小学生のみなさんに『給食室のいちにち』の読書感想文の書き方と例文をご紹介します。
『給食室のいちにち』は大塚菜生さんが文を書き、イシヤマアズサさんが絵を描いた絵本で、2022年に出版されました。
小学校の給食室で働く栄養士の山川さんと調理員さんたちが、どのようにして安全でおいしい給食を作っているかを丁寧に描いています。
この記事では、読書が趣味で年間100冊以上の本を読む私が、読書感想文の書き方から具体的な例文、コピペできるテンプレートまで、小学生のみなさんが感想文を上手に書けるように分かりやすく解説していきますよ。
書き出しに困っている人も、題名が思い浮かばない人も、この記事を読めばきっと素敵な感想文が書けるようになります。
『給食室のいちにち』の読書感想文に書くべき3つのポイント
『給食室のいちにち』の読書感想文を書くときは、以下の3つのポイントを中心に書くと良い感想文になります。
- 見えないところで働く人たちの努力
- 食べ物を作ることの大変さと責任
- 給食への感謝の気持ち
この3つのポイントについて、絵本を読みながら「どう感じたか」「何を考えたか」をメモしておくと、感想文が書きやすくなりますよ。
それぞれのポイントについて詳しく説明していきますね。
見えないところで働く人たちの努力
『給食室のいちにち』では、私たちが普段見ることのない給食室の様子が詳しく描かれています。
山川さんは朝7時30分に学校に来て、調理員さんたちと一緒に身だしなみチェックをしたり、食材の検査をしたりします。
450人分の給食を作るために、7人の調理員さんがそれぞれの役割を分担して、チームワーク良く働いています。
大きななべでカレーを作ったり、たくさんの野菜を洗ったり、手作りのゼリーを作ったり、一つ一つの作業がとても大変そうです。
でも、みなさんが給食を食べているときには、こうした努力は見えません。
感想文では、「普段見えないところで、こんなにたくさんの人が頑張ってくれているんだ」という発見について書いてみましょう。
自分だったら毎日こんなに大変な作業を続けられるだろうかと想像してみたり、給食室の人たちの気持ちになって考えてみたりすると、感想文に深みが出ますよ。
食べ物を作ることの大変さと責任
この絵本では、給食を安全に作るための様々な工程が描かれています。
食材は何度も洗浄され、調理中も温度管理が徹底されています。
食中毒を防ぐために作った料理の一部を冷凍保存したり、校長先生が最初に味見をしたりと、安全への配慮がすごく細かいです。
調理員さんたちも国籍が様々で、それぞれが協力し合って大量の給食を時間内に作り上げています。
これは単に料理を作るだけではなく、子どもたちの健康と安全を預かる責任の重い仕事なんだということが分かります。
感想文では、「食べ物を作ることって、こんなに大変で責任が重いんだ」という気づきについて書いてみてください。
お家でお母さんやお父さんが料理を作ってくれるときも、同じように大変な思いをしているのかもしれませんね。
給食への感謝の気持ち
『給食室のいちにち』を読むと、普段何気なく食べている給食が、たくさんの人の愛情と努力によって作られていることが分かります。
山川さんは子どもたちに食べ物や栄養について教えることも大切な仕事だと考えており、この日はカレーの隠し味について教室で話をしています。
給食時間が終わった後も、食べ残しをチェックしたり、食器を洗浄・殺菌したり、次の献立を考えたりと、やることがたくさんあります。
こうした一連の流れを見ると、給食室の人たちがどれだけ子どもたちのことを思って働いてくれているかが伝わってきます。
感想文では、「これからは給食を食べるときの気持ちが変わりそう」「もっと感謝して食べたい」といった、自分の気持ちの変化について書いてみましょう。
「いただきます」や「ごちそうさま」の言葉にも、今まで以上に心を込めて言いたくなったかもしれませんね。
※『給食室のいちにち』のあらすじはこちらでご紹介しています。

『給食室のいちにち』の読書感想文のテンプレート
ここでは、『給食室のいちにち』の読書感想文を書くためのテンプレートをご紹介します。
空欄を埋めていけば、自然と良い感想文ができあがりますよ。
ステップ1:書き出し(本を読んだきっかけと第一印象)
私は『給食室のいちにち』という絵本を読みました。
この本を読んだきっかけは( )です。
読み始めてすぐに( )と思いました。
なぜなら( )からです。
ステップ2:見えない努力について
この絵本では、給食を作る人たちの一日が詳しく描かれています。
特に驚いたのは( )ということです。
普段私たちが給食を食べているときには見えませんが、実は( )という大変な作業があることを知りました。
山川さんや調理員さんたちが( )している様子を見て、( )と感じました。
ステップ3:食べ物を作ることの責任について
450人分の給食を作るのは、とても責任の重い仕事だと思いました。
( )や( )など、安全のための工夫がたくさんありました。
これを見て、給食室の人たちは( )という気持ちで働いているんだと分かりました。
もし自分が同じ立場だったら、( )と思います。
ステップ4:感謝の気持ちと今後の行動
この絵本を読んで、給食に対する気持ちが変わりました。
今までは( )でしたが、これからは( )したいと思います。
「いただきます」や「ごちそうさま」の言葉も、( )という気持ちで言いたいです。
また、( )ということも大切にしていきたいです。
『給食室のいちにち』の読書感想文の例文(800字の小学生向け)
【題名】給食を作ってくれる人たちへの感謝
『給食室のいちにち』は、小学校の給食室で働く栄養士の山川さんと調理員さんたちの一日を描いた作品だ。
読んでみて、今まで当たり前だと思っていた給食が、こんなにたくさんの人の努力によって作られていることに驚いた。
この絵本で一番印象に残ったのは、朝早くから給食室で働く人たちの姿だった。
山川さんは朝7時30分に学校に来て、調理員さんたちと一緒に身だしなみをチェックしている。
450人分の給食を作るために、7人の調理員さんがそれぞれの役割を分担して働いている様子も描かれていた。
大きななべでカレーを作ったり、たくさんの野菜を洗ったり、一つ一つの作業がとても大変そうだった。
でも、私たちが給食を食べているときには、こうした努力は全く見えない。
私たちの見えないところで、こんなにたくさんの人が頑張ってくれているんだと知って、胸が熱くなった。
また、給食を安全に作るための工夫にも驚いた。
食材を何度も洗ったり、調理中の温度を管理したり、食中毒を防ぐために作った料理を冷凍保存したりしている。
校長先生が最初に味見をするのも、安全への配慮だということが分かった。
これは単に料理を作るだけではなく、私たちの健康と安全を預かる責任の重い仕事なんだと思った。
お家でお母さんが料理を作ってくれるときも、同じように私のことを思って作ってくれているのかもしれない。
この絵本を読んで、給食への感謝の気持ちでいっぱいになった。
今までは好きなおかずの日は嬉しくて、苦手なおかずの日はがっかりしていた。
でも、どんなメニューでも、給食室の人たちが私たちのことを思って心を込めて作ってくれているんだと分かった。
これからは給食を食べるときの気持ちが変わりそうだ。
「いただきます」の言葉にも、今まで以上に心を込めて言いたい。
そして、残さずに全部食べて、給食室の人たちに「ごちそうさまでした」の気持ちを届けたいと思った。
『給食室のいちにち』の読書感想文の例文(1200字の小学生向け)
【題名】見えない努力に気づいて
私は『給食室のいちにち』という絵本を読んで、今まで知らなかった給食室の秘密をたくさん知ることができた。
この本は、小学校の栄養士の山川さんと7人の調理員さんたちが、どのようにして450人分の給食を作っているかを描いた作品だ。
読む前までは、給食は機械が作っているのかと思っていたけれど、実際には多くの人が心を込めて手作りしてくれていることを初めて知った。
まず驚いたのは、給食を作る人たちの一日の始まりの早さだ。山川さんは朝7時30分に学校に来る。私たちがまだ家でゆっくりしている時間に、給食室ではもう準備が始まっている。体調チェックをし、清潔な作業服に着替え、調理員さんたちと身だしなみを確認する。
その後、トラックで届く新鮮な野菜や肉を受け入れ、重さや品目を記録する。この日のメニューはカレーライス、サラダ、ゼリー。大きな鍋でカレーを煮たり、大量のキャベツを切ったりと、どれも大変そうだった。でも調理員さんたちは協力して役割分担をし、まるで一つのチームのように動いていた。私なら毎日続けられるだろうか、と考えてしまった。
次に感心したのは、給食の安全への配慮だった。食材は何度も洗浄され、調理中も温度管理が徹底されている。さらに作った料理の一部を冷凍保存して、後から確認できるようにしていることも初めて知った。完成した給食は校長先生が最初に味見をして安全を確かめてから、ようやく私たちに届く。これだけの人が私たちの健康を守ってくれていると思うと、給食はただの「お昼ご飯」ではなく、愛情と責任のこもった特別な食事だと感じた。
また、山川さんが教室でカレーの隠し味について説明する場面も印象的だった。給食を作るだけでなく、食べ物の大切さを伝えるのも栄養士の大切な仕事なのだと分かった。
給食が終わった後も、食べ残しを確認したり、食器を洗ったり調理台を清掃したりと、仕事は続く。さらに次の日の献立を考える打ち合わせまであり、給食室の仕事は私たちが思っていた以上に幅広いのだと分かった。
この絵本を読んで、私の給食への気持ちは大きく変わった。今まではおいしいおかずの日は嬉しくて、苦手なおかずの日は「嫌だな」と思っていた。でも、どんなメニューでも健康や栄養を考えて作られていることが分かった。これからは感謝の気持ちを持って食べたいし、「いただきます」という言葉も、今まで以上に心を込めて言いたいと思う。
また、できるだけ残さず食べて「おいしかったです、ごちそうさまでした」という気持ちを伝えたい。もし機会があったら、給食室の人たちに直接お礼を言いたい。
『給食室のいちにち』は、普段見えないところで働く人たちの努力と愛情を教えてくれる素晴らしい絵本だった。給食だけでなく、身の回りの「当たり前」も多くの人の努力で支えられているのだと気づいた。これからは感謝の気持ちを忘れずに生活していきたい。
振り返り
『給食室のいちにち』の読書感想文の書き方について詳しく解説してきました。
この絵本は、普段見ることのない給食室の様子を通して、働く人たちの努力や食べ物への感謝の気持ちを学べる素晴らしい作品です。
感想文を書くときは、見えない努力、食べ物を作ることの責任、感謝の気持ちという3つのポイントを中心に、自分の気持ちの変化を素直に表現することが大切ですよ。
テンプレートや例文を参考にしながら、みなさんなりの感想を書いてみてください。
きっと心のこもった、読む人の心に響く素敵な感想文が書けるはずです。頑張ってくださいね。
■参照サイト:給食室のいちにち | 少年写真新聞社のホームページ
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