学んだことを自分の生活に活かそうとする気持ちを表現してみてください。
物語を読んで感じた気持ちの変化や、これからどんな自分になりたいかといった将来への思いも書いてみると良いでしょう。
読書感想文は、ただ物語の内容をまとめるだけではなく、読んだ人がどう感じて、どう変わったかを伝えることが一番大切なんですよ。
※『ぼくのなかみはなにでできてるのか』のあらすじはこちらで簡単に説明しています

『ぼくのなかみはなにでできてるのか』の読書感想文のテンプレート
ここからは、『ぼくのなかみはなにでできてるのか』の読書感想文を簡単に書けるテンプレートをご紹介します。
各ステップの空欄を埋めていくだけで、しっかりとした読書感想文が完成しますよ。
ステップ1:書き出し(本を選んだ理由と第一印象)
私が『ぼくのなかみはなにでできてるのか』を読もうと思った理由は【 】だ。
題名を見て、【 】と思った。
主人公のはるとは【 】な小学4年生で、最初は【 】だと感じた。
ステップ2:印象に残った場面と自分の気持ち
この物語で一番印象に残ったのは【 】の場面だ。
なぜなら【 】だからである。
この場面を読んだとき、私は【 】と感じた。
私も【 】という経験があるので、はるとの気持ちがよく分かった。
ステップ3:主人公の成長と学んだこと
はるとは最初【 】だったが、【 】との出会いを通じて【 】に変わっていった。
特に【 】というエピソードで、はるとが成長したと感じた。
この物語から私が学んだことは【 】である。
ステップ4:自分への影響と今後の目標
『ぼくのなかみはなにでできてるのか』を読んで、私は【 】ということに気づいた。
これからは【 】を大切にして、【 】な人になりたいと思う。
はるとのように【 】する勇気を持って、毎日を過ごしていきたい。
『ぼくのなかみはなにでできてるのか』の読書感想文の例文(800字の小学生向け)
【題名】ぼくの中身とはるとの成長
『ぼくのなかみはなにでできてるのか』という題名を見て、とても面白そうな本だと思った。主人公のはるとは小学4年生で、クラスメイトからからかわれて自分を「弱虫となき虫」だと思っている。最初にこの設定を知ったとき、私も同じような気持ちになったことがあるので、はるとに親近感を覚えた。
この物語で一番印象に残ったのは、はるとがやすくんと出会う場面だ。やすくんは何をされても気にしないマイペースな性格で、はるととは全く違う強さを持っている。この対照的な二人の友情が、物語の中心になっていく。私は、やすくんのような強い心を持った人が身近にいることの大切さを感じた。
はるとの心の変化も非常に印象深かった。最初は自信がなくて何も言えなかったはるとが、母親の愛情ややすくんとの交流を通じて、少しずつ自分を受け入れられるようになっていく。特に、母親に抱きしめられるシーンでは、家族の温かさがはるとの支えになっていることがよく分かった。私の母親も、私が落ち込んでいるときにいつも優しく励ましてくれるので、はるとの気持ちがとてもよく理解できた。
この本を読んで、私は自分の中身についても考えるようになった。はるとのように「弱虫となき虫」だと思うこともあるが、それは悪いことではないのかもしれない。大切なのは、自分の弱さを認めながらも、少しずつ成長していこうとする気持ちなのだと思う。
また、周りの人たちの支えがいかに重要かということも学んだ。はるとには母親ややすくんがいたように、私にも家族や友達がいる。困ったときには一人で抱え込まずに、信頼できる人に相談することの大切さを改めて感じた。
『ぼくのなかみはなにでできてるのか』は、自分自身と向き合うことの大切さを教えてくれる物語だった。はるとのように、なりたい自分に向かって少しずつでも歩いていけば、きっと今よりも強く優しい人になれると思う。この本に出会えて本当に良かった。
『ぼくのなかみはなにでできてるのか』の読書感想文の例文(1200字の小学生向け)
【題名】心の成長と支え合う大切さ
『ぼくのなかみはなにでできてるのか』という不思議な題名が気になって、この本を手に取った。主人公のはるとは小学4年生で、私と同い年である。クラスメイトからからかわれたりバカにされたりして、自分のことを「弱虫となき虫」でできていると感じている。この設定を読んだとき、私も学校で似たような経験をしたことがあるので、すぐにはるとに共感した。
物語の始まりでは、はるとが自分に自信を持てずに悩んでいる。しっかり者の女子にあきれられ、言いたいことも言えずに日々を過ごしている様子は、まるで私自身を見ているようだった。私も時々、友達の前で自分の意見を言うのが怖くなることがある。だからはるとの心の中の不安や恐れがよく分かった。
この物語の素晴らしいところは、はるとが一人で悩み続けるのではなく、やすくんという同級生と出会うことだ。やすくんは何をされても動じないマイペースで強い心の持ち主で、はるととは正反対の性格をしている。この二人の違いが物語に深みを与えている。やすくんのような人が身近にいるとどれほど心強いか、はるとがうらやましく思えてならない。
特に印象に残ったのは、はるとが母親に抱きしめられる場面だ。母親の温かい愛情が、はるとの傷ついた心を癒していく様子が丁寧に描かれている。「ぼくがなりたい自分になるまで待っていてくれるかもしれない」とはるとが気づく場面では、私も胸が熱くなった。私の母親も、私が失敗したり落ち込んだりしたときに、いつも変わらず接してくれる。家族の存在がいかに大切かということを、改めて実感した。
やすくんとの交流も非常に心に残った。やすくんの強さは、決して他人を見下したり威張ったりする強さではない。自分らしさを大切にしながら、周りに流されない芯の強さなのだ。はるとがやすくんと過ごす中で、少しずつ自分を受け入れ、前向きに変わっていく過程が自然に描かれている。私も、やすくんのような強さを身につけたいと思った。
この本を読んで、私は「自己肯定感」という言葉の意味を理解することができた。自分の弱いところがあっても、それを含めて自分なのだということ。そして、完璧でなくても、少しずつ成長していけば良いのだということ。はるとの変化を見ていると、私も自分に対してもっと優しくなれそうな気がした。
また、周囲の支えの重要性についても考えさせられた。はるとには母親ややすくんがいたが、私にも家族や友達、先生など、私を支えてくれる人たちがたくさんいる。困ったときには一人で抱え込まずに、信頼できる人に相談することの大切さを改めて感じた。そして、私自身も誰かの支えになれるような人になりたいと思った。
『ぼくのなかみはなにでできてるのか』は、成長することの意味を教えてくれる物語だった。はるとのように、自分の弱さを認めながらも、「なりたい自分」に向かって歩き続ける勇気を持ちたい。この本を読んで、私も少し強くなれたような気がする。これからも、自分らしさを大切にしながら、周りの人たちとの関係を大切にして生活していきたいと思う。
振り返り
この記事では、『ぼくのなかみはなにでできてるのか』の読書感想文の書き方について詳しく解説してきました。
主人公はるとの心の葛藤、自己肯定感の回復、具体的なエピソードの活用という3つのポイントを中心に、テンプレートや例文もご紹介しましたね。
この物語は、多くの小学生が共感できる内容であり、読書感想文を書くのに最適な作品です。
皆さんも今回ご紹介した方法を参考にして、自分らしい素敵な読書感想文を書いてください。
きっと、はるとのように「なりたい自分」に一歩近づくことができますよ。
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