『六人の嘘つきな大学生』のあらすじ!短くネタバレなしver

『六人の嘘つきな大学生』の小説のあらすじ あらすじ

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本屋大賞にもノミネートされた浅倉秋成さんの小説『六人の嘘つきな大学生』。

わたしは読書が大好きで年間100冊以上の本を読んでいるのですが、この作品は本当にハラハラドキドキの展開で一気に読んでしまいました。

読書感想文を書く予定の皆さんの力になれるよう、短くて簡単なあらすじから詳しいあらすじまで、丁寧に解説していきますね。

それではさっそく進めていきましょう!

当記事では小説の「結末のネタバレなし」のあらすじをご紹介しています(映画のあらすじは扱っていません)。

『六人の嘘つきな大学生』のあらすじを短く

IT企業スピラリンクスの最終選考に残った6人の大学生たち。グループディスカッションの場に突然現れた「告発文」によって、それぞれの秘密が暴かれていく。内定を手に入れるため、彼らは嘘と真実が入り混じる心理戦を繰り広げた。8年後、当時のメンバーの一人が亡くなり、真相が明らかになっていく。

『六人の嘘つきな大学生』の中間の長さのあらすじ

IT企業スピラリンクスの最終選考に残った6人の大学生たち。全員内定の可能性があると告げられていたが、突然ルールが変更され、採用枠が1名だけになった。グループディスカッション当日、密室の中に謎の封筒が置かれており、開けてみると各自の秘密を暴露する「告発文」であることに一同は驚愕する。そこから疑心暗鬼になった彼らの心理戦が繰り広げられる。そして8年後、当時のメンバーの一人が亡くなったことから真相が徐々に明らかになっていくのだった。

『六人の嘘つきな大学生』の詳しいあらすじ(ネタバレなし)

渋谷のIT企業スピラリンクスの最終選考に残った6人の大学生たち。波多野省吾、嶌衣織、九賀蒼太、袴田亮、矢代つばさ、森久保公彦の6人は当初、全員内定の可能性があると告げられていた。しかし試験直前、突然ルールが変更され、採用枠が1名だけになったと通知される。

選考当日、監視カメラが設置された密室でのグループディスカッションが行われることになった。途中、部屋に不審な封筒が見つかり、中には各自宛の「告発文」が入っていた。それぞれの秘密を暴露する内容に、6人は疑心暗鬼になっていく。封筒を持ってきたのは森久保だと判明するが、彼は自宅に届いたものを持ってきただけだと主張した。最終的に、唯一アリバイがなかった波多野が封筒を用意したと名乗り出て退室する。

8年後、スピラリンクスに勤める嶌のもとに、波多野が亡くなったという知らせが届く。波多野の遺品から「犯人、嶌衣織さんへ」と書かれたファイルが見つかり、嶌は当時の真相を探るため、関係者へのインタビューを始めた。そこから明らかになる意外な事実と、本当の犯人の正体とは?

『六人の嘘つきな大学生』のあらすじを理解するための用語解説

『六人の嘘つきな大学生』のあらすじやストーリーに出てくる専門的な用語を解説します。

用語 解説
スピラリンクス 物語の舞台となる急成長中のIT企業。
最終採用選考がストーリーの中心。
最終選考 スピラリンクスの新卒採用における最後の試験。
最初は全員内定のチーム制だったが、
急に「内定は1人のみ」に変更される。
6人の大学生 最終選考に残った6名の候補者。
一見仲間であったが、
内定をめぐり心理戦を繰り広げる。
告発文 選考中に配られた文書で、
6人の過去の「罪」や秘密を暴露し、
疑心暗鬼や心理戦を加速させる。
内定1名ルール 突然告げられた変更ルールで、
全員内定から一人だけ内定を得る選考方式に変わる。

『六人の嘘つきな大学生』の作品紹介

『六人の嘘つきな大学生』の基本情報をまとめてみました。

この作品についての理解を深めるためにぜひ参考にしてくださいね。

項目 内容
作者 浅倉秋成
出版年 2021年3月2日
出版社 KADOKAWA
受賞歴 「第22回本格ミステリ大賞」候補
「第43回吉川英治文学新人賞」候補
「2022年本屋大賞」ノミネート
主な舞台 渋谷のIT企業「スピラリンクス」
時代背景 2011年の就職活動期と2019年(8年後)

『六人の嘘つきな大学生』の主要な登場人物

『六人の嘘つきな大学生』には個性豊かなキャラクターがたくさん登場します。

それぞれの人物がストーリーの展開に大きく関わってくるので、しっかりと把握しておくことが読書感想文を書く際のポイントになりますよ。

人物名 説明
波多野省吾 立教大学経済学専攻。
「就職試験」の語り手。実家は朝霞市。
嶌衣織 早稲田大学社会科学部。
洞察力が高い。「それから」の語り手。
九賀蒼太 慶應大学総合政策学部。
友人も同じ企業を受けていた。
袴田亮 明治大学。宮城県出身の元高校球児。
ムードメーカー気質。
矢代つばさ お茶の水女子大国際文化専攻。
海外旅行が好き。
森久保公彦 一橋大学。
一浪しているため他の5人より年上。
鴻上達章 スピラリンクス人事部長。
後に独立して採用コンサル業に。
波多野芳恵 波多野省吾の妹。公務員。
鈴江真希 「それから」時点でのスピラリンクス新入社員。
マネージャー 「それから」時点での40代半ばの
男性スピラリンクス中間管理職。

それぞれの登場人物が抱える秘密や過去が物語のカギとなっていくので、読み進めるうちに彼らのキャラクターがどんどん深く描かれていきますよ。

『六人の嘘つきな大学生』の文字数と読了時間

『六人の嘘つきな大学生』の読書感想文を書くためには、まずはしっかり読み込むことが大切です。

どのくらいの時間があれば読み終えられるのか、目安をお伝えしますね。

項目 内容
ページ数 304ページ(単行本)
推定文字数 約182,400文字
平均的な読了時間 約6時間
速読の場合 約3〜4時間
じっくり読む場合 約8〜10時間

もちろん、読むスピードには個人差がありますので、あくまで目安としてくださいね。

この小説はミステリー要素が強いので、伏線を見逃さないようにじっくり読むことをおすすめします。

『六人の嘘つきな大学生』を読んだ私の感想

いやー、これは面白かった。最初は「最近の就活ってこんなに大変なんだな…」なんて、少し上から目線で読み始めたんですが、すぐにその考えは吹っ飛びましたね。

物語の主人公は、ある会社の内定をかけた最終選考に残った6人の大学生。

彼らは「表の最終選考」としてグループディスカッションに臨むんですが、その裏で「裏の最終選考」という、誰が嘘をついているのかを見破るミステリーが始まります。

この設定がまず秀逸でした。

個性豊かな6人の大学生たち。それぞれに「嘘」や「秘密」があり、互いに探り合い、疑心暗鬼になっていく様子が読んでいてスリル満点でした。もう、ページをめくる手が止まりません。

自分だったらどうするだろう?誰を信じる?なんて、何度も考えながら読みましたね。

特に良かったのは、ただのミステリーで終わらないところ。

それぞれの登場人物が抱える葛藤や、本当の人間性が暴かれていく過程は、就職活動という枠を超えて、「人はどう生きるか」を問いかけているように感じました。

学生時代の自分を思い出したり、今の仕事や人生を振り返ったり、いろんなことを考えさせられました。

若者の物語なのに、40代の私にも深く刺さる内容でした。人生経験を重ねた大人にこそ、この物語の奥深さが響くのではないかと思います。

ぜひ読んでみてください。

※『六人の嘘つきな大学生』の読書感想文の書き方と例文はこちらで解説しています。

『六人の嘘つきな大学生』読書感想文!中高生向け例文と書き方
『六人の嘘つきな大学生』の読書感想文はどう書く?中学生・高校生が悩む書き方の疑問を解決。例文と題名のアイデア、書き出しのコツを分かりやすく説明します。

『六人の嘘つきな大学生』はどんな人向けの小説?

『六人の嘘つきな大学生』は様々な魅力を持つ作品ですが、特に以下のような方におすすめですよ!

  • ミステリー・サスペンスが好きな方
  • 就職活動や就活生の心理に興味がある方
  • 人間関係の機微や心理戦を楽しみたい方
  • 「嘘」と「真実」についての哲学的なテーマに関心がある方
  • 伏線が巧みに張られた物語が好きな方

特に就活中の学生さんや、これから就活を控えている大学生の方には、共感できる部分が多いと思いますよ。

もちろん、物語の面白さはそれだけにとどまらないので、ミステリー好きな方なら年齢を問わず楽しめる作品です。

心理戦や人間の本質に迫るような深いテーマを持ちながらも、読みやすい文体で書かれているので、ミステリー初心者の方にもおすすめできる一冊です!

※『六人の嘘つきな大学生』の面白いところは、以下の記事で熱くまとめています。

『六人の嘘つきな大学生』は面白い?息を呑む4つの衝撃箇所
『六人の嘘つきな大学生』は面白い?就活を舞台にしたミステリー小説の魅力を紹介。伏線の張り方やキャラクターの深い内面描写、予想を裏切る展開が読者を最後まで飽きさせない。人間の本質に迫る物語を体験しよう。

『六人の嘘つきな大学生』に似た小説3選

『六人の嘘つきな大学生』を読んで面白いと感じた方におすすめの、似たテーマや雰囲気を持つ小説を3つ紹介します。

読書の幅を広げるきっかけになれば嬉しいです!

『何者』(朝井リョウ 著)

こちらも就職活動をテーマにした小説です。

5人の大学生が就活を通じて揺れ動く心情や、SNSでの自己表現と本当の自分との乖離などが描かれています。

『六人の嘘つきな大学生』と同様に、就活というシビアな状況下での人間関係が鋭く描かれており、現代の若者の生きづらさが伝わってくる作品。

特に「自分は何者なのか」というアイデンティティの問題は、両作品に共通するテーマと言えるでしょう。

朝井リョウ『何者』の本のあらすじ(ネタバレなし)
朝井リョウの直木賞受賞作である小説『何者』のネタバレなしのあらすじと登場人物を紹介。就活生たちの葛藤やSNSとの関わりを描いた現代小説の魅力や読書感想文のポイントや類似作品も解説します。

『教室が、ひとりになるまで』(浅倉秋成 著)

同じ著者による学園ミステリーです。

ある高校の特別教室に集められた生徒たちが、互いの秘密を暴露し合うゲームに巻き込まれるという設定は、『六人の嘘つきな大学生』の閉鎖空間での心理戦に通じるものがあります。

こちらも登場人物たちの過去や秘密が徐々に明らかになっていく展開で、浅倉さんの緻密な伏線の張り方や心理描写の巧みさを堪能できます。

『プロパガンダゲーム』(根本聡一郎 著)

就職活動ではありませんが、ゲーム形式の選考という設定が『六人の嘘つきな大学生』と似ています。

主人公たちがシステムに翻弄される様子や、競争が激化する中での人間関係の変化など、共通点が多い作品です。

こちらはSF的な要素も含んでいますが、人間の本質や選択の意味を問うテーマは共通しており、両方の作品を読み比べると面白い発見があるかもしれません。

振り返り

今回は、浅倉秋成さんの小説『六人の嘘つきな大学生』のあらすじをご紹介しました。

短く簡単なものから詳しいネタバレありのものまで、さまざまな長さでまとめてみましたが、読書感想文の作成で参考になるかと思います。

この作品は、就職活動という身近なテーマを扱いながらも、人間の本質や「嘘」と「真実」についての深い問いかけを含んだミステリー小説です。

読書感想文を書くうえでのポイントも詳しくご紹介したので、ぜひ参考にしてくださいね!

もし時間に余裕があれば、紹介した類似作品も読んでみると、さらに読書の幅が広がるのでおすすめです。

それぞれの作品を比較しながら読むと、新たな気づきがあるかもしれませんよ。

読書は知識を広げるだけでなく、想像力を豊かにし、他者への理解を深める素晴らしい経験です。

これからも素敵な読書ライフを送ってくださいね!

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